ウェルネスフード
2024年9月24日

プロテインダイエット、1週間で効果を出したい!やり方とコツ[医師監修]

プロテインダイエット。食事の一部をプロテインに置き換えたり、追加したりするなどやり方はさまざまですが、「どのくらいで効果が出るのか」と気になって検索している方も多いのでは。

はたして、1週間などの短期間でダイエット効果を出すことは可能なのでしょうか。そして、健康的に行えるのでしょうか。

今回は、プロテインダイエットを1週間続けた場合の効果について、プライム銀座クリニック院長・髙澤博和先生監修のもと探っていきます。

プロテインダイエットとは

プロテインダイエットとは、食事の一部をプロテイン(タンパク質)ドリンクやプロテインを多く含む食品に置き換えることで、カロリー摂取を抑えつつ、筋肉を維持・増強しながら体重を減らすダイエット方法です。

満腹感を持続させる効果もあり、過食を防ぎやすいという利点もあります。

プロテインダイエット1週間で痩せることはできる?

個人差はありますが、プロテインダイエットを1週間続けることで、ある程度の体重減少と見た目をスッキリさせることは可能です。

髙澤先生のコメント

「ダイエットの最初の1週間は特に、余分な水分や老廃物が排出されて、体重に変化が現れやすいことが多いです。置き換えによって食べる量が自然と減るので、ウエスト周りがスッキリし、洋服が着やすくなることも。

また、単純なカロリー制限だと筋肉までやせてしまうのが心配ですが、プロテインを用いた食事置き換えだと、摂取カロリーを減らしながらも筋肉の分解を防ぐことができます」

ただし、劇的な体脂肪の減少は1週間では難しく、継続的な取り組みが重要です。また、無理な食事制限はリバウンドのリスクがあるため、バランスの取れた栄養摂取と適度な運動を併用することが大切です。

髙澤先生のコメント

まずは1週間のプロテインダイエットを成功させましょう。体重が少し減るとちょっと運動してみる気分になったり、過食気味で少しぼーっとしていた頭がすっきりしてきたり、周りの人が応援してくれたりして、意外と楽しく継続できたりすると思います。

プロテインダイエットの基本のやり方

1日の食事のうち1食をプロテインドリンクに置き換えます。とくに、朝食や夕食をプロテインに置き換えるのが一般的です。

食事を置き換えることで摂取カロリーを抑えつつ、筋肉の維持に必要なタンパク質を補給します。

カロリーオーバーにならないように食事内容を調整しつつ、運動と組み合わせて行うことで、ダイエット効果が期待できます。

プロテイン置き換え時以外の食事もバランスよく摂る

置き換え時以外の食事では、野菜や健康的な脂質、炭水化物をバランスよく摂取し、ビタミンやミネラルが不足しないように心がけます。

ただし、プロテインを追加したぶんのカロリー(約100kcal)は、主食をやや減らしたり、間食をなくすなど調整が必要です。

PFCバランスとは。計算方法を解説!たんぱく質・脂質・炭水化物の理想量を知りたい人へ

すべての食事をプロテインにしていい?

早く痩せたいからと、1日3食をすべてプロテインにしてしまう人も出るかもしれません。しかし、痩せるよりデメリットのほうが大きいので、避けましょう。

髙澤先生のコメント

すべての食事をプロテインにすると、食べ物をとっていないぶん体重の数字は減りますが、栄養不足により代謝低下や健康上のデメリットがさまざま出てきます。

プロテインでの置き換えはあくまで1日1食程度にしておいて、バランスの取れた栄養を摂ることや、運動を併用することが理想です。

朝・昼・夜どこに置き換えるのが効果的?

髙澤先生のコメント

プロテインダイエットの食事置き換えをするのは、朝・昼・夜の3食のうちどれが一番いいのかは気になるところ。ライフスタイルに合わせて、いちばんストレスなく置き換えができるところがいいと思います。

■朝食に置き換える場合

朝食をプロテインドリンクに置き換えると、消化が良く、すぐにエネルギーとして利用できるため、体が効率的に目覚めます。

おすすめの人:朝食が重たくなりがちな人や、朝に食欲がない人

朝起きていきなりプロテイン、体に悪い?ライザップトレーナーが解説

■昼食に置き換える場合

昼食に置き換えることで、午後の仕事や活動でカロリー消費を促進しつつ、昼食後の眠気を防ぐ効果があります。また、外食のカロリー過多を避けることができます。

おすすめの人:外食が多く、昼食が高カロリーになりやすい人

■夕食に置き換える場合

夕食にプロテインを置き換えることで、夜間の余分なカロリー摂取を抑え、脂肪蓄積を防ぎます。消化が緩やかなプロテインを選ぶと、寝る前の空腹感を抑えつつ、筋肉の修復も進めることができます。

