納豆の栄養効果を落とす「もったいない食べ方」とは
5大栄養素がすべて含まれ、第6の栄養素といわれる食物繊維も豊富に含まれている納豆。そんな納豆の栄養素ですが、食べ方によってせっかくのメリットを損ねてしまうことも。
納豆の栄養を損なわないように食べるには、どうすれば良いのでしょうか? たいや内科クリニック管理栄養士・林安津美(はやし あつみ)さん監修の以下記事より一部抜粋してお届けします。
納豆の栄養を損ねるNGな食べ方1「加熱してしまう」
納豆を食べるうえでもっとも大切なのは、納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」という酵素を活かすことです。この酵素は血液をサラサラにする効果がありますが、高温で失活してしまうため、納豆は加熱せず生で食べるのがベストです。
ほかほかご飯の上に乗せても大丈夫?
納豆の酵素活性を最大限に保つためには、可能な限り低温で摂取するのが理想的です。しかし、ご飯の上に納豆を乗せる程度の熱であれば、大きな影響はないと考えられます。
ナットウキナーゼは、50℃前後で徐々に活性を失い始め、70℃以上で不活性化するとされています。ほかほかのご飯の温度は60℃~70℃程度です。
そのため、長時間乗せると不活性化する恐れがありますが、短時間であれば問題ないでしょう。
納豆の栄養を損ねるNGな食べ方2「タレやからしを加えてから混ぜてしまう」
タレやからしを加える前に混ぜると、より粘り気が出やすくなります。粘りを強くさせると、ナットウキナーゼの活動が促されると言われています。
粘りの強さとナットウキナーゼの活性に直接的な関係は薄いですが、粘り気が増すことで吸収されやすくなると考えられます。
そのため、タレをかけてから混ぜてしまうのはもったいない!
何回かき混ぜるのがベスト?
具体的な回数に関して科学的な根拠はあまり示されていませんが、経験則としては50回以上納豆を混ぜると粘りが増すでしょう。
監修者プロフィール
たいや内科クリニック
管理栄養士 林 安津美(はやし あつみ)さん
大学卒業後、JAあいち厚生連で37年にわたり病院の管理栄養士として勤務。その間、豊田厚生病院・安城更生病院の技師長として17年間在籍。2022年5月よりたいや内科クリニックへ入職。病態栄養専門管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・腎臓病療養指導士・がん病態栄養専門管理栄養士・和漢薬膳師等の資格を活かし、患者さんの思いを聴き・応え、患者目線でテーラーメイドの医療を届けるよう心掛けている。
<Edit:編集部>