ブドウ糖は太る?メリットとデメリット、摂取のタイミング[管理栄養士監修] (3/3)
ブドウ糖しかエネルギーにできないわけではありませんが、脳の主なエネルギー源はブドウ糖というのは本当です。
体が飢餓状態になると、ケトン体という物質が非常用のエネルギーとして使われることがありますが、ケトン体のみでは脳の活動を長期間維持できないため、やはりブドウ糖が必要です。
そのため、ブドウ糖が不足すると、集中力の低下・イライラなどの影響が出る恐れがあります。
ブドウ糖が脳に届くまでの時間はどれくらい?
状態によって異なりますが、ブドウ糖単体で摂取した場合は、数分から15分ほどではないかと考えられます。
ブドウ糖は糖尿病患者さんが低血糖を起こした時にも使われますが、ブドウ糖を摂取して数分から15分ほどが回復の目安の時間とされています。
ブドウ糖を単体で摂取すると、素早く吸収されて血液中に入って全身へ巡り、脳へもエネルギー源として運ばれます。食後などで食べ物が胃や腸に残っていれば、その分吸収が穏やかになり時間がかかるため、あくまで目安の時間として考えておきましょう。
ブドウ糖とは
ブドウ糖とは、穀類や果物などの食べ物に含まれる糖の1つです。ブドウから発見されたことから「ブドウ糖」と名付けられました。「グルコース」とも言われます。
ブドウ糖は、ブドウ糖だけで構成されているので「単糖」といい、体に素早く吸収され、エネルギーになりやすいです。
ブドウ糖の働き
ブドウ糖の主な働きは、体のエネルギー源になることです。
また、肝臓に貯蔵されて、空腹時でもエネルギー不足にならないようにも働いてくれています。
ブドウ糖が多い食べ物
ブドウ糖は、食べた時に甘みを感じる食べ物に含まれており、果物全般、はちみつなどに含まれています。
▼100gあたりの含有量
はちみつ | 33.2g |
干しぶどう | 28.6g |
プルーン | 24.6g |
バナナ(乾) | 9.0g |
ぶどう(生) | 7.3g |
キウイフルーツ | 5.0g |
※日本食品標準成分表(八訂)増補2023年より
▼参考
成人及び児童の糖類摂取量 - 世界保健機関(WHO)
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 - 文部科学省
監修者プロフィール
管理栄養士
広田千尋(ひろた・ちひろ)
病院、保育園、保健センターなどで13年間勤務。生活習慣病の方への栄養相談や、高齢者への栄養サポート、また赤ちゃんや子どもの食事相談など、幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在は経験を活かし、フリーランスとして活動中。わかりやすく実践しやすいコラム執筆や、身近な材料で簡単に作れるレシピ作成を得意としている。
■HP:https://hirotachihiro.com/
■Instagram:https://www.instagram.com/chihiro_eiyo/
<Edit:編集部>