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フィットネス
2023年12月20日

メディシンボールトレーニング13選|効果と使い方【完全版】

スポーツジムなどに置いてある重いボール。「あれはなに?」「どうやって使うの?」と疑問に思われている人は多いかもしれません。ボールの名前は「メディシンボール(ウェイトボール)」。その正体は、筋トレやエクササイズに使用できるトレーニング器具です。

今回はこのメディシンボールの使い方と、効果的なエクササイズをご紹介します。

メディシンボールとは

メディシンボールはボールの形状をしていますが、ダンベルのように重さがあるボールです。「メディシン(medicine)=医学」の名前がついている通り、ケガ後のリハビリなどで活用されていました。

現在ではさまざまなトレーニングで使われており、以前より身近な存在になってきました。

メディシンボールの効果とメリット

体幹を刺激しやすい

メディシンボールを使ったトレーニングは、目的としている筋肉だけを鍛えるウエイトトレーニングとは少し異なります。

カラダ全体をうまく使って動作を行うという、全身の協調性を高めるトレーニングとして行われることが多いため、体の中心である体幹部にさまざまな負荷がかかり、効率よく鍛えることができます。

プロのアスリートがメディシンボールを使うのは、より実践に近いトレーニングのためと言えるでしょう。

投げる動きを使ったトレーニングができる

トレーニングツールとしては、ダンベルやケトルベルと同じような使い方をすることが多いでしょう。それらとの違いは、投げることが可能ということです。

この投げるという動作が、新しい刺激となっトレーニング効果を引き出します。

関連記事:筋トレは毎日やるべき?週に何回が効果的?トレーニングの頻度と回数

スポーツ動作に近い動きを鍛えることができる

メディシンボールは、さまざまなエクササイズが行えるほか、よりスポーツ動作に近い動きを鍛えることができます。

スポーツ競技練習前やウエイトトレーニング前のウォーミングアップにも最適です。

投げる動作にはどんなメリットがある?

先ほど、メディシンボールの特徴に「投げる動作」を強化することを挙げました。投げる動作にはどんなメリットがあるのでしょうか。

競技に近い動作を鍛えることができる

野球をはじめ、ボールを投げる競技はたくさんあります。しかしウエイトトレーニングにおいては、投げるという動作がほとんどありません。

投げることができるメディシンボールの特徴によって、ウエイトトレーニングよりも競技に近い動作を鍛えることができるメリットがあります。

とはいえ、重いボールを投げていれば軽いボールを速く投げることができる、遠くに投げることができるという単純なものではありません。あくまでも、ウエイトトレーニングの一環であるということを頭に入れておきましょう。

また、特定の筋肉をターゲットにして行うウエイトトレーニングと異なり、下半身から体幹、上半身と、力の連動をうまく使いながらボールを投げる必要があります。

そのため、全身の筋肉に刺激を入れることができるという点も、競技に近いトレーニングと言えるでしょう。

爆発的なパワーを発揮できるようになる

投げるという動作は、瞬間的な力の発揮によって行う動作です。ウエイトトレーニングのように、ジワッと力を発揮しながら投げることは不可能でしょう。

そのため、メディシンボールを使ったスローイングのトレーニングは、瞬発力など短時間で爆発的なパワー発揮を養うのに適しています。

実際、瞬発力の必要な陸上競技の短距離選手や投擲(とうてき)選手にとって、メディシンボールは定番のトレーニング方法です。

メディシンボールのスローイングトレーニング

ここでは、メディシンボールを使った投げる動作“スローイング”のトレーニングメニューを紹介します。

フロントスロー(直上スロー)

  1. 足を腰幅に広げて立ち、両手でメディシンボールを持つ。
  2. ボールを持ったまましゃがむ。
  3. 立ち上がる勢いを使って、ボールを真上に高く投げる。落ちてきたボールは地面に落ちてから拾う。

