ケトルベルの効果と使い方、トレーニングメニュー7選 (3/4)
[4]ケトルベルを体の裏側に持って行う「ヒップ・ヒンジ」
両足は肩幅程度に開いて背筋を伸ばし、両手を体の裏側に回しましょう。
両膝を少しだけ曲げ、お尻を後方に突き出すようにします。背筋を伸ばしたまま上半身を前方に倒して、数秒間停止してください。
地面と平行になる直前ぐらいまで上半身を倒す
顔を正面に向けたまま腰を伸ばして、ゆっくり上半身を元に戻しましょう。このとき、体が直立するタイミングでお尻を締め、背中が反り返らないように注意してください。
鍛えられる場所
このエクササイズは筋力を鍛えることより、むしろお尻と太腿の裏側(ハムストリングス)の筋肉を使う感覚を身につけることがおもな目的です。
それらの筋肉は、あらゆるスポーツにおいて大きなパワーを発揮するときに重要です。しかし、普段の生活であまり使わないため、衰えやすいと同時に意識がしにくい箇所でもあるのです。
ポイント
「ヒップ・ヒンジ」の「ヒンジ(Hinge)」とは蝶番を意味します。お尻を支点にして、上半身と太腿が開閉する様子をイメージしてください。
両手を胸の前に組むやり方もありますが、ケトルベルを体の裏側に持つことで肩を後方に保ち、背筋を伸ばしたまま動作を行う意識を持ちましょう。
重量と回数
軽いケトルベル、もしくはダンベル(10キロ以下)を握ります。上半身を前に倒したとき、ハムストリングスが張るような感覚があれば充分です。
目安として15~20回ほど繰り返しましょう。
鏡があれば、フォームをチェックしながら行います。
[5]台を利用する「ケトルベル・デッドリフト」
高さが10~20センチ程度の台の上にケトルベルを置きます。
両足を肩幅程度に開いて、背筋を伸ばします。体の前面でケトルベルを両手で持ち、肘を伸ばして握ります。
それからヒップ・ヒンジと同じ動作を行います。
ポイント
ヒップ・ヒンジで習得した感覚を、よりデッドリフトに近い動作へ繋げていきます。
あくまでお尻とハムストリングスを動かすことが重要なため、ケトルベルは両手にぶら下げたままです。肘は常に伸ばして、決して腕力でケトルベルを引っ張り上げないでください。
置き台を利用するのは、動作の可動域をあえて狭めることによって正しい姿勢とフォームを習得するためです。
重量と回数
重量は、「ヒップ・ヒンジ」で使用したものよりやや重くしましょう(10~15キロ程度)。10~15回ほど繰り返して下さい。