フィットネス
2024年4月8日

スクワット効果を高める「呼吸のタイミング」とは。いつ吸って、いつ吐くか【筋トレ】 (3/3)

低重量・高回数では、動作に合わせてリズミカルな呼吸を

力を出すときに息を吐くという基本原則は、重いものを挙げるときに限りません。低重量高回数のメニューをこなすとき、あるいは自重エクササイズを行うときにも有効な呼吸法です。

試しに自重スクワットを10回、息を止めて行ってみてください。

次に同じ回数の自重スクワットを、しゃがみながら息を吸い、立ち上がるときに息を吐いて行ってみましょう。おそらく、後者の方がはるかに疲れにくいと感じるのではないでしょうか。

低重量・高回数は「筋持久力」と「心肺能力」にフォーカス

低重量・高回数の筋トレは主に筋持久力(スタミナ)の向上を目的にしますが、同時に心肺機能も大きな要素になります。

なぜなら、筋力を鍛える前に息が上がってしまっては、回数をこなすことはできないからです。なるべく長く多くの動作を続けるために、規則的なリズムで呼吸することで心拍数の上昇を抑えられます。

リズミカルな運動がランダムな運動より疲れにくいのは、多くの人が実感したことがあるでしょう。これも自重スクワットに限った話ではなく、他の筋トレ種目にも共通した法則です。

たとえ軽い重量を扱うときでも、ウェイトを下ろすときに息を吸い、ウェイトを上げるときに息を吐く。そして呼吸と動作を連動させることで、より多くのスタミナを筋力・心肺の両面で獲得することができるでしょう。

ベンチプレスでは息を吸いながらバーを下ろし、息を吐きながらバーを上げる

筆者プロフィール

角谷剛(かくたに・ごう)

アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
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<Text:角谷剛>

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