「食事は完全栄養食とサプリメントだけ」。デメリットは?マッスルデリ管理栄養士が解説 (2/2)
消化・吸収が比較的容易である形状の商品の場合、咀嚼のための筋力、胃腸内などで消化する機能をあまり使用しないので、その機能が衰えていく点が挙げられます。
また、「食事摂取基準」に挙げられていない栄養素(例:イミダゾールジペプチド、コエンザイムQ10など)が摂取できない可能性がある点です。「食事摂取基準」に挙げられていない栄養素のなかでも、カラダの調子を整えたり、体内での栄養素を代謝するのに役立つ栄養素が存在するのも事実です。
完全栄養食は不足しがちな栄養素が多く含まれていたり、逆に摂りすぎになりがちな栄養素が少ない場合もあります。よって、そればかり食べていると栄養の偏りが出てしまうことも否定できません。
栄養バランスを考慮した食生活のポイント
基本のポイントは以下の通りです。
・1日3食規則正しい時間に食べる
・主食、主菜、副菜を組み合わせた食事を心がける
・単品食いは控える
多忙で規則正しい時間に充分な栄養を摂れない方は、上記でご自身のレベル感に合わせて取り入れられるものは取り入れ、難しければ完全栄養食や、不足している栄養素を補うサプリメントもうまく活用してみましょう。
ちなみに、「食事摂取基準」内で報告されている、栄養素摂取量が不足または過剰している可能性のある栄養素はこちらです。ご自身の食生活を振り返る参考になさってみてください。
摂取過剰になりがちな栄養素
脂質、塩分
不足しがちな栄養素
たんぱく質、葉酸、ビタミンC、カルシウム、鉄
完全栄養食を取り入れる場合でもそうでなくても、脂っこい食事や塩分過多の食事はできるだけ避けつつ、野菜や良質かつ低脂質なたんぱく質(鶏肉、卵、大豆製品など)を取り入れてみましょう。
ただ、完全栄養食の中にはこれらの摂取過剰になりがちな栄養素は比較的少なく、不足しがちな栄養素は多く入っていることもあるので、この限りでないものもあります。
参考:日清食品の完全栄養食「All-in NOODLES(オールインヌードル)」ってどんな味?おいしく食べるコツは?
[プロフィール]
瀧川みなみ(たきかわ・みなみ)
株式会社Muscle Deli管理栄養士、調理師。青山学院大学文学部卒業後、専門学校で調理師、食生活アドバイザー、栄養教諭を取得。専門学校卒業後は大手外食企業で働きながら管理栄養士を取得。接客、店舗管理、副料理長を務めたのち本社の商品企画・開発部門でデザートメニューの商品開発をおこなう。その後、クラウドレストランを運営するベンチャー企業に転職し、8ブランドの立ち上げを実現。より多くの人に向けて体・健康づくりの手伝いがしたいと思い、Muscle Deliに入社。商品開発、栄養指導、レシピやコラム作成等を担当。プライベートでは料理教室や食事に関するセミナーなどのイベントを主催。
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・株式会社Muscle Deli
・公式サイト https://muscledeli.co.jp/
<Text:編集部/Photo:Getty Images>