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「乳酸」は疲労物質? 疲れや筋肉痛の原因と言われ、“運動するとたまる”はウソかホントか (1/2)

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 「階段を駆け上がったら一気に乳酸が溜まった」「乳酸が溜まって疲れが取れない」など、疲労物質として認識している人も多い乳酸。運動などでできる老廃物として、乳酸が紹介されていることをよく目にするでしょう。しかし、それは乳酸を正しく理解していないことになります。乳酸とはどのようなものなのか、詳しくご紹介していきます。

乳酸とは

 乳酸とは、カラダを動かすエネルギーを作るため糖を分解している際にできる生成物です。短距離走やダッシュなど、短時間で高強度の運動では乳酸が溜まりやすいとされています。その理由は、運動のエネルギー源として糖が多く使われているからといえるでしょう。

 以前はこの乳酸が、疲労を感じさせる物質として考えられていました。そのため、健康食品や医療品の中には、乳酸を除去して疲労を回復させるという謳い文句で販売されているものもあります。しかし、乳酸はいつまでも筋肉中に溜まっているわけではありません。30分も経てば乳酸は消えてしまうのです。そのことを考えても、「乳酸=疲れ」ではないということが分かりますね。

乳酸はエネルギーとなる

 先ほど説明した通り、乳酸は悪者ではありません。乳酸はミトコンドリアを通し、エネルギー源として再利用されるのです。

 筋肉には、速筋線維と遅筋線維という2つの筋線維が存在します。速筋線維にはミトコンドリアが少なく、運動強度が上がって糖をエネルギーとして多く使おうとしても、すべてを処理できないため乳酸が生成されます。しかし生成された乳酸は血液によって他の筋肉に流れ、ミトコンドリアが多い遅筋線維などで、エネルギーとして再利用されるのです。また、乳酸は心臓を動かす心筋や脳のエネルギー源としても使われます。

 筋肉で生成される乳酸ですが、実は皆さんも知らずと食事から摂取しています。肉や魚介類、ヨーグルト、ワイン、漬け物など。乳酸はいろいろな食品に含まれており、食事から摂取した乳酸もエネルギー源として使われています。

乳酸の間違った情報に注意

 乳酸にまつわる情報は、ほとんどが疲労に関するものです。そのような情報は、どの程度正しいのでしょうか。今回は、よく目にするものを取り上げて解説してみます。

◆日常生活の疲れは乳酸が溜まったせい?

 「疲れの原因である乳酸を除去しましょう」という情報が流れているのをよく見ます。では、日常生活の疲れに乳酸は関係しているのでしょうか。

 実際のところ、日常生活程度の活動で乳酸が溜まるということはほとんど考えられません。中には「長時間労働で少しずつ乳酸が溜まっているのでは……」と考える人がいるかもしれませんが、研究では長時間の運動で疲労は溜まっていく一方、乳酸は徐々に減っていくという結果が出ています。疲労というのはさまざまな原因が同時に重なって起こるもの。乳酸が引き起こしているわけではないのです。

◆筋肉痛や筋緊張の原因は乳酸?

 運動後に起こる筋肉痛や、筋肉の張りの原因が乳酸であるという説も間違いです。一昔前は運動で乳酸が溜まって筋肉が酸性に傾くため、筋肉が硬くなり筋肉痛が起こると考えられていました。しかし先ほどご紹介した通り、乳酸は短時間で新たにエネルギー源として活用され消えていきます。つまり、長時間にわたって乳酸が溜まり続けるということはないのです。

関連記事:
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次メール:特定の栄養素で乳酸を除去できる?

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