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「FCバルセロナキャンプ」で子どもたちに得てほしいプライスレスな気づき。浜田満インタビュー(前編) (2/2)

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「FCバルセロナキャンプ」に参加している数日間は、子どもたちをバルサの選手として扱います。バルサというクラブは、5つ価値観に基づいて全ての行動を取ります。その価値観とは、相手を敬うこと、努力すること、野心的であること、チームプレー、謙虚であることです。参加する選手には、この5つの価値観に基づいた行動を求めつつ、バルサのメソッドというものを体感してもらうことで、キャンプ後にサッカーに限らず生活や人生で役に立つものを持ち帰ってほしいと思いますし、それだけのものを提供できると思います。

—単にテクニカルな部分だけではなく、精神面も鍛えられるんですね。

人にとって、毎日やっているようなことの中では、心が動くような大きな気づきというのはほとんど起こらないんです。日常から離れたところ、例えば旅行でも大きなイベントでも、そこにこそ大きな学びを得られる瞬間があり、そこで得た学びはずっとその人の心に残るんです。バルサキャンプは確かに参加費用も高額ですが、その数日間で終わりではなく、その後のサッカー人生の中で、自分のサッカーに対する向き合い方や実際のプレー、動き方も含めて大きく変わるだけのきっかけにはなりますし、そこで気づいた子にとって、プライスレスの経験になると思っています。

—具体的にこれまでのキャンプでこういった反響があったとか、このタイミングで子どもたちの顔つきが変わったとかはありますか?

例えば、褒めるコーチに指導されていない子どもが少なくないと思いますが、バルサのコーチはいいプレーをするとわざわざフリーズをかけてそのプレーと、選手を褒めます。日本だとプレーを止められるとまず怒られると思うのですが、そこで「アナタ、今のプレーは素晴らしかったよ!」と言われたら、その瞬間に価値観は変わりますよね。もしプレーの選択がまずかったとしても、単に怒られるわけではなく、まず選手にその状況でどういう風に考えてそのプレーを選択したのかを聞きます。その上でその判断を尊重しつつ、他にもっといいところがなかったかという風に少しずつ選手を誘導していくんですね。

—「FCバルセロナキャンプ」ではテクニカルなトレーニングだけでなくスペイン語のレッスンも含めた座学の時間もあります。

やはり通訳を介して話すと、コーチと直接コミュニケーションをとっていることにはならない。スペイン人のコーチと挨拶だけでも直接会話ができると、距離が近づきますよね。短い時間の中でも人間関係を形成していく中で、言葉を覚えるのも必要だと思います。

—そういった多くの経験ができる「FCバルセロナキャンプ」では、毎回MVPが選ばれます。久保建英選手をはじめとして過去のMVPに選ばれた選手は、ほぼ全員が海外のクラブやJの下部組織でも活躍していますが、MVPに選ばれる選手になにか共通する特徴はありますか?

全員が持っている特徴というと、全てに積極的という部分でしょうか。例えばまず明るい。コーチが質問したことに率先して答える。分からないことはちゃんとわからないと言える。挨拶もちゃんとしている。これは保護者の方がきちんと教育されているのかなと思います。

—プレーの面でも特徴はあるのでしょうか。

まずリズムがあるかどうかですね。単なる足の速さよりも緩急。そして積極性にも繋がってくるのですが、1つ1つのプレーをスムーズに継続できるか。1つのプレーがダメだったときに、次の動き出しができるか。それは攻撃の面でもそうですし、守備のときに自分が一回抜かれても最後まで追いかけられるか。意外とベーシックな部分が評価されやすいと思います。その上で一瞬のスピードが速いとか、周りがすごく見えているとかですね。あとバルサのスタッフがよくいうのがアンドレス・イニエスタ。どんな状況でもその選手を経由したらシンプルな形になる。スペイン語で「recurso」(レクルソ)って言うんですけど、そういう困難な状況を解決できるプレーをできる選手はすごく評価されますね。

