インタビュー
2017年11月28日

「私もジャッキー・チェン様やジェット・リー様のようにかっこよくなりたい」山本千尋が語る太極拳(後編) (3/3)

初めて演武を見る人からすると、みんな同じ動きをしていて、そんなに差は感じないと思うんです。それで点数を競い合っていて、何を基準にしているんだろうなと思うと思うんですけど。でも、私にとっての武術の魅力は、まず人それぞれの性格によって同じような動きをしているのにまったく見せ方が違うところなんです。

私はもともと気が強かったので、美しく見せたいというよりも力強く見せたいとか、ちょっと色っぽく見せたいとか、そういうふうに考えていたんです。だから、人それぞれの個性が出るというか、それが武術の素晴らしいところでもあるなと思っていて。同じような動きをしているのに全然違う内容になっている、それが武術太極拳の魅力だなと思います。

夢を与えてくれたのはジャッキー・チェン。優勝に導いてくれたのはジェット・リー様

――女優としての最新作は映画『ブレイブストーム』(11月10日公開)ということになると思います。見どころなど教えていただけますか?

『ブレイブストーム』では、数学とかが得意そうなミステリアスな女の子の役をやらせていただきました。クライマックスにかけてアクションも出てくるので、そこに注目してほしいです。

――ちなみに山本さんが好きな映画作品というと?

私に夢を与えてくれたのはジャッキー・チェン様で、でも本当に武術大会で優勝に導いてくれたのはジェット・リー様なんですよ。夢を与えてくれた人と影響を与えてくれた人なので、2人の作品は大好きですね。あとマーベル作品も大好きで、ハリウッドというのも目標のひとつとして持っています。

作品でいうと、ジャッキー・チェン様なら『プロジェクトA』です。ユン・ピョウ様とサモ・ハン・キンポー様の3人が出演しているので、英雄が3人そろったような作品です。ジャッキー・チェン様はどちらかというとボクシング・スタイルなんですけど、サモ・ハン・キンポー様ってすごく女性の憧れる美しい動きをしていて、私もアクションの参考にしているんです。

ジェット・リー様だと『少林寺』という作品に影響を受けました。自分は3種類しかできないけど、ジェット・リー様はいろんな武器が使いこなせるんですよ。私もそういう(彼らのような)存在になれたらかっこいいなと思いますね。

▼前編はこちら

神戸にいた"武術の女の子"が女優になるまで。山本千尋が語る太極拳(前編) | ビューティ×スポーツ『MELOS』

[プロフィール]
山本千尋(やまもと・ちひろ)
1996年生まれ。兵庫県出身。幼少期から太極拳をはじめ、2008年に「第2回世界ジュニア武術選手権大会」の槍術で金メダルを、長拳で銀メダル獲得。以降も数々のジュニア大会で優勝を果たす。2010年~2012年の「JOCジュニアオリンピックカップ」では長拳、剣術、槍術で3年連続優勝。女優としては、2014年にヒロインを演じた映画「太秦ライムライト」でデビューし、ジャパンアクションアワード ベストアクション女優優秀賞を受賞。中国武術、アクション、殺陣を得意としており、アクション女優として注目されている。現在放送中のドラマ「ウルトラマンジード」ではヒロイン・鳥羽ライハ役を、映画「BRAVE STORM ブレイブストーム」(11月10日公開)では春日はるか役を熱演。2018年には映画「劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!」(2018年3月10日全国公開)の出演が決定している。
【公式Instagram】@chihiro_yamamoto_pi
【「BRAVE STORM ブレイブストーム」公式サイト】http://www.bravestorm.jp/index.html

<Text:大久保徹/Photo:久保誠>

1 2 3