
ライイングレッグカールの正しいやり方|ハムストリングスに効かせるフォームと重量設定
ライイングレッグカールは、うつ伏せの姿勢で行うマシン種目で、太ももの裏側にある「ハムストリングス」を集中的に鍛えるトレーニングです。
下半身の筋力アップやヒップラインの引き締めに効果的で、ジム初心者から上級者まで幅広く取り入れられています。ライイングレッグカールの正しいやり方やフォームのコツ、注意点などをわかりやすく解説します。
トレーニング指導・監修は、THE PERSONAL GYMのパーソナルトレーナー・スポーツトレーナーの森 竜次さん。
ライイングレッグカールで期待できる効果
ライイングレッグカールを継続することで得られる見た目や機能面の効果を紹介します。
太もも裏の引き締め
ハムストリングスに刺激を与えることで筋肉が引き締まり、脚の後ろ側のラインが整います。
ヒップアップ効果
ハムストリングスは骨盤まで繋がる部分があるため、ヒップラインも引き上がり、美しいシルエットにつながります。
姿勢改善
硬くなりやすい太もも裏を動かすことで、反り腰や骨盤前傾の改善にもつながります。
ライイングレッグカールで鍛えられる筋肉
鍛えられる部位を知ることで、トレーニングの目的や効果を明確にできます。筋肉の構成や役割を把握して正しく意識しましょう。
ハムストリングス(太もも裏)
メインで鍛えられるのはハムストリングスです。ハムストリングスは、太ももの裏側にある大きな筋肉群で、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の3つで構成されています。これらは膝の曲げ伸ばしや股関節の伸展に関わる重要な筋肉です。
腓腹筋(ふくらはぎ)、大臀筋・中臀筋(お尻)
膝を曲げる動作において、ふくらはぎの上部に位置する腓腹筋や、骨盤の安定に関わる大臀筋・中臀筋も補助的に働きます。
ライイングレッグカールの正しいやり方&マシンの使い方
うつ伏せで行うライイングレッグカールは、マシンのセッティングとフォームの安定が重要です。手順とコツを押さえて正しく行いましょう。
基本的な手順
1.マシンのベンチにうつ伏せで寝る
2.足首の上、アキレス腱あたりにパッドを当てる
3.グリップを握って体を安定させる
4.息を吐きながら膝を曲げて脚を巻き上げる。この時、腰を反りやすいので腹圧を意識して反らないように注意しましょう。
5.ハムストリングスを意識しながら、ゆっくり戻す
効果を高めるフォームとコツ
骨盤が浮かないよう腹圧を高めて固定して、反動を使わずにコントロールしてゆっくり動作する意識をしましょう。可動域をしっかり使って、太もも裏「ハムストリングス」の筋肉の収縮・伸展を感じましょう。
効果を高める呼吸法
筋トレは、筋肉に力を入れるタイミングで息を吐き、筋肉の収縮を強化します。ライイングレッグカールの場合は、足を巻き上げるタイミングで息を吐いて、足を下ろすタイミングで息を吸いましょう。
目的別の重量と回数設定
トレーニング目的によって、適切な負荷や回数は異なります。筋肥大、引き締め、柔軟性向上など目標に合わせて調整しましょう。
※RMとは最大挙上重量のこと
目的 | 重量の目安 | 回数 | セット数 |
筋肥大 | 1RMの70〜80% | 8〜12回 | 3〜4セット |
引き締め | 1RMの70〜80% | 12〜15回 | 2〜3セット |
柔軟性向上 | 軽負荷(40%程度) | 15〜20回 | 2〜3セット |
よくあるフォームの間違いと対策
フォームの崩れは、効果を下げるだけでなく、ケガのリスクにもつながります。よくあるミスと修正ポイントを押さえておきましょう。
腰が浮いてしまう・腰が反ってしまう
腹圧が抜けると、動作中に腰が浮き、腰椎へ負担がかかります。骨盤をしっかり固定して、腹部の力を抜かないよう意識しましょう。
反動を使って持ち上げる
勢いに頼るとハムストリングスへの刺激が弱まります。反動をつけて持ち上げた場合は、特にネガティブ動作(戻す動作)に3秒かけて丁寧に行いましょう。
パッドの位置が合っていない
ふくらはぎにパッドが当たっていると、膝への負荷が増します。パッドはアキレス腱の上にセットして、膝の可動部を支点にしましょう。
自宅でできる代替トレーニング
マシンがない環境でも、ハムストリングスを刺激する方法はあります。自重やチューブ、タオルなどを活用しましょう。
ヒールタッチレッグカール
うつ伏せで足を曲げ、かかとでお尻をタッチするように動かすだけで、ハムストリングスに効かせられるシンプルな自重エクササイズです。ベッドやマットの上でも行いやすく、筋トレ初心者にもおすすめです。
タオルレッグカール
フローリングに寝て、踵の下にタオルを置いて引き寄せる動作を行います。ハムストリングスと体幹も同時に刺激できます。
チューブレッグカール
椅子やドアなどにトレーニングバンドを固定し、膝を曲げる動作を再現します。負荷はバンドの張力で調整できます。
他の脚トレとの組み合わせ例
バランスの取れた脚づくりには、多角的な刺激が必要です。以下の種目を組み合わせると効果的です。
レッグエクステンション:太もも前側を鍛える
ブルガリアンスクワット:脚全体とお尻を強化
ヒップスラスト:臀筋とハムストリングスを連動させる
ライイングレッグカールに関する質問(Q&A)
Q:ライイングレッグカールで腰が痛くなるのはなぜ?
