2020年8月12日

子どもの姿勢の悪さは「親の教育」が影響?姿勢をよくする矯正ストレッチを解説 (2/2)

できない人の2パターン

 ちなみに、できているつもりでも、実際にはできない人が結構います。できない人には2パターンあります。動かし方が分からない人と硬くて動かない人です。また、できていても動きが遅い人が少なくありません。そして、できているようで動かしきれていない人もいます。

 腰・骨盤をスムーズに動かせない子は姿勢も悪いですが、運動に関しても苦手な場合が多いようです。体幹を使った動きができず腕や足だけの動きとなってしまい、力をうまく伝えられなかったり、こぢんまりとした動作になってしまったり。また、体幹にあるインナーマッスルも使えないため、動きがぎこちなくなってしまうこともあるでしょう。

骨盤を動かす運動でおすすめの種目

 骨盤がしっかりと動かせるように、以下のような運動を推奨しています。

お尻歩き

 床にお尻をつけて座り、お尻だけで前後に歩く。

壁スクワット

 壁と向かい合い、脚を肩幅に開いた状態で壁につま先をつけ、強制的に膝がつま先よりも前に出ない状態にしてスクワットする(骨盤を前傾させながら行うと、後ろに倒れないでできます)

 小さい子の場合、お尻歩きは行いますが、壁スクワットはさせないようにしましょう。マット遊びやアスレチック、親子遊びなどで、遊びながら骨盤を自然と動かせるように導いていくようにしましょう。

姿勢は遺伝より教育の影響が大きい

 身長に関しては遺伝の要素が強いですが、姿勢に関しては骨格だけでは決まりません。そのため、その後の取り組みの影響が大きいでしょう。姿勢は作るものです。第一印象にもつながり、内臓の機能にも関わってきます。ぜひ、小さいうちから気をつけるようにしてあげてください。

[著者プロフィール]
赤堀達也(あかほり・たつや)
1975年生まれ。静岡県出身。小中学校・大学でバスケを指導し、小・大で全国出場、公立中学で県Best4 に入るなどの実績を残す。最高は全国準優勝。選手育成は独創的理論による論理的指導で行い、新体力テストが最低水準校で県大会優勝、高校時代に日の目を見ない大学の選手で東海1部に昇格した。また幼児・高校の体育も行い、全年齢の子どもに携わる。現在は群馬医療福祉大学で教鞭を執り、幼児の体育・健康の授業や研究を行っている。また学校における働き方改革の部活動問題の解決に向け、社会体育クラブを設立・活動している。
[HP] https://mt-a.jimdo.com

<Text:赤堀達也/Photo:Getty Images>

1 2