
ランニングを毎日続けるとどうなる?効果とメリデメ、走る分数・ペースを専門家が解説 (1/2)
健康やダイエットのために始める人が多いランニング。「毎日走るのは体に良いのか、それとも逆効果なのか?」スポーツドクター・樋口 直彦先生に聞きました。
毎日走るのは体に良いのか、それとも逆効果なのか?
「ランニングを毎日行うと心肺機能が鍛えられ体力向上、脂肪を燃やす力(脂質代謝能力)が高まり、太りにくい体質に近づきます。習慣化によるメンタル面への良い作用もあります。
ただし筋肉や関節の回復には24〜48時間かかるため、高強度で毎日続けると疲労やケガにつながる可能性もあります。毎日のランニングは『軽度』であれば良い効果をもたらすと言えるでしょう」
ランニングを毎日続けるメリットとデメリットを、スポーツドクター監修のもと、わかりやすく解説します。毎日のランニングを効かせるコツや、初心者が取り入れる際の注意点やおすすめの頻度についても紹介します。
毎日ランニングをするメリット
毎日走ることで得られる効果は、体力や代謝だけでなく心身のバランスにも関わります。健康維持や習慣化に役立つメリットを整理します。
心肺機能が高まる
ランニングをすると心臓は血液を強く送り出し、肺は酸素を多く取り込もうとします。これを毎日繰り返すことで、心臓が効率よく働くようになり、息切れしにくい体になります。いわゆる「持久力がつく」という状態です。
脂質代謝が高まる
運動を続けると、筋肉の中で脂肪をエネルギーとして使いやすくなります。毎日20〜30分程度のランニングを習慣にすると、脂肪を燃やす力(脂質代謝能力)が高まり、太りにくい体質に近づきます。
精神面が安定する
走ることで脳内に「セロトニン」や「エンドルフィン」といったホルモンが分泌されます。これにより気分が落ち着き、ストレスが和らぐと同時に、夜の睡眠の質が上がる人も多くいます。毎日の習慣にすることで、心の健康にも良い影響が期待できます。
生活リズムが整う
毎日同じ時間に走ると体内時計が安定し、朝の目覚めや日中の集中力が向上します。特に朝ランを習慣にすると「一日のスタートが切りやすくなる」と実感する人が多いのも特徴です。
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