A:骨盤が浮いて腰が反ってしまうと、腰椎に過剰な負担がかかり痛みの原因になります。
マシンにうつ伏せで寝たら、腹圧をかけて骨盤をベンチにしっかり固定しましょう。また、重すぎる負荷や反動を使った動作も腰痛の原因になるため、無理のない範囲でコントロールされたフォームを意識してください。
タオルなどをお腹とマシンの間において、押し続けるように意識すると腰が反りにくくなります。
Q:太もも裏がつりそうになるのはなぜ?
A:この種目は開始姿勢が一番負荷が高い状態なので、その分初動から筋力が必要になります。筋肉が過剰に緊張してしまい、つってしまう場合があります。
柔軟性不足や水分不足も原因の一つになりますので、ウォームアップやストレッチ、こまめな水分補給を意識しましょう。
Q:ライイングレッグカールは毎日やっても大丈夫ですか?
A:筋肉の回復時間を考慮して、週2〜3回の頻度が理想です。48〜72時間の休息を取りましょう。
Q:ライイングレッグカールの平均重量は?
A:一般的な目安として、初心者男性は20〜30kg、女性は10〜20kg程度から始めることが多いです。
筋力や体格により個人差があるため、まずは軽めの重量で正しいフォームを身につけ、徐々に負荷を上げていきましょう。
Q:シーテッドレッグカールとライイングレッグカールの違いは?
A:シーテッドレッグカールは座った姿勢で行い、股関節が屈曲した状態でハムストリングスを刺激します。
一方、ライイングレッグカールはうつ伏せで行うため、股関節が伸展した状態でよりストレッチを効かせた刺激になります。
それぞれ刺激の角度が異なるため、両方を組み合わせることでハムストリングス全体を効果的に鍛えられます。
監修者プロフィール
パーソナルトレーナー・スポーツトレーナー
森 竜次
私は専門学校にてパーソナルトレーニングとアスリートへのスポーツ指導について学び、NSCA - CPT(パーソナルトレーナー資格)とJSPO - AT(スポーツトレーナー資格)を取得し、4年制大学体育会系アメリカンフットボール部で食事指導やリハビリ指導・トレーニング指導など4年ほど経験。パーソナルトレーナーとしても24時間ジムにてフリーランスのトレーナーとして2年ほど、全国に展開するパーソナルジムでも勤務しておりました。前職での経験も生かし、怪我や痛みに悩む方でも安全なトレーニング、コンディショニングやパフォーマンスUPなども得意としておりますのでお気軽にご相談ください!
実績
FWJ(Fitness World Japan)(https://fwj.jp/)
2021年 APRILIS CHAMPIONSHIPS Men's physique 3位
2022年 POWERHOUSE GYM CLASSIC Men's physique 4位
2023年 BLAZE OPEN Men's physique 4位
保有資格
NSCA-CPT(https://www.nsca-japan.or.jp/)
JSPO-AT(https://www.jrc.or.jp/)
The Personal Gym:https://the-personal-gym.com/
<Edit:編集部>