▲アンドレス・イニエスタ選手(C)Getty Images

—単にプレーがうまいだけでは評価されないと。

そうですね。そういう子はその先どうなるかが見えるので、性格的な部分が大きいように思います。あとは、自分だけでプレーしようとしないで周りを使おうとすることも大事ですね。例えば2013年のキャンプでMVPの選ばれた細川楓くんは、キャンプではないですが、弊社がやっているU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジのセレクションの時に、彼のチームが負け始めたときに、チームを集めてミーティングを始めたんです。自分がうまくいけばそれでいいではなく、トータルでうまくいくにはどうすればいいのかということを率先してやる子も多いですね。そういう選手はホテルに宿泊になって年下の子が同部屋になると面倒とかもしっかり見ますよね。

—MVPに選ばれる基準は、技術以上に性格や人間性の部分、そして自主的に考えることができるかが重要ということが理解できました。その辺りを伸ばしていく方法はバルサのメソッドとしてあるのでしょうか?

僕も最初は気づかなかったのですが、そこがバルサのメソッドの優れた部分であり、日本人にも適用できる部分ではないかと思っていることがあるのです。

▼後編に続く!

FCバルセロナのメソッドから学ぶ、子どもの考える力を養う方法。浜田満インタビュー(後編) | 子育て×スポーツ『MELOS』

[プロフィール]
浜田満(はまだ・みつる)
1975 年奈良県生まれ。株式会社 Amazing Sports Lab Japan 代表取締役。関西外国語大学スペイン語学科卒業。自身も高校時代までサッカーに打ち込む。関西外国語大学卒業後、メーカー、商社、大使館勤務など、3 回の転職を経て、欧州サッカークラブのマーチャンダイジングライセンスビジネスに携わる。2004年 6 月、FC バルセロナソシオの日本公式代理店として独立。 スペイン、イタリア、英語の 3 か国語を操り、FC バルセロナ、AC ミラン、アーセナル、ユベントスなどの欧州ビッグクラブのライセンスビジネスやマーケティングに携わる。現在は、FC バルセロナキャンプ、FC バルセロナスクール、U-12 ジュニアサッカーワールドチャレンジのプロデュース、選手コンサルティングなど、選手育成業務に力を入れている。
株式会社 Amazing Sporets Lab Japan http://aslj.net/ja/

[FCバルセロナキャンプ 概要]
①初めての方にもおすすめ:イブニングキャンプ
⇒1日当たり2時間のトレーニングを夕方に実施。   

●5日間:川崎イブニングキャンプ 12月25日(月)〜12月29日(金)
価格(税込):通いプラン 66,960円
開催場所:富士通スタジアム川崎 (神奈川県川崎市)

●4日間:千葉イブニングキャンプ 1月2日(火)~1月5日(金)
価格(税込):通いプラン 53,460円
開催場所:ZOZOPARK HONDA FOOTBALL AREA (千葉県千葉市)

②密度の濃いトレーニングしたい方におすすめ:デイキャンプ
⇒1日当たり約2時間のトレーニング×2回+バルサコーチによるFCバルセロナ特別授業(戦術)+スペイン語講座を実施。

●5日間:川崎デイキャンプ 12月25日(月)〜12月29日(金)
価格(税込):通いプラン 125,280 円 宿泊プラン 179,280 円
開催場所:富士通スタジアム川崎 (神奈川県川崎市)

●4日間:千葉デイキャンプ 1月2日(火)~1月5日(金)
価格(税込):通いプラン 108,000円/宿泊プラン 153,360円
開催場所:ZOZOPARK HONDA FOOTBALL AREA (千葉県千葉市)

▼特典▼
1.MVP1名はスペインへ招待され、現地バルセロナスクールへ挑戦!
2.FCバルセロナコーチがエリートプログラムメンバーを選出!
現地バルセロナにて、FCバルセロナコーチが指導するクリニック、地元強豪クラブとのトレーニングマッチを実施(※エリートプログラムの選考対象は全会場参加者のうち、小学2〜5年生と早生まれの小学6年生の選手)。

FCバルセロナキャンプ公式ホームページ http://fcbcamp.cat/japan

<Text:関口裕一/Photo:稲田平、Getty Images>

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