マラソンランナーのためのスクワット講座。初心者・長距離・スプリンター別に解説 (1/3)
ランニングは優れた有酸素運動です。
ダイエットで痩せたい人や健康になりたい人、運動能力を高めたい人、基礎体力をつけたい人など、誰にとってもおすすめといえるでしょう。
それだけに、多くのランナーが走る“だけ”のトレーニングに陥ってしまい、走力の向上が頭打ちになったり、足や膝に痛みを覚え、故障してしまうケースが多々見られます。
ランニングはよい運動かもしれませんが、唯一の運動であってはなりません。ランナーがするべき筋トレをひとつだけ選ぶとしたら、私は自信を持って「スクワット」をおすすめします。
ランナーの目的やレベルはさまざまです。しかし、どのランナーにとってもスクワットはメリットがある筋トレです。
ここでは初心者・長距離ランナー・スプリンターの3つに分けて、スクワットのやり方やトレーニングメニュー例をご紹介します。
なぜランナーにスクワットがおすすめなのか
体幹と足の筋力強化により、故障の予防を狙う
走るだけでは鍛えることが難しい体幹と足の筋力が身につくので、ランニングの蓄積疲労による故障の予防にも繋がります。
正しく行えば、体幹から下半身の柔軟性と安定性を高めることも可能です。
レース後半のフォームの崩れを防ぐ
また、レースの終盤になって姿勢が崩れてしまうランナーは、大腿四頭筋と体幹のどちらか、あるいは両方が弱いことがおもな原因と考えられます。
その点、スクワットは大腿四頭筋と体幹の両方を同時に鍛えることができます。
スクワットの正しいやり方
- 足を腰幅に開き、つま先は膝と同じ向きにする
- お尻を後ろへ突き出すように、股関節から折り曲げる
- 太ももが床と平行になるまで下ろしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
動画で一緒に動きを学んでみましょう。
ランナーがスクワットを行うときの共通ポイント
自重で行うかバーベルを担ぐかに関わらず、スクワットを行う際には、以下のポイントをチェックしましょう。
- 両足は肩幅まで広げる
- お尻を後方に突き出し、次に下げる
- お尻が膝より低くなるまでしゃがむ
- 背筋の自然なカーブを維持する
- かかとは常に地面に着ける
- 両膝をやや外側に開く
- 立ち上がるときは膝と腰を完全に伸ばして直立する
ランニング初心者がスクワットを行うときのポイント
週に2~3回、基本の15回×3セットから
ランニングを始めたばかり、あるいはエンジョイ勢なら、器具を使わない自重スクワットが最適です。
上記チェックポイントに留意しつつ、週に2~3回ほど自重スクワットを行ってみましょう。無理なくこなせるだけの回数で構いません。
次:長距離ランナーがスクワットを行うときのポイント