
マラソン大会前に"疲れる練習”はNG!本番で結果を出すための「調整トレーニング」とは│東京マラソン完走HOW TO (2/3)
調整トレーニングのやり方
1.体重のコントロール
人にはそれぞれ、もっとも高いパフォーマンスを発揮できる適正体重があります。
身体が軽く、しかしエネルギー循環の効率の高い状態。分からなければ、過去に自己ベストを更新できた際の体重を目安にするのも良いでしょう。食事などから、本番で適正体重に戻せるようコントロールしましょう。
とくに調整でトレーニング負荷が下がると、消費エネルギーも同様に減ることが多いはず。それにも関わらず食事内容が同じでは、むしろ体重が増えてしまうかもしれません。
ただし、神経質になって急な減量を目指す必要はありません。むしろパフォーマンスが下がりますので、できる範囲でのコントロールを心がけてください。
その際、体重だけでなく体脂肪率なども含めた視点で確認することが大切です。
2.「良い状態」だと感じるコンディションへ持っていく
自信は心の問題と思われがちですが、身体的な競技パフォーマンスにも大きく影響を与えます。レース中の辛い局面では、「大丈夫、自分なら走れる」という自信が大きな支えとなるでしょう。
そのためには、まず普段から「これだけやってきた」と胸を張れるだけのトレーニングを行うこと。ただ距離を踏むだけでなく、フォーム改善やスピード強化、筋力アップなども大切です。
そして調整トレーニングを経て、「自分は万全のコンディションで大会に臨めている」という精神状態に持っていくこと。
脚に違和感や痛み、疲労を感じるようではいけません。セルフケアだけでなく、治療院に行って“お墨付き”をもらうのも良いでしょう。
「良い状態だ」などという他者からの評価も、大きな自信になるはずです。
30km走などは諸刃の剣
よく大会の1ヶ月前などに、30km走を勧める人がいます。その目的は、目標タイムあるいはそれより少し速いペースで走りきることで、「これなら本番も大丈夫」という自信が持てることにあるでしょう。
30km走ではなくハーフマラソンなど、実際の大会で調子を確認するのは良い方法です。ただし、もしそこで思うように走れないと、かえって自信を喪失してしまうかもしれません。
諸刃の剣であることを認識し、不安があればファンランに切り替えて気持ちよく終えるなど判断してください。