1番痩せる運動は?消費カロリーが高い「ランニング・自転車・水泳」で考える (1/2)
トライアスロンの種目でもある「ランニング」「自転車(サイクリング)」「水泳」は、どれもダイエットにおすすめの有酸素運動です。同じ時間だけ行った場合、どれがもっともカロリーを消費できるのでしょうか。また、心血管や骨など健康にいい影響を与えるのはどれなのでしょうか。
故障リスクや始めやすさ、続けるコストなども含めて比較してみました。
\MELOS編集部がe-Bikeに試乗してみた/
ダイエット効果が高い有酸素運動は?
体重や運動のやり方、強度によって異なるため一概には言えない
「どの運動がもっとも痩せるの?」はよくある質問ですが、答えは一つではありません。
なぜならランニング・自転車・水泳のうち、どれかを選んで同じ時間だけ運動したとしても、消費されるカロリーはスピードや路面状況、傾斜、体重、そして運動時の体調などによって異なるからです。
中でも、体重はもっとも大きな要素です。一般的に同強度の運動を同時間だけ行った場合、体重が重い人はより多くのカロリーを消費し、体重が軽い人はより少ないカロリーを消費します。
これについて、ハーバード大学医学大学院が公表しているレポート(*1)から具体的なデータを引用してみましょう。
長時間運動できる種目がダイエット向き
2004年に発表され、その後も改訂が続けられているこのレポートは、150を越えるさまざまな身体的活動(各種スポーツから家事にいたるまで)を30分行った場合に消費されるカロリーを、3つの体重に分けて一覧にしています。
レポートの単位はパウンドやマイルになっていますが、分かりやすいようにキロ(kg/km)に変換しました。
運動種類別のカロリー消費量(体重70.3kg、運動時間30分の場合)
- 自転車(固定、ゆっくり) :260カロリー
- ランニング(時速8km) :298カロリー
- 自転車(時速19.3~22.4km) :298カロリー
- 水泳(背泳ぎ) :298カロリー
- 自転車(マウンテンバイク) :316カロリー
- ランニング(時速8.7km) :335カロリー
- ランニング(時速9.7km) :372カロリー
- 自転車(時速22.5~25.6km) :372カロリー
- 水泳(平泳ぎ) :372カロリー
- 自転車(固定、速く) :391カロリー
- 水泳(バタフライ) :409カロリー
- 水泳(クロール) :409カロリー
- 自転車(時速25.7~30.6km) :446カロリー
- ランニング(時速12.1km) :465カロリー
- ランニング(時速13.8km) :539カロリー
- ランニング(時速16km) :614カロリー
- 自転車(時速32km以上) :614カロリー
なお、同等の負荷だとされるランニング(時速8km)と自転車(時速19.3~22.4km)、水泳(背泳)を30分行った場合の消費カロリーを、体重別で見ると以下の通りです。
- 体重56.6kg:240カロリー
- 体重70.3kg:298カロリー
- 体重83.9kg:355カロリー
こうして見てみると、どれがカロリーを消費しやすいかは単純に判断できないことがわかるでしょう。どれをとってみても、どれだけ速く(あるいはどれだけ激しく)動くかによって消費カロリーの数値は大きく異なります。
ゆっくり走るより、速く自転車を漕いだ方がより多くカロリーを消費しますし、その逆もまた然りです。
さらに上記の数値は、運動時間を30分間と規定していることにも注意してください。普通の人は、ランニングより自転車の方が長い時間続けることができます。
従って、自転車のカロリー消費「効率」はランニングと同じかそれ以下であっても、運動する時間が長くなればカロリー消費「総量」は多くなることもありえるのです。