ヘンププロテインとはどんな効果があるのか、おすすめ商品セレクト
ウェルネスフード
2025年3月7日

ヘンププロテインの効果とは。副作用やデメリット、おすすめ商品8選[医師監修] (1/3)

「ヘンププロテイン」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。ヘンププロテインは、ヘンプシードから抽出されるプロテインパウダーです。どんな効能やメリットがあるのか、筋トレやダイエットでプロテインを飲んでいる人を始め、健康志向の人々の間で注目を集めています。

この記事では、ヘンププロテインの栄養と効果的な飲み方、また商品の買い方などについて、医学博士であり、循環器内科専門医で医療法人三橋医院理事長の藤井崇博先生にお話を伺いました。

大麻が原料=違法と思われやすいのですが、その安全性や、がんになるなどの健康被害での危険性、またCBDとの違いについても回答しています。

ヘンププロテインとは

あまり聞きなれないヘンププロテイン。何から作られていて、どんな特徴があるのでしょうか。

「ヘンププロテインは、日本人の間でも古くから日常生活の中で使用されていた“麻の実”からつくられるヘンプ(産業用大麻)を使用したプロテインです。ヘンプの種子は硬い殻で覆われており、殻つきの種子は麻の実として、七味唐辛子や漢方薬として日常で利用されています」(藤井先生)

「ヘンププロテインは麻の実をすりつぶしてパウダー状にしたもので、クセの少ないナッツのような風味と栄養価の高さからも世界中で人気になっています。ホエイやソイなどと比べると比較的新しいプロテインで、はじめて聞くという方も多いかと思いますが、最近の世界的なビーガン食の普及に伴い、ビーガンプロテインの一つとしても注目を集め始めています」(藤井先生)

ヘンププロテインは安全なのか。違法性や危険性は?

昔から使用されてきたうえ、今も七味唐辛子の中に使われている麻の実から作られたと聞き、ぐっとハードルも下がりました。それでもやっぱり“大麻”というと警戒心が沸き起こるのも事実。そのあたりについて、藤井先生の見解とは。

「やはり大麻と聞くと、安全性がどうしても心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、ヘンププロテインは麻薬の一種として法律で禁止されているものではありません。大麻取締法第一条では『大麻とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く)、並びに大麻草の種子及びその製品を除く(*1)』とあり、ヘンププロテインは大麻草の種子なので取り締まり対象外です。また、ヘンププロテインの原料である麻の実は、七味唐辛子や漢方薬としても利用されている安全なものなので心配はなさらないで下さい」(藤井先生)

(*1)厚生労働省 大麻取締法 第一章 第一条

ヘンププロテインのタンパク質量と、期待できる効果

安全性が分かったところで、次に気になるのはヘンププロテインのメリットです。どんな栄養成分と働きがあるでしょうか。

「ヘンププロテインにはタンパク質が含まれており、100gあたり50g程度のタンパク質含有量で摂取した量の半分がタンパク質として吸収されます。タンパク質以外にもカルシウム、リン、カリウム、鉄分、亜鉛などのミネラル成分が豊富です。ミネラルが不足すると、うつ症状、肌荒れ、肩こり、口内炎、体重増加、免疫力などさまざまな心身の状態が引き起こされます。なぜミネラル成分が豊富かというと、他のプロテインのほとんどが加熱処理されるのに対して、ヘンププロテインは加熱せずに砕いて粉にしているためで、植物がもつミネラル成分を失わずに摂取することができます」(藤井先生)

「同じ理由で、食物繊維や必須脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸など脂肪酸の中でも人間が体内で生成できない脂肪酸のこと)も豊富です。食物繊維は腸の調子を整えたり、血中コレステロールの低下に効果を発揮します。必須脂肪酸のほうは生命活動の重要なエネルギー源として使われるほか、細胞を構成するための必要な要素にもなります。このようにヘンププロテインは、他のプロテインよりも健康維持への効果が期待できる成分を比較的多く含んでいます」(藤井先生)

プロテインというとタンパク質補給のイメージでしたが、ヘンププロテインは健康面でもさまざまなメリットがあるのですね。

では、多くのプロテインの中で、あえてヘンププロテインを選ぶ理由とは。

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