
【炭酸水は肝臓に悪い】って本当?飲み過ぎるとどうなるのか[管理栄養士監修] (1/3)
- 健康
- 2023年11月28日
炭酸水は肝臓に悪いって本当?
加糖炭酸水の飲み過ぎを続けると、肝臓がんの発症リスクが上昇するという研究結果*があります。ただし、無糖の炭酸水の場合、肝臓に悪いとは言い切れません。
*米国栄養学会議(ASN)の年次学術集会(NUTRITION 2022、6月14~16日、オンライン開催)で報告
炭酸水の飲み過ぎは「腎臓に悪い」「血圧が上がる」という噂も……
炭酸水の飲み過ぎは「腎臓に悪い」って本当?
炭酸水が腎臓に悪いとは断言できません。
実際、透析中の方の水分補給として無糖炭酸水を栄養指導でお勧めしています。しかし、加糖炭酸水の過剰摂取を続けている方は、腎臓病の発症率が上昇するというデータ*があります。加糖炭酸水に限らず、高エネルギーの飲料はさまざまな慢性疾患の要因になります。
*Patterns of Beverages Consumed and Risk of Incident Kidney Disease
炭酸水で「血圧が上がる」って本当?
無糖の炭酸水が原因で血圧が上昇するとは断言できません。
しかし、加糖炭酸水の過剰摂取を続けている方は高エネルギー摂取傾向になるため、肥満によって血圧が上昇する可能性はあります。
「炭酸水の飲み過ぎで太る」って本当?
無糖の炭酸水であれば、飲み過ぎても太ることはありません。無糖の炭酸水はカロリー・脂質・糖類などが0だからです。
しかし、炭酸水の飲み過ぎで、むくんで体重増加する可能性は考えられます。特に、デスクワーク等、動かずに同じ姿勢で長時間過ごす人は要注意です。同じ姿勢で長時間過ごすと、血流が悪くなってしまい、摂取した炭酸水が体の外に排泄されにくくなり、むくみの原因になる可能性があります。
【結論】炭酸水の飲み過ぎはよくない?大丈夫?
炭酸水の飲み過ぎは、よくないと言えます。
炭酸水を飲むことで得られるメリットは多々ありますが、どんな飲食物も過剰摂取は禁物です。炭酸水も同様で、必要以上に摂取すると体に悪影響を及ぼす可能性があります。
炭酸水を飲み過ぎるとどうなる?
炭酸水の摂取目安量は明確に提示されていません。そのため、基本的には飲み過ぎても問題ないことが多いです。しかし、必要以上に飲み過ぎると、以下の症状が出ることがあります。
代謝が悪くなり、疲れやすくなる
炭酸水は弱酸性なので、飲み過ぎると体が酸性に傾き、新陳代謝が低下する場合があります。新陳代謝が低下すると、疲労を感じやすくなる可能性があります。
ガスが溜まりやすくなる
炭酸水には多くの空気が含まれているため、飲み過ぎると、体内にガスが溜まりやすくなります。その結果、ゲップやおならの原因になります。
腹痛や下痢を起こす場合がある
多量の炭酸水を摂取すると、腸が過剰に刺激を受けてしまいます。そのため、腹痛や下痢を引き起こす原因になる可能性があります。