2024年2月8日

自宅でできる!筋膜リリースの効果的なやり方(専門家監修&完全版) (1/4)

多くのメディアで紹介されている「筋膜リリース」。トリガーポイントのフォームローラーやテニスボールなどを用いて行っているのを見た人もいるでしょう。全身のこりや痛み、姿勢の悪さといったカラダの不調を整えるだけでなく、関節の可動域を拡大して競技パフォーマンスをあげるダイレクトな効果が期待できるとして、アスリートのトレーニングにも取り入れられているほど。

そこでMELOSでは、筋膜リリース、筋膜マニピュレーションの日本第一人者として知られる医学博士の竹井仁さんによる監修のもと、「筋膜リリース」の基礎知識やその効果、そしておすすめのセルフケア実践編までお届けします。

《INDEX〜目次〜》

筋膜リリースとは

筋膜とは何か

筋膜リリースについて解説する前に、そもそも筋膜とはいったい何なのでしょうか。

たとえば、鶏のモモ肉や胸肉を思い浮かべるとわかりやすいのですが、鶏皮をめくると皮と肉の間に薄い半透明の膜があります。これが「筋外膜」で、ヒトの場合も同じです。鶏皮はすなわち皮膚、そして肉の部分が筋肉で、その筋肉を包み込んでいるのが筋膜の中の筋外膜です。

筋膜は5つある

ヒトの筋膜は実はひとつではなく、「浅筋膜(せんきんまく)」「深筋膜(しんきんまく)/腱膜筋膜(けんまくきんまく)」「筋外膜(きんがいまく)」「筋周膜(きんしゅうまく)」「筋内膜(きんないまく)」の5つからなっています。

浅筋膜は皮下組織にあり、深筋膜は全身の筋肉をつなげてボディスーツのようにすっぽりと包み込み、筋外膜はひとつひとつの筋肉を包み、筋周膜と筋内膜に連続しています。

さらに筋周膜は筋束を、筋内膜は筋線維1本1本を包み込んでいます。この筋膜は頭から手や足の先まで全身につながり、筋膜以外を溶かしてもカラダの形が残るということで「第2の骨格」ともいわれる重要な存在です。

筋肉を正しく動かすためには、これら筋膜が柔軟に動くことが必要なのです。

筋膜のよじれやこわばりが、こり・はり・痛みの原因に

悪い姿勢や、同じ作業を繰り返すなどの偏った動作を長時間続けていると、不必要な負担がカラダの一部分に集中して筋肉が固まり、それにともなって筋膜も自由度を失います。

そうなると筋膜はよじれてこわばり、筋膜の上にある皮膚と筋膜の下にある筋肉がそれぞれ動きづらくなります。

つまり、ひとつの筋肉を包む筋外膜に問題が生じるとその上にある全身の筋肉を包む深筋膜に波及し、深筋膜のつながりを介して他の筋肉へ問題が伝播していきます。

その結果、その配列上のすべての筋膜の動きや働きに影響をおよぼして十分な筋力を発揮できなくなり、柔軟性も悪くなって、スポーツではパフォーマンスの低下を引き起こします。そのことが、ひいてはケガを引き起こす要因ともなります。

また、そうした筋膜のよじれやこわばりは、カラダのこりやはり、痛みの症状にあらわれます。この筋膜の機能異常の厄介な点は、その異常を他の部分でかばおうと代償を生じさせること。

ある部分の筋膜のよじれやこわばりが深筋膜から広範囲に広がってしまうことで筋膜自体が自力でほぐれることができなくなり、正しい姿勢や動作が制限されてしまうのです。

「筋膜リリース」の効果とは

リリースとは「制限を解除する」「解きほぐす」という意味を持つ言葉です。つまり「筋膜リリース」とは、よじれてねじれた筋膜を解きほぐすことを目的としたメソッドです。

セルフ筋膜リリースは、筋膜のねじれやよじれを自分自身で時間をかけてリリースすることで、癒着を元に戻します。

ゆっくりと解きほぐし、筋と筋膜の正しい伸張性を回復させ、筋肉が正しくスムーズに動けるようにして身体の不調を整えるまさに “治療(セルフメンテナンス)”なのです。

ねじれた筋膜をほぐす

筋膜を構成するコラーゲン線維とエラスチン線維は、悪い姿勢や長時間の同じ姿勢を続けることで一部に寄り集まり、交差してねじれが生じます。カラダを動かしてゆっくりとこのねじれを解きほぐしてあげましょう。

筋肉が正しくスムーズに動くようになる

筋膜のねじれやよじれが元に戻ると、筋肉や筋繊維を包む筋内膜に柔らかさと弾性が復活。本来備わっていた筋力が発揮でき、正しく動けるカラダにリカバリーされます。

コリがほぐれて動きやすくなる&コリにくいカラダに

筋膜リリース後にこりや痛みの軽減を感じたら、筋膜がリリースされた証拠。これを2週間続けることで筋力の向上や柔軟性の回復、運動パフォーマンスアップなどが期待でき、こりにくいカラダにも。

さらに2週間継続することで、まわりの人もその効果に気がついてくれるようになります。

ツラい肩こり&首こり解消に「筋膜リリース」が効果的な理由

肩こりや首こりの原因とは

肩こりや首こりは、筋や筋肉を包み込んでいる膜である筋膜や関節の過剰使用を原因とする症状です。

肩こりの原因はさまざまで、姿勢の悪さ、運動不足、間違ったエクササイズ、偏った筋肉の使い方、特定の筋肉への持続的緊張や過剰労働、精神的な緊張や自律神経の乱れ、循環障害や加齢、寒さなども誘発原因になります。

さらに職場の作業場の明るさや机の高さ、仕事の量やスピードといった環境的要素も肩こりの要因となります。また、意外な原因には、過去のケガがあり、たとえば足の捻挫や手首の骨折が筋膜のつながりを介して肩や首にこりを生じさせることも。肩に原因があるから肩がこる、というだけではないのです。

たとえ肩に原因があって肩こりになっても、肩の筋肉は僧帽筋の下に肩甲挙筋(けんこうきょきん)、その下には脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)と何層にもなっています。表面だけがこるということは少なく、慢性的に肩こりを感じる人ほどミルフィーユのように何層にも重なってこることになります。

こりはマッサージやストレッチ、筋トレでは根治しない

こりとは、筋肉に過剰に負荷がかかった状態です。筋肉の疲労や持続的な筋収縮、血行不足から起こる筋の無意識の収縮によって痛みを感じ、炎症が長期間続くと筋力や柔軟性も低下します。

こりの状態が長く続くと、元の正常な状態に戻りづらくなって症状が慢性化し、筋肉は小さく脆弱化してしまいます。

肩以外の部位から筋膜を介して肩こりを起こしていたり、ミルフィーユのように層になった筋肉がこっている場合、こり固まった肩の筋肉をピンポイントにほぐすマッサージやストレッチ、筋トレ、鍼灸などの対処療法では、一時的に良くなってもすぐに再発してしまうことになるのです。

肩こり・首こりを解消する「筋膜リリース」のやり方

鼻肩回し片腕伸ばし筋膜リリース(20秒以上3回ずつ)

イスに座り、首を倒す側と反対側の肩を片手で押さえます。伸ばした手は、肩から指先を斜め後ろ下方に向け、床の中にもぐり込ませるイメージで。首はアゴを引いたまま横に倒します。

鼻を肩に近づけるように20秒以上リリースします。反対側も同様にリリースしましょう。押さえた肩があがってしまったり、首を倒した側にカラダが曲がってしまうのはNGです。

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