
幸せホルモン“セロトニン”を作るなら「海藻」を食べよ!その納得の理由とは
幸せホルモン「セロトニン」の90%は脳ではなく、腸で作られている。脳と腸はそれぞれ別の臓器でありながら影響を及ぼし合っています。
脳と腸は深くつながっている!「脳腸相関」とは
腸と脳、それぞれ影響を及ぼし合うことを「脳腸相関(のうちょうそうかん)」と呼び、以下のような影響があるといいます。
腸から脳への影響
●セロトニン
セロトニンは、腸内でトリプトファンというアミノ酸から合成され、脳へ伝達されます。この合成を、腸内の善玉菌が担っています。
●神経系
自律神経などを介して腸から脳へ情報を伝達します。
●免疫系
腸には全身の七割に及ぶ免疫細胞が存在していると言われます。腸内細菌は免疫細胞の活性化を促す役割を果たしており、こうした免疫細胞を通じた炎症を抑える効果などが脳でも働いているのではないかと言われています。
●短鎖脂肪酸
腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸が、脳内で働く免疫細胞機能の調整に影響していると考えられています。
脳から腸への影響
強いストレスや緊張状態が続くと、脳と腸をつなぐ自律神経やホルモンの働きによって腸が機能異常をおこし、痛みや不快症状が起きやすくなります。
このことからも、腸内環境を整えることはメンタルケアおいて極めて重要であることが分かります。
幸せホルモン「セロトニン」を作るには海藻での腸活がおすすめ
腸内環境には「食物繊維」が大切!
食物繊維には主に野菜に含まれる「不溶性食物繊維」と、主に海藻に含まれる「水溶性食物繊維」がありますが、善玉菌のエサになるのは、「水溶性食物繊維」だけ。
その中でも、海藻に含まれる「水溶性食物繊維」は、水に溶けるとゲル状になり、もっとも善玉菌のエサとなりやすいと言われています。
例えば、小林メディカルクリニック東京と順天堂大学医学部の共同研究があります。
便秘を気にしている健康な成人男女10名を対象に、片方には水溶性食物繊維を含む米粒状加工食品を、もう片方には精白米100%のご飯を8週間毎日食べさせました。
そして被験者が感じている「緊張・不安」、「怒り」を測定するPOMS検査(気分プロファイル検査)を行ったところ、精白米100%のご飯を食べたグループでは「緊張・不安」、「怒り」が増加したが、水溶性食物繊維を含む米粒状加工食品を食べたグループでは、その数値が低下。
水溶性食物繊維を摂取することで腸内環境が改善されることによりセロトニン量が増加することで、メンタル的ストレスを抑えたり解消できる可能性が報告されています。
海藻パワーで善玉菌を活性化し、腸内環境を整えることで、幸せホルモンであるセロトニンの元となるトリプトファンの合成を促進しましょう!
参考:
https://www.kaneryo.co.jp/media/seaweed/7772/
https://brand.taisho.co.jp/contents/chokatsu/057/
小林暁子 著 講談社『今日からはじめる健美腸ルール』
<Edit:編集部>