• Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • YouTube

“体幹遊び”で子どもの運動能力を伸ばす!体幹を鍛えるコツと指導方法

  • LINEで送る
  • はてなブックマーク

 子どもの体力低下問題。以前と比べて改善傾向にはあるものの、継続的な課題となっています。しかも昔とは異なり、運動ができる子・できない子の「二極化」が顕著に進んでいるようです。今回は、いま流行の体幹理論を応用して、子どもの未来の運動能力を高める遊びや指導を考えていきます。

体幹とは?

 巷で流行している体幹トレーニング。現在知られているような体幹トレーニングは、当たりの強さやバランス力の強化などを目的に、早ければ中学、だいたいの場合は高校生から大人になってから体験します。しかしこの体幹トレーニングは、幼児や小学生にこそ行ってほしいトレーニングです。なぜなら、体幹トレーニングが将来の運動能力向上につながるから。そのためには、大人が行う体幹トレーニングではなく、幼児や小学生の発育発達に合わせた“体幹遊び”がおすすめです。

 ちなみに、体幹とはどこの部分を指すのかご存知でしょうか。これは、腕・足以外の胴体部分を指します。

体幹が大事である理由

 小さな子どもは腕力や脚力がありません。そのため、胴体をうまく利用しながら身体を動かすことを覚えます。実は、これがとても大切です。その重要性について、一本の棒を例にとって分かりやすく説明してみましょう。

 下図左のように、支点と反対側の先端を持って10cm動かしたとします。当然ですが、先端の動きは10cmです。しかし右側のように、より支点に近い位置を持って10cm動かしたらどうでしょうか。先端ではメートル単位で動き、大きく速い動きとなって表れます。

 

▲図は筆者作成

 この考え方を、子どもの身体(足)に当てはめてみましょう。支点を足の付け根、先端を足先と考えます。足先に意識を持って動かすのと、足の付け根に意識を持って動かすのと、何が違うか分かるでしょうか。結果として、足の付け根に意識を持った方が大きく動かせるはずです。そして成長期が訪れて手足が伸びると、さらに威力が増すようになります。

 このように、腕や足を使うのではなく、腕や足の付け根から動かす意識を小さい頃から身に付けて胴体を動かせるようにしておくと良いでしょう。腕力や脚力がついてくる頃には、もう遅くなってしまいます。子どもが小さい頃は、運動がうまくできなくても構いません。それより、身体(胴体)をいっぱい使って遊んでほしいものです。胴体を利用した動きが身についていれば、後の運動能力に繋がるでしょう。つまり小さい頃には、体幹を鍛えるトレーニングではなく、腕や足の付け根を意識した動きができる“体幹遊び”を仕向けておくことが大切なのです。

どのような体幹遊びがいいか

 それでは、どのような遊びをさせれば良いのでしょうか。一番のおすすめはアスレチックです。手を目いっぱい伸ばしたり、足を高く上げたり。それでもどうにもならないときは、胴体をうまく使いながら乗り越えるようになります。

子どもと一緒にカラダを動かそう!都内近郊で遊べるアスレチックスポット9選 | 子育て×スポーツ『MELOS』

 とはいえ、アスレチックに毎回行くのは大変です。そんなときは、総合遊具なども良いでしょう。1つの動作だけを繰り返すのではなく、体全体を使っていろいろな動きができるものを選んでください。

 外に行けない日は親子で組体操をしたり、木登りならぬ親登りしたりという親子遊びもおすすめです。ぜひ体を貸してあげてください。また、布団を敷いてマット代わりにし、布団遊びをするのも良いでしょう。

 疲れても休まず走り回っている子がいますが、問題ありません。腕力や脚力から疲労していくため、疲れても走り回っているような子は、より胴体を使うようになります。

子どもに運動を教えるコツは?運動音痴な教師や親にこそおすすめの指導方法3つ | 子育て×スポーツ『MELOS』

最後に

 大人目線で「できないから手伝ってあげよう」とすると、このような体幹を使った動きの工夫まで考えなくなってしまいます。ぜひ環境を整えてやり、自由にたくさん遊ばせてあげてください。ただし、自由と放任は違います。放任して危険な目に合わないよう、きちんと気をつけてあげることが大切です。

[プロフィール]
赤堀達也(あかほり・たつや)
1975年生まれ。静岡県出身。小・中・大学のバスケ部を指導し、小・大学で全国出場、公立中学でも強化私立を倒し県ベスト4に入り、年代を超えて指導実績を残す。最高戦績は全国準優勝。また新体力テストが最低水準の学校で県大会優勝、高校時代に日の目を見ない選手達の大学で東海1部昇格するなど、独創的な理論・論理的な指導で選手育成に成功している。加えて幼児・高校の体育指導も行い、全年代の指導経験がある。現在は、2018年度より群馬医療福祉大学にて、新教育要領の「資質・能力の育成」に向け、おもに幼児体育の研究・指導者アドバイスなどを行う。また、学校における働き方改革の部活動問題の解決に向け、部活動の外部コーチの傍らクラブを立ち上げ活動している。
【ホームページ】https://mt-a.jimdo.com

<Text:赤堀達也/Photo:Getty Images>

  • LINEで送る
  • はてなブックマーク

ランキング
Ranking

  • 最新

オススメ記事
Special

オススメ連載
Series

注目キーワード