
タバタ式トレーニングとは。効果とやり方、メニュー、HIITとの違い (3/3)
タバタトレーニングにおすすめのメニュー
バーピー
- 直立した状態から、腕立て伏せのように床に胸をつけた姿勢になります。
- 両足を揃えて立ち上がり、再び直立の姿勢に戻ったら、軽くジャンプして頭上で両手を叩きましょう。
バーピーはクロスフィットにおいて、もっとも頻繁に行われるワークアウトのひとつです。
筋力を鍛える効果もありますが、それよりも、体全体の瞬発力と敏捷性を高めるプライオメトリクス的効果がメインとなります。
また、HIITやタバタトレーニングのように短時間で効率的に脂肪を燃焼できるほか、体力を上げる、場所を取らない、トレーニング道具がいらない、自宅で行えるなど多くのメリットが期待できるでしょう。
関連記事:脂肪燃焼&ダイエット効果が期待できる筋トレ。バーピーのコツ、正しいやり方、トレーニングメニュー
マウンテンクライマー
- 両手を肩の真下につき、腕立て伏せの姿勢を作る
- 片膝を胸に引き寄せる
- 片膝を元に戻し、反対側の膝を同じように胸へ引き寄せる
- この動きを繰り返す
なわとび
- 片足でなわを踏んでピンと張り、グリップ部分が胸とへその間のあたりにくるよう調整する
- 脇をしっかりと締め、体が天井から吊り上げられているような感覚で、体の軸をまっすぐに保つ
- 視線はまっすぐ前方に定め、飛ぶ
懸垂(チンニング)
- 手の甲を上にし、肩幅よりも広めにして、鉄棒を握る
- 肘を脇腹に引きつけるように曲げ、限界まで上げたら、ゆっくりと元の態勢へと戻る
フィットネスバイク
タバタでもっともよく使われるのが固定自転車(フィットネスバイク・エアロバイク)。もともと、田畑教授の研究対象となったのはスピードスケートのナショナルチームが行っていたトレーニングで、そこでも固定自転車が使われていました。
全力でペダルを漕いでもケガの危険が少なく、しかも負荷の調整がしやすいので、安心して全力で追い込めます。タイマーが目の前にあるので、時間を計測しやすい点もタバタ向きです。
タバタトレーニングの実践者として知られる、スピードスケート金メダリストの清水宏保さんは、固定自転車を使ったタバタを行う際、倒れるための毛布をあらかじめ床に敷いていたそうです。
アサルトバイクならキツイ全身運動もできる
自転車はおもに下半身中心の運動ですが、アサルトバイクと呼ばれるハンドルつきの固定自転車を使うと、強度の強い全身運動が可能になります。
あまり日本では一般的ではない器具ですが、クロスフィットのジムではよく見ることができるでしょう。
インターバル走
器具を使わずに、ダッシュとジョグを繰り返すインターバル走を行っても構いません。しかし経験上、肉離れなどケガの危険性が非常に高いのでおすすめしません。
水泳
泳げる人は、プールでの水泳もよい選択肢です。私の場合、25メートルを全速で泳ぐとちょうど20秒ほどのため、厳密でなくてもタバタに近いインターバル・トレーニングが行えます。
関連記事:プールでの水中運動や水泳にダイエット効果はある? 消費カロリーが多いメニュー、脂肪燃焼を高めるコツを解説
タバタトレーニングの効果をきちんと出すために、守るべきポイントがあります。
効果をきちんと引き出すポイント
初めから全力で行うこと
実際に取り組んでみるとわかりますが、非常にきついトレーニングです。
1~2ラウンド目までは余裕がある人でも、4ラウンド目あたりからは息が荒くなり、最後の8ラウンド目が終わる頃には疲労困憊で歩くことさえおぼつかなくなるでしょう。
逆にいえば、そこまで追い込まないと効果が薄いトレーニングといえます。
事前のウォームアップ、事後のストレッチは必ず行うこと
また、1セット目から全力を出さなければ効果が薄いため、怪我をしないよう事前のウォームアップを念入りに行う必要があります。体への負担も非常に大きいため、事後のクールダウンとストレッチも必須です。
したがって、トレーニング時間は4分ですが、前後のストレッチを含めるとトータルでも最低30分、できれば1時間程度は時間をかけた方が望ましいでしょう。
1日1セット、週に2~3回こなせたら上出来
タバタは大変きついトレーニングです。よく「今日はタバタを何セットやりました!」と満足気に語る人がいますが、何セットもできるのはタバタではありません。鍛え上げられたアスリートでも1日に1セット、週に2~3回こなせたら上出来ですし、それで充分な効果が得られます。
なお、高血圧の人は注意が必要です。安全に留意して取り組んでみてください。
関連記事:4分間のHIIT(ヒット)「タバタ式トレーニング」のアレンジメニュー
[AD]
「瘦せるノウハウ」を学ぼう!
▼まずは無料カウンセリング▼
筆者プロフィール
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
【公式Facebook】
<Text & Photo:角谷剛>