おすすめの人:夕食が遅くなりがちな人や、夜に重たい食事を摂りがちな人

【医師監修】寝る前のプロテインは太る?何時間前に飲むのがおすすめか

プロテインダイエット1週間の効果を出すためのポイント

プロテインダイエットを1週間続けるとした場合、ダイエット効果を最大限に引き出すため、いくつかのコツがあります。

  • 目標とする摂取カロリーを把握する
  • 自分に合ったプロテインの種類を選ぶ
  • 運動と組み合わせる

順番に見ていきましょう。

ポイント1 目標とする摂取カロリーを把握する

プロテインダイエットを成功させるには、適切な摂取カロリーの把握が不可欠です。

体重や活動量に応じて、1日に必要なカロリー量は個人差がありますが、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を参考にすると、成人男女の1日の摂取カロリーは以下が目安です。

  • 成人男性(18~49歳/身体活動レベル普通): 約2,200~3,000 kcal
  • 成人女性(18~49歳/身体活動レベル普通): 約1,800~2,400 kcal

活動量が高いほど、摂取カロリーは増加しますので、カロリー計算アプリやオンラインツールを活用すると、より正確な目標設定ができるでしょう。

ポイント2 自分に合ったプロテインの種類を選ぶ

プロテインにはホエイ、カゼイン、ソイなどの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

・ホエイプロテイン

牛乳由来のタンパク質で、吸収が早く、必須アミノ酸やBCAAが豊富。運動直後の摂取に適している

・カゼインプロテイン

牛乳由来で、吸収がゆっくりであるため、就寝前の摂取に向いている。満腹感が持続しやすい

・ソイプロテイン

大豆由来の植物性タンパク質で、比較的ゆっくり吸収される。コレステロール値を下げる効果が期待され、必須アミノ酸もバランスよく含んでいるが、ホエイプロテインよりは味や食感の好みが分かれやすい

ソイプロテイン、おすすめはコレだ!マニアが選ぶポイント&味の感想つき

プロテインの味や溶けやすさ、値段もかなり重要です。おいしくないもの、高価なものを続けるのはなかなか厳しいものがあります。続けやすいものを選びましょう。

ポイント3 運動と組み合わせる

プロテインダイエットの効果を高めるには、やはり運動も欠かせません。筋トレやウォーキングなど、自分に合った運動を取り入れることで、脂肪燃焼効果が高まります。

たとえば、「週2回の筋トレ」と「毎日30分のウォーキング」を組み合わせるのも効果的です。

ほか、以下などの運動もおすすめです。

  • HIIT、サーキットトレーニング(有酸素運動+筋トレの効果がある運動)
  • 散歩、階段を使う
  • エクササイズ動画やリングフィットなど楽しんで行えるもの
  • スクワットなど下半身の筋トレ

HIIT(ヒット)トレーニングHIIT(ヒット)トレーニングとは。ダイエット効果を高めるやり方、メニュー例

プロテインダイエットでありがちな3つの失敗

プロテインダイエットを始めて、思うような結果が出ないことがあります。よくある失敗例を3つ紹介します。

  • 摂取カロリーが多すぎる
  • プロテインの摂取量が足りない

それぞれについて詳しく解説していきましょう。

摂取カロリーが多すぎる

プロテインを摂取しても、全体的なカロリー摂取量が多ければ、体重は減少しません。たとえば、普段から1日の摂取カロリーギリギリ、またはカロリーオーバーしている人が、プロテインドリンクを飲みつつ普段と変わらない食事を続けると、かえってカロリーオーバーになることも。

ダイエット中は、通常より20%程度カロリーを抑えるのが一般的とされています。冒頭の通り、自分の適切なカロリー摂取量を把握し、それに合わせた食事とプロテイン摂取を心がけましょう。

プロテインの摂取量が足りない

プロテインの摂取量が不足すると、筋肉量の維持が難しくなります。筋肉量が減少すると、基礎代謝が下がり、結果的に脂肪が燃焼しにくくなってしまうのです。

一般的に、体重1kgあたり1.6〜2.2gのタンパク質摂取が推奨されています。たとえば、体重60kgの人なら、1日に96〜132gのタンパク質摂取が目安となります。ただし、個人の活動量や体質によって適切な摂取量は変わってきます。

「タンパク質は食べ物とプロテイン、どっちから摂るのがいい?」筋肉博士・山本義徳先生の回答は…

監修者プロフィール

プライム銀座クリニック院長 髙澤博和先生

1979年生まれ、京都大学医学部医学科卒業。医師免許、中国北京市医療許可証、日本美容外科学会会員、2014年からプライム銀座クリニック院長。2018年から中国北京で領医医美クリニックの院長を兼任して日々の治療・後進の指導に当たっている。嘘や誇張を用いず、ありのままの美容医療をお届けすることを企業理念としている。

<Edit:編集部>