飲みすぎたときには「海苔」を食べて!二日酔いに効果的な理由 (3/3)
めかぶ、わかめ、もずくも二日酔いにオススメ
めかぶ、わかめ、もずくといった海藻類には、それぞれが持つ特有の成分があり、二日酔いの予防や症状緩和に有効です。
めかぶ
めかぶの粘り成分は、アルギン酸とフコイダンという多糖類によるもので、これらが二日酔い対策に効果を発揮します。
アルギン酸は、胃に膜を形成しながらゆっくりと流れていくので、アルコールの胃からの吸収を抑えてくれます。
フコイダンは、胃腸粘膜を保護することでアルコールによるダメージを和らげます。
わかめ
わかめは、栄養価が高く、日常の食事に取り入れやすい海藻です。少量のタウリンを含んで
おり、肝機能をサポートしてアルコールの代謝を助けます。
また、わかめに含まれるフコキサンチンという成分は、抗酸化作用があり、アルコールによる酸化ストレスを軽減します。
さらに、豊富なカルシウムやマグネシウムが神経の働きを安定させ、二日酔いによる不安感やイライラを和らげる効果があります。
もずく
もずくは、特に沖縄で人気のある海藻で、栄養価が非常に高いです。もずくに含まれるフコイダンは、胃腸の粘膜を保護し、アルコール摂取後の胃の不快感を軽減します。
沖縄の漁師は大酒飲みが多いのに、血中尿酸値が全国平均よりも低いのは、すぬい(もずく)を頻繁に食べているからと言われています。
福井県立大学看護学部看護福祉学科 特命教授の村上茂さんは、以下のようにコメントしています。
村上さん:
肝臓の代表的な働きとして、体に必要なタンパク質の合成や栄養素の貯蔵、有害物質の解毒・分解、胆汁酸の合成が知られています。タウリンは肝臓に高濃度存在し、肝臓の正常な機能維持に重要な役割を果たしています。
お酒(エタノール)は肝臓で分解され、最終的に水と二酸化炭素になりますが、その途中で生成する有害なアセトアルデヒドが二日酔いや悪酔いの原因になります。タウリンにはアセトアルデヒドの分解を早める作用があります。
さらに、タウリンには抗酸化作用があり、飲酒の際に肝臓で発生する活性酸素が細胞を傷つけるのを防いでくれます。このように肝臓の働きをサポートするタウリンには、二日酔いの軽減や低下した体調の回復効果が期待できます。
福井県立大学看護学部看護福祉学科
村上茂(特命教授)
生物資源学部教授。2023年より現職。 博士(薬学)
専門は農産物や海藻などの食素材、生薬の機能性研究、タウリンの生理・薬理作用の解明。国際タウリン研究会日本部会理事長、日本なつめ研究会会長、International Taurine Society理事を務める。
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<Edit:編集部>