インタビュー
2023年10月3日

駒澤大学陸上競技部、強さの秘密とは。藤田敦史監督「去年の駒澤チームに挑戦していこう」 (2/3)

監督方針は「選手との対話を重視」

2023 年9 月1 日、ボディケアカンパニーのファイテン株式会社が開催した駒澤大学陸上競技部の取材会にて、藤田監督はチーム方針についてこう語った。

「(前任の)大八木監督がこれだけの大きなことをやってきたので、ある意味、今の形が完成形という部分もあるかと思います。なので、あまり大きく変える必要はないのかな、というところからスタートしました。ただ、自分が監督になって1番考えたことは、生徒たちに対する接し方です。」(藤田監督)

藤田監督がとくに大切にしているのは、選手との対話だ。

「私には監督としての経験値がまだ少ないので、いつもコミュニケーションをとって、生徒の意見を聞かせてもらいながら自分の意見も出して、きちんと意見のすり合わせをした上で『じゃあこうしていこうか』など方向性を導き出していくやり方をしています。大八木監督も行っていたことですが、私はさらにそれを大事にしていきたいと思っています。」(藤田監督)

前半戦を終えて。藤田監督の総括

「春からのトラックシーズンに関しては多くのことが動き出し、タイトルを取ったレースが多かった印象があります。佐藤が織田記念で優勝、赤星と山川が関東学生対校選手権でワンツーフィニッシュを取るなど、タイトルを取った生徒も多かったな、と。」(藤田監督)

編集部注:第57回織田幹雄記念国際陸上男子GP5000m決勝で佐藤圭汰選手(駒澤大2年)が優勝、第102回関東学生陸上競技対校選手権男子2部ハーマラソンでは赤星雄斗選手(駒澤大4年)が1位、山川拓馬選手(駒澤大2年)が2位。

「私は、現役の頃から“速い選手”ではなく“強い選手”を目標としていて、指導者になった今も同じ考えを持っています。速いだけの選手ではなく、勝負に勝てる選手の育成を念頭において指導しており、そういう意味では個人選手としてタイトルを取った生徒が多かったというところで、こちらが思っていた実績を出してくれたと感じています。ただ、トラックが良かったから駅伝もいい形になるとは限らないので、危機感を持ちつつやっていきたいですね。」(藤田監督)

暑さでやられた夏の練習

「春までは割と“個”に特化した練習のスケジュールでしたが、夏の合宿ぐらいから全体で足並みを揃えていく予定でした。しかし、ご存知のとおり今年は猛暑で、前半戦はかなり暑さに苦しめられました。全体合宿の前半1週間は、暑さにやられた生徒がかなり多かったのですが、後半に入ってからは足並みも揃ってきました。」(藤田監督)

ほか、給水を渡すタイミングや、選手の力量に応じて練習する時間帯を調整することも。今後は選抜合宿や駅伝に向けた合宿が増える。そのあたりから練習内容を大きく変えていくと藤田監督は語った。

「今まではどちらかというと体作りというか、足づくりの部分に集中していたのですが、今度の選抜からはよりレベルの高い生徒たちに絞って質を上げていくチームを組み、駅伝に向けて本格的なトレーニングを始める予定です。」(藤田監督)

すでに駅伝に向けて練習をスタートしている駒大陸上部。故障や体調不良で不調な選手もいたものの、ある程度の選手は回復してきているようだ。今回の取材会を開いたファイテン社は同部にケア専用の機械や寝具などを提供しているが、コンディショニングにどのような影響を与えているのか。

「酸素カプセルやフットマッサージャーを疲労回復に活用しています。カラダを休め、足をケアすることでしっかり疲労回復ができていると思います。合宿中にかなり活用させていただきました。」(藤田監督)

酸素カプセル

フットマッサージャー

「生徒たちにも言っていますが、練習はただやるだけでは成果に繋がらない部分があります。練習をしてきちんと食事をとって、リカバリーするという好循環を生めるようにするのが1番大事なので、その好循環を生むという部分において、ファイテンさんのサポートは非常にありがたいなと思っています。」(藤田監督)

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