「質の良い睡眠」ってどんな睡眠?寝つくまでが早すぎても良くないらしい[専門家解説]
よく「疲れを取るには、質の良い睡眠が大切!」と聞きますが、「質の良い睡眠」とはどんな睡眠のことを指すのでしょうか?睡眠栄養指導士協会、代表理事の河野記代子さんに聞いてみました。
質の良い睡眠ってどんな睡眠?
理想的な睡眠サイクルのポイントとしては、以下の通りです。
- 寝付くまでの時間が8~16分間
- 深い眠りと浅い眠りを繰り返している
- 深い眠りが徐々に浅くなっていく
- 最初の深い睡眠(深睡眠)が1番深いのが理想
1つずつ詳しくご紹介します。
ポイント① 寝付くまでの時間が8~16分間
寝入りまでの時間がおよそ8分~16分であれば、呼吸、脈拍が整い、きれいな眠りにつけると言われます。
ポイント② 深い眠りと浅い眠りを繰り返している
「ノンレム睡眠」と呼ばれる深い眠りと「レム睡眠」と呼ばれる浅い眠りが、一晩の間に2回、ないしは3回繰り返されるのが理想だと言われています。
ポイント③ 深い眠りが徐々に浅くなっていく
浅い睡眠が訪れる間隔が、グラフのように106分→105分→100分→80分と短くなっていくことが理想です。また、最初の深い睡眠が最も深く、それ以降、朝に向かって徐々にノンレム睡眠が浅くなっていくという波形がもっとも理想的です。
正常な人は、自然に起きる3時間前から目覚めのホルモンが分泌されはじめ、その働きで徐々にノンレム睡眠が浅く、そして短くなります。そのおかげで、朝自然にスッキリと目覚めることができるのです。
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ポイント④ 最初の深い睡眠(深睡眠)が1番深いのが理想
深い睡眠には、脳を休ませ、記憶を定着させる働きがあります。深い眠りの間は、実は体は休んでおらず、寝返りを打つのも深い眠りの時です。
対し、浅い睡眠の時に脳は、記憶した内容の要・不要のふりわけ(重要なことのみ憶える、嫌なことを忘れる、といった判別)をしたり、バラバラに記憶したことを関連づけて整理します。この時は、逆に体はしっかり休んでいます。
なので、明け方に向かってある程度のノンレム睡眠(浅い睡眠)の時間が確保されることも、記憶を知識として定着させたり、嫌な気持ちを翌日に持ち越さないためには重要で、体力の回復にも不可欠なのです。
きちんと7時間程度の睡眠をとり、理想的なノンレム睡眠・レム睡眠サイクルを目指しましょう。
睡眠のお悩みで圧倒的に多いのは「寝起きが悪い」
睡眠に関する悩みで圧倒的に多く聞かれるのが、「寝起きが悪い」という悩みです。
目覚めが悪く、朝、疲れが取れていないのは、睡眠サイクルのリズムが理想的な状態ではないからです。ご紹介したポイントを意識して、質の良い睡眠を取れるようにしましょう。
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<Text:編集部/引用:株式会社ユーグレナ>