ため息は「幸せが逃げる」「体に良い」、どっち?心理士の見解は
「ため息をつくと幸せが逃げる」「ため息は体に良い」という2つの噂がありますが、これってどちらが正しいのでしょうか? ため息の原因などを、選択理論心理士の角田院長に聞いてみました。
ため息は「幸せが逃げる」「ため息は体に良い」、どっちが正しい?
ため息は、過緊張状態を改善するための行動なので、一定のリラックス効果が期待できると考えられます。そういった意味で言えば、体に良いと言えるでしょう。
また、ため息は、思い通りになっていないことやストレスの結果出るものなので、「ため息をつくと幸せが逃げる」のではなく、「幸せが逃げている状況が続いているのでため息が止まらない」という方が正しいかもしれませんね。
なぜため息が出るのか? 理由は「体の過緊張状態を緩和するため」
ため息は、思い通りになっていないことやストレスによる体の過緊張状態を緩和するための反応です。
過緊張状態は、自律神経である交感神経が優位に働いています。この状況を改善すべく、副交感神経を優位にし、リラックスするためにため息が出るのだと考えられます。
人間は交感神経と副交感神経がバランスを保ち生活していますが、そのバランスが崩れることで、さまざまな症状につながります。その危険性を体が察知して、回避しようとする行動の1つがため息と考えられます。
ため息のデメリットとしては、周囲の人に対しネガティブなイメージを与えてしまうことです。
ため息ばかりつく人のそばにいると、なんだか気持ちが暗くなってしまいますよね。とはいえ、なかなか注意をしづらいので、周りの人にとってストレスの要因になっているかもしれません。
【編集部員の体験談】ため息ばかり出るときにやったこと
友人関係や仕事に悩みを抱えて、打開策が見つらなかった時、そういえばため息ばかりついていたなと思います。周囲にネガティブなイメージを与えると理解していても、止まらない「ハア……」というため息。
そんな時にやったのが、深呼吸です。
個人的に、ため息をつく時、呼吸が浅くなっているなと感じていたので、大きくゆっくり深呼吸をしてみました。そうすると、一時的にちょっと気持ちがスッキリ。ため息が出ちゃう人に、おすすめです。(編集部員S)
監修者プロフィール
つのだデンタルケアクリニック
院長 角田智之(つのだ・ともゆき)
歯科医師。歯科医師臨床研修指導医・日本選択理論心理学会認定選択理論心理士。1992年、明海大学歯学部卒業。日本大学板橋病院、社会保険横浜中央病院、久留米大学病院、(医)高邦会高木病院歯科口腔外科を経て、2008年福岡市博多区につのだ歯科口腔クリニックを開設。2015年同じ博多区内で移転開設し、つのだデンタルケアクリニックに名称変更。予防診療と舌痛症のメンタルカウンセリングを行っている。専門分野は口腔外科、歯科心身症。
<Edit:編集部>