
「仕事辞めたい」。退職理由が“職場の人間関係”は甘えなの?【専門家が回答】 (3/3)
職場の社内政治、巻き込まれないようにするには
可能な限り、その手の会話には入らない、関わらないようにするのが良いと思います。自分がいるときにその話題がでたら、なにか用事を作ってその場を離れる、それができない場合は、とにかく聞くだけにとどめ、意見を求められても答えないようにしましょう。
「そうなんですね、●●さんはそう思っているのですね」と、ただうなずくだけで、同調しすぎないようにしましょう。相手は自分の話を聴いてくれただけで、むしろ好意的に感じてくれると思います。これは、心理カウンセラーが使う、話の聴き方のテクニックのひとつです。
うわさ話への対処法
社内政治、巻き込まれないためにということと基本は同じで、聴くことに徹しましょう。
「私もそう思う」とか、「それってひどいよね」など、同感や同調をすると、その場では仲間意識ができたように感じますが、あとであなたのことを「●●さんがこんなことを言っていたよ」などと言い、悪者扱いをされてしまうリスクがあります。「よくわからない」という風に距離をおきましょう。
心理学で、人間関係の例えとして使われている「ヤマアラシのジレンマ」をご紹介します。
~針毛をもつヤマアラシは、2匹でくっつこうとするとお互いの針で相手を傷つけてしまうため、近づきたいのに近づけない~
ヤマアラシと同じように、人間関係も、相手によって「針の長さ(痛いと感じる距離)」が違う中で、相手に合わせた距離感を保って付き合うことが大切なのですね。
今の職場を辞めるか辞めないか、判断がつかない人へ
辞めたときと辞めないときの、メリット・デメリットをそれぞれ整理してみることをおすすめします。
これはシミュレーション選択という方法ですが、どちらの方にメリット・デメリットが多いか洗い出してみることで、結論が見えてくると思います。
著者プロフィール
全心連公認上級プロフェッショナル心理カウンセラー/メンタルトレーナー
浮世満理子(うきよ・まりこ)
アメリカで心理学を学び、帰国後、株式会社アイディアヒューマンサポートサービスを設立。プロスポーツ選手などのトップアスリート、サッカーJ1チームや五輪チーム、芸能人、企業経営者などのメンタルトレーニングを行なうかたわら、多くの方にカウンセリングを学んでほしいと教育部門アカデミーを設立し、心のケアの専門家の育成も行う。一般社団法人全国心理業連合会代表理事。地方自治体とLINEを活用した無料相談を推進している。一般財団法人全国 SNS カウンセリング協議会常務理事。TV にも多数出演。
この著者の記事をもっと読む
記事協力
株式会社アイディアヒューマンサポートサービス
公式サイト https://www.idear.co.jp/
<Text:編集部>