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特別インタビュー:コロナ禍、オリンピック延期。再始動への想いとは│寺田明日香の「ママ、ときどきアスリート~for2020~」#43 (2/3)

現役アスリートだからこそ高校生を勇気づけたい

― 3月以降Twitterの『いまスポーツにできることリレー』など、いろいろと活躍の場を広げていますが、最新の活動を教えてください。

オンタイムなのは、『日本生命 高校陸上ウィズ・アスリーツ・プロジェクト』です。マラソンの大迫傑選手、短距離の桐生祥秀選手と3人で、インターハイ中止で目標を見失った高校生たちに何かのきっかけを届けたいと想い始まりました。

― 3人はふだんから仲がいいんですか?

大迫選手とは今回が初めての接点でした。桐生選手とは会えば話をする程度で気軽に会って遊ぶ仲ではありませんでしたが、2人は後輩ですし、話している内に高校生に対する想いが同じだと気づいたので今回のプロジェクトにつながったんです。

― 3人が考えていた想いとは?

今回は小・中・高校生すべての大会が中止になっていますよね。特にインターハイ中止で高校3年生が受ける影響が大きいんです。陸上を高校で辞めるのか、大学でも続けるのか。もしくは実業団に入るとか、レースの結果が人生を決めるタイミングだったわけですから。

そんなとき自分を評価する/される大会がなくなってしまうと、これまでやってきたことすべてムダだったんじゃないか、この先どうすればいいんだろう? って思ってしまいますよね。周りから悩んでいる生徒さんたちの声も届いていました。

― 目標を失った高校生たちに伝えたいことは何ですか?

「今までやってきたことはムダではない。過程も見てほしい」という想いですね。私自身がインターハイに「育てられた、強くなれた、成長できた」と実感させられた大会だと思っています。今の高校生たちの喪失感は、想像に難くありません。

まずは「インターハイ出場を決めた自分」に自信を持ってほしいですね。それでも辛さは消えないと思いますが、アスリートとして大人として、そこに手を差し伸べられたらいいなと思っています。もちろん、これからどうするのかは彼ら次第ですけど。

― この先、高校生たちはどうしていけばいいのでしょう。

「陸上以外のこともしっかり考えてほしい」ということです。たぶん私の体験上、今言われても素直に受け入れられる生徒さんも少ないと思います。高校生のとき、私も尖ってましたから(笑)

― 話ズレますが、どんな高校生だったんですか?

こんな感じです。一番左が私です!

― おお~今の寺田さんとは雰囲気違いますね!

そうなんです。1年生からインターハイに出場して連覇していた頃は、「私に近寄るなオーラ」も出してた気がします……。

― この写真って寺田さんにとって黒歴史ですか?(笑)。

そこまでではないです!(笑)。伝えたいことは、この時期、校長先生と仲良くなり、人生についていろいろ教わったことが、今の私に活かされているってことなんです。人生の中で陸上競技が現役で満足にできる期間って1/3程度だと思うんです。だから陸上だけをやっていればいい時期は短く、それ以外の自分が評価されていく時期が長くなりますよね。

― 高校生に伝えたいことに戻りましたね(笑)。

はい。陸上は自分に付加価値を付けてくれますが、やはり基礎があってこそです。ちょっとした教養だったり、所作だったり。部活動では、リーダーシップや協調性なども身に付いていると思います。それを伸ばすために今の時間を使う。練習ができない時期だからこそ、ほかにも興味を持って取り組んでほしいですね。その大切さを現役アスリートが教えることに、価値があると考えています。

今アスリートができることは「伝える」こと

― 苦手だったSNSや動画配信も積極的にこなしていますね。

その点は、オリンピックがなくなったからこそチャレンジできることが増えたと思っています。私個人でも「チームあすか」でも、いろいろわからないけどやってみようという話も増えていて、それを怖がらずできるってことは1年伸びた恩恵です。

MELOS連載コラム#32で「SNS講習会」に参加していましたが、今ではベテランですね。

▼あわせて読みたい

・アスリートのSNS利用はプラス?マイナス?│寺田明日香の「ママ、ときどきアスリート~for 2020~」#32

いやーそう言い切れませんよ! 正直、今でもSNSや動画に出なくていいならば出たくないです(笑)。苦手さは消えていませんし、なかなか得意にはなれないので……。それでもコメントやいいねの数を見ていくと、みんなが私の何を知りたいのかという傾向がわかる気がしてきました。トレーニングの動画は再生回数が増えますし、私生活の写真もアクセスが多いとか。

― 人とつながるという意味では、リアルとSNSが連動してきた感じでしょうか。

そうですね。何とか上手く使い始められた感じかな(笑)。あ、1つ気になることがあるんです。高校生がSNSで「見かけました」とか「走り方のコツ」みたいなDMを送ってくるのに、練習で一緒になったときは話かけてこないんです。話かけたいオーラをこちらが感じていてもです。

― それは、アスリートである寺田さんだからこそ、恐れ多くて声かけられないってことですよね? しかも今はコロナの影響もありますから。

そうなんだと思います。それを承知の上で言いたのは、「私は怖くない!」ってことです。これ声を大にして言っておきますね(笑)。

― え? そこですか?

そうです。たぶんレースのときの写真とか映像とかで、怖いと思われてるんだよと練習仲間に言われたのが気になっています。練習を遠くから見て色々想像するより、質問があれば聞いてもらって大丈夫です。せっかくの「機会を逃がさず積極的に生きよう!」ってことです。スタート直前でもなければ、どんどん話かけてくださいね。怖くないですよ!(笑)

 
 
 
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― まあコロナの影響もあるので、正しい接し方ということですね。

そのイメージを払拭するために、私生活も見せていきながら「ああ普通の人なんだな。おもしろい人なんだな」って思ってもらえればいいかなと。それでもダメなら「キャラ変」もします!

― そこまで言ってくれるアスリートも少ないと思いますが、何がそこまで想わせているんでしょうか。

SNSでの発信は、今回の事態を受けて「これからの子たちにアスリートとして、何か残していきたい、いかなければいけない」という想いが強くなりました。もちろん、情報を受け取る側が判断すると思いますが、私が持っているものを「少しずつでも表現して伝えていく」ことが、今できることのひとつだと考えています。

次ページ:日々変化するママアスリートを取り巻く環境、今シーズン、そして2021年へ向けて

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