薬剤師が選ぶ、ダイエットの間食におすすめの食べ物17選【コンビニでも買える】
ダイエット中におなかが空いたとき、ついつい間食を食べたくなることもありますよね。そんなときには、適切な間食の選び方が重要です。
この記事では、間食を選ぶポイントや注意点、おすすめの間食について解説します。さらに、間食を上手に取り入れることでダイエットを成功に導く秘訣もお伝えします。「しっかり痩せたい!」という方は、ぜひご一読ください。
解説は、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューを開発してきた、薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーターの山形ゆかりさんです。
<このページの内容>
ダイエット中の間食は「カロリー」と「腹持ち」がポイント
ダイエット中に間食を選ぶときは、できるだけカロリーが低くて腹持ちがよいものがおすすめ。そのために、以下の栄養を多く含む食べ物をチョイスしましょう。
食物繊維を多く含むもの
ダイエット中の間食は、食物繊維の含有量に注目して選びましょう。食物繊維が多いと、消化がゆっくりとなり、腹持ちもよくなります。
食物繊維には、「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があり、それぞれダイエットをサポートしてくれます。
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不溶性食物繊維
便のかさを増やして腸を刺激し、便通を改善するため、便秘気味でおなかがぽっこりとしている方におすすめです。
腸内で水分を吸収して膨らむため腹持ちもよく、食べ過ぎを防止することもできるでしょう。
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水溶性食物繊維
腸内でゲル状になり、ゆっくりと移動するため腹持ちがよく、食べ過ぎの防止が期待できます。
ビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える効果もあります。糖質の吸収をゆるやかにするため、食後血糖値の急上昇を防げるでしょう。
タンパク質が豊富なもの
タンパク質は、筋肉や血液、皮膚、髪、爪といった、体のあらゆる臓器のもととなる栄養素です。
タンパク質が豊富な食材を間食にすることで、運動による筋肉量の増加が期待できるでしょう。筋肉量が増えると基礎代謝が高まり、痩せやすくなります。
薬剤師が選んだ、ダイエット中におすすめの間食10つ
食物繊維やタンパク質が豊富な、ダイエット中におすすめの間食を紹介します。コンビニやスーパーでも買えるものを集めました。
脂質や糖質の代謝をサポートする「バナナ」
バナナに豊富に含まれるビタミンB群は基礎代謝を高める効果を持つため、痩せやすい体作りに適しています。
とくに、ビタミンB1とビタミンB2は脂質や糖質の代謝をサポートするため、ダイエット効果が高い栄養素です。
また、食物繊維が豊富なため、便通の改善も期待できるでしょう。
体内の余分な水分を排出する働きを持つカリウムも豊富に含まれるため、むくみが気になる方にもおすすめの食材です。
食物繊維豊富で腹持ちがいい「ドライフルーツ」
ドライフルーツも食物繊維が豊富なため、便通の改善が期待できます。不溶性食物繊維や豊富なものが多いため、腹持ちがよく食べ過ぎを防止できるでしょう。
多くのドライフルーツに含まれるカロテンは、抗酸化作用を持つためアンチエイジング効果も期待できます。
美容も気になる方は、間食にドライフルーツを選びましょう。
腸内環境を整える「ヨーグルト」
ヨーグルトは善玉菌が豊富に含まれているため、腸内環境を改善する効果が期待できます。便通改善を期待する場合は、胃酸の影響を受けないように食後のデザートとして食べましょう。
とくに、夕食後に食べることで寝ている間に腸内環境が整い、朝食後に排便しやすくなるでしょう。
ビタミンB2による脂質や糖質の代謝を期待する場合は、食前に食べるのがおすすめです。
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砂糖不使用ならなおよい
