インタビュー
2019年2月12日

空手の経験が僕にとってキーポイント。柔軟性・バランス力が野球に生かされました。元プロ野球選手・田中浩康(後編)│子どもの頃こんな習い事してました #20 (3/3)

苦手だった水泳をリベンジしたい

――他に子どものときに習っておけばよかったと思うことはありますか。

ピアノなど音楽系の習い事は習っておけばよかったですね。子どものころは習いたいとも思わなかったんですが。音楽は好きなんです。大学のころからは野球のために音楽をよく聴いていました。リズム感を養いたくて。リズムに合わせることがプレーには大切なんで。プロ野球選手はカラオケがうまい人が多いんですよ。うまい人に聞くと、だいたい小さいころに何かしら音楽に触れていますね。

――これから習ってみたいことはありますか。

苦手な水泳をリベンジしたい。トレーニングジムに行ったときは積極的に水泳の練習をしています。体のケアにもなるので、現役のときも遠征のたびにホテルのプールで泳ぐ練習をしていました。それとパソコン! 今いとこに習っているんですけど、パソコンを使いこなせるようになりたい。

――2014年には千葉県柏市の大津ケ丘中央公園運動場野球場の命名権購入を依頼されて応募、「田中浩康スタジアム」が誕生しました。少年野球の「田中浩康杯」も毎年開催し、2018年12月には第9回を迎えました。

野球を始めたのが千葉県の沼南町(現柏市)。もともとは出身チームから「野球教室を開いてくれないか」と依頼があったので、年1回ほど行っていたら大会を開催したいという気持ちになって、それ以来続けています。今、野球ができる環境が少なくなってきています。中学校の部活動も減っていく方向ですよね。先生も指導がたいへんだし。少しでも子どもたちが遊びの延長として野球に触れる機会を作ってあげたいですね。

――今後の活動について教えてください。

指導者を目指します。できればプロ野球の世界で。声をかけていただけるような指導者になるよう勉強していきたいと思っています。また少年野球を含めて野球の普及につながる活動をSNSで発信していくことも同時に行っていくつもりです。

[プロフィール]
田中浩康(たなか・ひろやす)
1982年生まれ、京都府出身。香川県・尽誠学園高校では1年時と2年時に全国高等学校野球選手権大会に出場。2001年早稲田大学社会科学部に入学。東京六大学リーグ戦の全試合に出場。2年、3年時には日米大学野球選手権大会日本代表メンバーに選出される。2005年ドラフト自由枠でヤクルトスワローズに入団。2016年横浜DeNAベイスターズに入団。ベストナイン2回、ゴールデングラブ賞1回。歴代5位となる通算302犠打を記録。2018年に引退し、同年解説者デビューを果たす。

<Text:安楽由紀子/Edit:丸山美紀(アート・サプライ)/Photo:小島マサヒロ>

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