みかんは「揉むとおいしくなる」って本当?実際にやってみた【管理栄養士が回答】
「みかんを揉むとおいしくなる」という話は昔からありますが、これって本当なのでしょうか。たいや内科クリニック管理栄養士 林 安津美(はやし あつみ)さんに聞いてみました。酸っぱいみかんをおいしく食べる裏技も解説します。
みかんを揉むとおいしくなるって本当?
みかんを揉むと、おいしく感じる可能性があります。
みかんなどの柑橘類を揉むことで、果皮内の油腺が刺激され、エッセンシャルオイルが多く放出されます。これにより、みかん特有の香りが強くなり、味覚にも影響を与え、よりフルーティーで豊かな味わいを感じさせる可能性があります。
編集部員が実際にみかんを揉んで食べてみた
1つはおにぎりを握る時のように、優しく全体を揉んで。1つは何もせず皮を剥いて食べてみました。その結果、大きく味や香りに変化は感じませんでした。残念(どちらも甘くてジューシーでおいしかったです)
「みかんを揉むと皮がむきやすくなる」という話もよく聞きますが、個人的にはその差もよくわかりませんでした。
揉むと甘くなるわけではない
「みかんを揉むとよりフルーティーで豊かな味わいになる」とお伝えしましたが、揉むことで糖度が変わるわけではありません。
また、科学的に証明されたわけではなく、感覚的なものが大きいため、個人差もあります。自分にとっておいしさが増すかどうかを確かめてみると良いでしょう。
揉みすぎには要注意!
みかんを揉みすぎると果実が破れたり、果汁が漏れたりする可能性があります。
もしみかんを揉むのであれば、適度な力加減で優しく揉んであげましょう。
すっぱいみかんを甘くおいしく食べるには?
中にはもともとすっぱくて食べづらいみかんもあるでしょう。そんなみかんは、以下の方法を試してみてはいかがでしょう。
- 切り口に砂糖を少量かける
- はちみつをかける
- ヨーグルトにトッピングする
- 他の甘いフルーツ(バナナ、いちご、パイナップルなど)を一緒に食べる
はちみつは風味が強いため、みかんの味を覆ってしまう可能性があります。フルーツに甘味料を加える場合は、そのフルーツが持つ自然な甘さや風味を引き立てるためにも、控えめにするのが良いでしょう。また、健康的な食生活のためには、追加糖分の摂取は最小限に抑えることが推奨されます。
監修者プロフィール
たいや内科クリニック
管理栄養士 林 安津美(はやし あつみ)さん
大学卒業後、JAあいち厚生連で37年にわたり病院の管理栄養士として勤務。その間、豊田厚生病院・安城更生病院の技師長として17年間在籍。2022年5月よりたいや内科クリニックへ入職。病態栄養専門管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・腎臓病療養指導士・がん病態栄養専門管理栄養士・和漢薬膳師等の資格を活かし、患者さんの思いを聴き・応え、患者目線でテーラーメイドの医療を届けるよう心掛けている。
<Edit:編集部>