 ボールを真上に高く投げるエクササイズです。しゃがんだところから勢いよく立ち上がる反動をうまく使って、できるだけ高く投げましょう。

チェストスロー

  1. 足を腰幅に広げて立ち、メディシンボールを胸の前で持つ。
  2. 股関節を曲げてカラダを前に傾けていくと同時に、両手で勢いよくメディシンボールを前へ投げる。
  3. この動作を繰り返す。

チェストスローは膝立ちでも行うことができます。体幹から上半身の連動性を高めたいときは膝立ちで、下半身から上半身までの連動性を高めたい場合は立って行うとよいでしょう。

バックスロー

  1. 足を腰幅に広げて立ち、メディシンボールを持つ。
  2. ボールを持ったまましゃがむ。
  3. 立ち上がる勢いを使って、ボールを後ろに高く投げる。

ボールを真上ではなく後ろへ投げるエクササイズです。腰が反りやすいので、腹筋に力を入れたまま全身の力で投げるようにしましょう。

サイドスロー

  1. カラダの右側に壁がくるように壁の横に立つ。足を腰幅に広げて立ち、両手でメディシンボールを持つ。
  2. カラダを捻りながら、ボールをカラダの左側へ移動させる。このとき、重心は左の股関節へ。
  3. 壁にボールをぶつけるようにカラダを右に捻り、その反動を使ってボールを壁に投げる。
  4. ボールをキャッチし、2の姿勢に戻る。

腕で投げるというよりは、カラダを捻る勢いを使って投げるというイメージで行いましょう。初めのうちは正確な動作を、慣れてきたらリズムよく行ってください。

叩きつけ

  1. 両手でメディシンボールを持ち、頭上に持ち上げる。
  2. カラダの反動を使い、ボールを地面に叩きつけるように真下へ投げる。
  3. この動作を繰り返す。

できるだけ高い位置から、思いきり真下にボールを叩きつけます。腕だけでなく全身の勢いを使って投げるようにしましょう。

ポイントは「思いきり投げる」こと

メディシンボールのスローイングエクササイズはできるだけ思いきり投げる必要があり、広い場所が求められます。周囲の安全を確保しながら取り組んでみてください。

スローイングの場合、他のメディシンボールエクササイズに比べて動作が単純なものが多いでしょう。そのため、重い重量でも扱いやすいはずです。

初心者でも3kgからチャレンジしてみてください。普段トレーニングを行っている人であれば、5kg以上のメディシンボールを積極的に使ってもよいでしょう。

初心者向け! メディシンボールを活用したトレーニング

ほかにも、メディシンボールを使ったトレーニングは数多くあります。今回は、よく行われるエクササイズを中心に紹介していきましょう。

ロシアンツイスト

  1. 長座になり、股関節と膝を軽く曲げる。両手にメディシンボールを持つ
  2. 上体を左に捻り、カラダよりも後ろの位置でボールを床につける
  3. 左右交互に行う

ロシアンツイスト

メディシンボールを使った簡単な腹筋のトレーニングで、主に腹斜筋を刺激します。

まずはゆっくりした動作で行い、正確なフォーム動作を心がけましょう。そして、慣れてきたらリズムよく動作を行ってみてください。

V字シットアップ

  1. 仰向けで寝てヒザを伸ばし、足首を90度に曲げる。メディシンボールを持ち、両手を頭上に伸ばす
  2. カラダをV字にするように、両手と両脚を同時に持ち上げる。メディシンボールを脚につけるような意識で行う
  3. ゆっくりと元の姿勢に戻る

V字シットアップ

メディシンボールを使って腹筋を鍛える、ハードなエクササイズです。普通のVシットでも強度が高いのですが、メディシンボールを使うことで更に強度が高まります。

脚を上げたときにボールに触れなくても、触るように意識するだけでも効果が高まります。反動を使わないようにしながら行いましょう。

スクワットスイング

  1. 両手でメディシンボールを持ち、足を腰幅より広くして立つ
  2. スクワットのようにカラダを下ろしながら、メディシンボールを後ろへスイングさせる
  3. メディシンボールを顔の前まで持ち上げながら、元の姿勢に戻る