できれば無糖、またはハチミツやオリゴ糖などを入れて甘さを足すのがおすすめです。タンパク質も重視する方はギリシャヨーグルトを選びましょう。
食べ過ぎ、むくみ予防に「りんご」
りんごは水溶性食物繊維のペクチンが豊富に含まれるため、ダイエット中の食べ過ぎを防ぐ効果が期待できる食材です。
カリウムも豊富なため、バナナ同様にからだのむくみが気になる方におすすめです。
低脂質で腹持ちがいい「干し芋」
干し芋は脂質が低く、血糖値の上がりやすさを意味するGI値も低いため、血糖値スパイクを引き起こすリスクが低い間食と言えます。
食物繊維が豊富で腹持ちもよく、カリウムも豊富なため、むくみ解消にもオススメ。
ただし、カロリーと糖質は高めなので、食べ過ぎるとダイエットに失敗するリスクが高まります。間食として食べる場合には量にご注意を。
高たんぱく質な「ビーフジャーキー」
ビーフジャーキーはタンパク質を豊富に含むため、筋肉量を増やして基礎代謝を高める効果が期待できる間食です。スナック菓子を食べたいときにぜひチョイスしてみてください。
噛み応えもあるため満足感が高く、食べ過ぎを防止できるでしょう。
ただし、塩分を多く含むものが多いため、むくみの原因になることも。のどが乾いて、ジュースやスポーツドリンクのようにカロリーが高い飲み物がほしくなる可能性もあります。
むくみや便秘解消に「いちご」
いちごはカリウムが豊富なため、むくみが気になる方におすすめです。
有機酸が含まれているため、腸のぜん腸運動を活性化し、便秘を解消する効果もあるでしょう。ビタミンCも豊富なので、美肌を維持しつつ痩せたい方にもおすすめの果物です。
低カロリー高たんぱく質「スルメ」
スルメはカロリーが低く噛み応えもあるため、カロリーの過剰摂取を防ぎつつ、食べ過ぎを防止できる食材です。つい「ながら食べ」をしてしまう人は、スルメを嚙んでおくのもよいでしょう。
タンパク質の含有量も多いため、筋肉を増やしたい方にもおすすめです。
一方、ビーフジャーキー同様に塩分が高いため、むくみやカロリーが高い飲み物の摂り過ぎには注意が必要です。
喉が渇いた場合は、ジュースやスポーツドリンクではなく、水やお茶を飲みましょう。
消化促進、むくみや食べ過ぎ防止に「キウイ」
キウイのなかでも、とくにグリーンキウイは糖質と脂質が低く、ダイエット中の間食に適しています。アクチニジンというタンパク質分解酵素も含まれていて、胃腸の働きを助け、消化を促進するでしょう。
食物繊維やカリウムも含まれているため、食べ過ぎを防ぎつつむくみを解消することもできます。
良質な油を摂取できる「マカダミアナッツ」
マカダミアナッツは糖質が低いため、ダイエット中に選ばれやすい食べやすい間食です。
一方、カロリーは高めですので、1日あたり10~14粒を目安にしてください。
マカダミアナッツは“良質な油”と呼ばれる不飽和脂肪酸を多く含むため、肌を乾燥から守る働きが期待できます。美しい肌を維持したい方におすすめです。
編集部が選んだおすすめ間食7つ
ダイエット中におすすめの間食はまだまだあります。編集部がよく食べているのはこちら。
スナック菓子の代わりに「海苔」
韓国のり、味付け海苔はかなり重宝しています。ダイマで恐縮ですが、オリオンジャコーの韓国のりは20回以上リピートしています。
甘じょっぱい「てりやき味」と塩気強めの「塩レモン」をヘビロテしています。
剥き栗
甘いもの欲が高まったときにつまんでいます。干し芋よりカロリーや糖質が低め。
きゅうり
1本そのまま塩もみしていただいています。わりとお腹の足しになりますし、ヘルシーなので夜遅くでも安心して2本食べたりしています。
サラミ、カルパス
脂質が高いので少量です。おにぎりなどの気分ではないがしょっぱいものを少しだけ食べたいというとき、カルパス1~2本いただくと満足します。
さけるチーズ
普通のチーズよりなぜか満足度が高いため、イオントップバリュのものをヘビロテしています。脂質はややありますが、低カロリー低糖質です。5秒ほどレンジで温めるとさらにおいしくいただけます。
ちなみに裂かずに1本いきます。
アーモンドフィッシュ
甘じょっぱい小魚を楽しんだ後、アーモンドでお腹が満たされます。おいしいだけでなく栄養もあり、普段なかなか食べることがない小魚の栄養素を摂れるのでオススメですよ!
