サッカー元日本代表・槙野智章さんが語る、“学生とプロ”の違いとは。当時のトレーニング事情を振り返る (1/3)
幼少時よりサッカーに目覚め、サンフレッチェ広島時代を経てFCケルンに移籍し、浦和レッズ、ヴィッセル神戸と活躍の場を移しながら、多くのサッカーファンの心を捉え魅了してきた槙野智章さん。学生時代はどんなトレーニングを行ってきたのか、プロに上がって感じた違い、努力したこととは。
大木めがけてシュートの練習。食事管理もすでに意識していた
7歳のころからサッカーを始めた槙野さんですが、小学校の頃はどういったトレーニングをしていたのですか?
7歳のころからサッカーを始めて、隣町にある小学校のサッカークラブに通っていました。一番身についたなと思うのが、公園でやっていた自主トレです。大きな木を目がけて強いシュートを打つというのをやっていました。その木を折るために。今思えば漫画やアニメのような話ですよね。
強いシュートを打つ練習、球のコントロールの練習になるので、一人でひたすらやってましたね。そのときは鍛えようなんて思っていなかったです。とにかく、その木を折るために必死だった。
本格的に筋トレを始めたのは?
本格的にやったのは中学生です。筋トレと食事の重要性を習って、とり入れるようにしました。
中学の頃だと、骨の成長具合の関係で大きな負荷はかけられないなどの制限があったかと思いますが、どういったトレーニングメニューを行っていたのでしょうか。
練習場が坂の上にあったので、坂ダッシュでタイム走を行っていました。あとは自重筋トレ、体幹トレーニングといった基礎練習ですね。それと、やっぱり食事も同じくらい大事に向き合ってきました。トレーニング終わりに、親から持たされた炭水化物を30分以内に取るという。
タンパク質ではなく炭水化物ですか?
はい。おにぎりを3つ持たされてトレーニングしていました。僕は体が小さかったので、とにかく体を大きくするために、タンパク質はもちろんですがトレーニング後にすぐおにぎりを食べていました。トレーニング後に何を食べるのか、どの時間帯で摂るのかが大事という話を聞いたので、それを意識していましたね。
自重以外の本格的な筋トレは高校ぐらいからですか。
中学3年生からですね。中3のときに広島ユースに入ったので、そのときに自分に合ったメニューとやり方をフィジカルコーチから習いました。
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