スクワットスイング

ボールを振る反動をうまく使いながら、スクワット動作をリズムよく行います。背中を丸めず、お尻を落とすようにして動作を行いましょう。

メディシンボールヘイロー

  1. 顔の前でメディシンボールを持ち、立つ
  2. 顔のまわりを一周させるように、メディシンボールを頭の後ろに持っていく
  3. 元の位置に戻ってきたら、今度は逆回転で行う
  4. 左右交互に行う

メディシンボールヘイロー

肩や体幹を刺激するエクササイズです。回すときはスムーズに動かすようにし、体幹部がブレないよう腹筋に力を入れて行いましょう。

上級者向け! メディシンボールトレーニング

ボールプッシュ

  1. 両手でメディシンボールを持ち、肘を曲げ、胸の前でキープする
  2. 肘を伸ばし、腕が床と平行になるようにボールをカラダから離していく
  3. 肘を伸ばしきったら、元の姿勢に戻る

胸や肩を刺激するエクササイズです。動作は単純で簡単ですが、続けて行うとかなりハードなエクササイズになります。

肘を伸ばしていくときにボールをつぶすように力を入れると、大胸筋にさらに刺激が入るでしょう。疲れてくると腰が反ったり、腕の角度が変わることが多いので注意してください。

メディシンボールレッグレイズ

  1. 仰向けで寝る。手は軽く開いて横へ
  2. 腰は床につけたまま、両足を伸ばしてメディシンボールを挟み、床から少し浮かせる
  3. 床と垂直になるところまで脚を持ち上げる
  4. メディシンボールは床から少し浮かせたまま、元の姿勢に戻る

メディシンボールを足に挟んでレッグレイズをすることで、腹部の刺激を増やすだけでなく内転筋群にも刺激を与えることができます。

負荷が重すぎて腰が反ってしまう場合は、負荷を軽くして行うようにしましょう。

ツイストランジ

  1. 足を揃えて立つ。肘を伸ばし、両手でメディシンボールを持ち、顔の前でキープ。
  2. メディシンボールの位置をずらさないよう、片足を大きく前へ出す。
  3. 股関節と膝を90度に曲げながら、胴体を捻る。上半身は位置をずらさない。
  4. 床を蹴って直立姿勢に戻る。

上半身から体幹、下半身までを同時に鍛えることができるエクササイズです。

ランジ動作に加えて体幹部の捻り、メディシンボールの重さと、フォームが崩れやすい条件がそろっているため、難易度が高く難しいエクササイズです。動作はできるだけスムーズに行いましょう。

ランジ動作と捻り動作が別々にならないよう、一連の流れとして行うように意識してください。

ウッドチョップ

  1. 両手でメディシンボールを持ち、脚を肩幅に広げて立つ。
  2. 股関節と膝を曲げながら、メディシンボールを右腰の横に持っていく。
  3. 腰と膝を伸ばしながら、左側頭上までメディシンボールを持ち上げる。
  4. 動作を止めず2の姿勢に戻る。

ウッドチョップも上半身から体幹、下半身まで同時に鍛えることができるエクササイズです。

股関節や体幹部の捻りが重要で、ボールを持ち上げるというよりも「股関節と膝を伸ばす勢い+体幹を捻ることでボールが持ち上がる」という意識で行うと、下半身や体幹部に効きやすくなります。

立った姿勢だけでなく、片膝立ちの姿勢でも行うことが可能です。

関連記事:ケトルベルの効果と使い方:重さの選び方とおすすめのトレーニングメニュー7選

著者プロフィール

和田拓巳(わだ・たくみ)

プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
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<Text:和田拓巳>