フィットネス
2024年4月8日

スクワット効果を高める「呼吸のタイミング」とは。いつ吸って、いつ吐くか【筋トレ】 (2/3)

筋トレ上級者向けの呼吸法「バルサルバ法」

バルサルバ法とは

息を吐くのは、腹圧を高めることによって体幹を固定させて負荷に抵抗するためです。スクワットは主に脚の筋肉群を使って立ち上がりますが、その際に体幹が不安定だと姿勢がくずれてしまいます。そうならないために息を強く吐き出すわけです。

ところが最大挙上重量(1RM)に挑戦するときなど、息を吐くだけでは足りない場合があるでしょう。そのようなときには、息を大きく吸い込んだ後に息を止めて、より大きい力を出す「バルサルバ法(Valsalva maneuver)」と呼ばれる方法があります。

「怒責」(どせき)や「いきみ」とも訳されます。

バルサルバ法の注意点

息を詰めると、息を吐くより腹筋が固くなります。そのため、最大パワーを発揮しようとすると、このバルサルバ法を無意識のうちに行っていることは少なくありません。

そういう意味では自然な行為と言えますが、バルサルバ法の問題は血圧が急上昇すること。ときには安静時の3倍程度まで上がることもあるため、普段から高血圧の人は注意してください。

最悪の場合は、心不全や心筋梗塞などの深刻な事態を招くおそれもあります。

バックスクワットのスティッキング・ポイント。ここで腹圧を高める。

筋トレ上級者が極限まで負荷を高めようとするのはやむを得ません。そうしないと、筋力の向上は望めないからです。しかしバルサルバ法を行うにしても、安全のために息を止める時間は1~2秒以下にすることをおすすめします。

トレーニングベルトも有効

バルサルバ法を使わず腹圧を高めるには、トレーニングベルトを着用するのもひとつの選択肢です。すべての筋トレ種目に当てはまるわけではありませんが、スクワットやデッドリフトには有効でしょう。

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