ちなみに食べるにぼしは味の面で断念しました。
カッテージチーズ
チーズコーナーに置いてあるのですが、低糖質・低脂質・低カロリーでお値段も高くない。味も淡白なので、ハチミツやジャムをかければレアチーズケーキのようなお味に。
ここからは、間食を摂る際におすすめのタイミングと注意点を紹介します。
間食はいつ摂る? おやつのタイミング
間食を摂るタイミングは「14時~16時」
ダイエット中に間食を摂る場合、14時~16時頃に摂るのがおすすめです。午後は活動的になり体脂肪がもっとも燃焼しやすい時間帯なので、間食のカロリーを消費しやすいと言われています。
たとえば昼食を12時に摂り、夕食が18時になる場合は、中間の時刻である15時頃に間食を摂りましょう。
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晩ご飯が遅くなるときは間食を摂ろう
夕食が遅くなるにもかかわらず間食を我慢すると、食べ過ぎるおそれがあります。夜遅くにドカ食いするよりは、夕方あたりに間食をしたほうが食べる量は抑えられるでしょう。
間食の太る食べ方、痩せる食べ方
注意点1:間食のカロリーは1日200kcalほど
ダイエット中の間食のカロリーは1日200kcal以下に抑えるようにしましょう。食べ過ぎるとダイエットに失敗する原因になりかねません。
食べ過ぎてしまう方は、小分けパックの間食を選ぶことで、食べ過ぎを防げるでしょう。
注意点2:間食の糖質は低いものを選ぶ
間食によって糖質が急上昇すると、食欲が増して食べ過ぎるおそれがあります。血糖値スパイクを引き起こさないためにも、間食は低糖質のものを選びましょう。
おにぎりやせんべいのような炭水化物は避けたほうがよいです。
ダイエットを成功に導く共通ルールとは
間食をしたからといって、ダイエットに失敗するわけではありません。一方、間食の選び方に注意するだけでダイエットが成功するというわけでもありません。
ダイエットを成功させるためには、食事だけではなく以下の3つの秘訣も意識しましょう。
運動をして基礎代謝を高める
ダイエットを成功させるためには、摂取カロリーよりも消費カロリーを多くすることが大切です。
前述の通り、基礎代謝を高めるとエネルギーを消費しやすく痩せやすい体になるため、食事制限だけではなく運動も行い、基礎代謝を高めましょう。
基礎代謝を高めたい場合は、筋肉量を増やすことが大切です。
とくに、スクワットなど大きめの筋肉を鍛えることで効率的に筋肉量を増やすことができます。
血糖値スパイクを起こさないように食事を摂る
血糖値スパイクとは、食後の血糖値が急上昇・急降下する現象です。これが起きると太りやすくなってしまいます。
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血糖値スパイクはなぜ起こる?
炭水化物を多く含む食事をすると、血糖値が急激に上昇します。この急上昇した血糖値を抑えるためにインスリンが分泌され、血糖値が急降下します。
急激に血糖値が下がると、脳が空腹だと勘違いし、満腹なのにも関わらず食欲が増して食べ過ぎの原因になってしまうのです。
また、血糖値スパイクは食べ過ぎのリスクを高めるだけではなく、血管にダメージを与えます。動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まるでしょう。
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食事は食物繊維から食べるとよい
血糖値スパイクを防ぐためには、食事と運動が重要。
食事は、炭水化物ではなく食物繊維を含む食材から食べるようにしましょう。海藻類や野菜が先の、いわゆるべジファーストです。
それらがないときは、タンパク質ファーストを意識しましょう。
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欠食すると血糖値が上がりやすくなる
1食抜いた後で食事をすると血糖値が上がりやすくなるため、3食欠かさず食べることも重要です。
食後15分ほど経ってから運動を行うと、食後の血糖値や中性脂肪の上昇をゆるやかにすると言われています。
激しい運動をする必要はないので、ウォーキングや階段の上り下りをしてみましょう。
腸内環境を整える
ダイエットでは腸内環境を整えて、排便することも欠かせないポイント。そのためには、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく摂ることが重要です。
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1食抜かすと血糖値スパイクのリスク増
ダイエット中は摂取カロリーを減らすために食事を抜かす方もいますが、それは逆効果です。前述の通り血糖値スパイクを引き起こす可能性が高まるため、3食しっかり食べましょう。
とくに、朝食を食べることで胃腸を刺激し便秘の解消が期待できます。便秘が気になる方は、食物繊維だけではなく、味噌や納豆といった発酵食品も摂ってくださいね。
ダイエット中の間食で重要なのはやはり「カロリー」
ダイエットのとき、無理に間食を我慢するとストレスがたまって食欲が増したり、血糖値スパイクを引き起こしたりする恐れがあります。
ダイエット中に間食が食べたくなったときは、カロリーや食物繊維、タンパク質の含有量に注目して、適量を食べてくださいね。
監修・執筆者プロフィール
あんしん漢方薬剤師 山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。
牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューも開発。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘル-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。
<Edit:編集部>