
筋トレ効果が高い時間帯はいつ?朝・夕方・夜のどれ?食事の前と後では?専門家に聞いてみた (1/3)
- トレーニング
- 2021年3月16日
あなたはどの時間帯に筋トレをしていますか? 24時間オープンのジムが急増する今、忙しい現代人にはトレーニングする時間を捻出するのも至難の業かもしれません。
筋トレは、いつやるのが筋肉やカラダのためによいのでしょうか? 筋トレ効果を最大限に高める時間帯について、日本体育大学体育研究所助教授で健康科学・スポーツ医科学を研究する鴻﨑香里奈さんに聞きました。
筋トレにもタイミングがある。食事との関係は?
筋トレ後30分から1時間半ぐらいまでを筋肉のための「ゴールデンタイム」といいます。とくに30分までが最もタンパク質吸収には絶好のタイミングで、摂取したタンパク質のほとんどが筋肉を合成することに使われるのだとか。
ということは筋トレのタイミングは食事の前がベストということかというと、そうではないのだそう。食前では栄養不足状態での筋トレとなり、筋肉が分解されやすくなるから。
「空腹時の筋トレは、食事を摂っていた場合よりも筋のタンパク質の分解が進むため、筋肥大には空腹を避けた筋トレが有効と考えられます」(鴻﨑さん)
ならば食事のすぐ後がよいのかというと、それも不正解。食後の筋トレは活発化した消化活動を阻害するため消化不良などが起こりやすく、吐き気が起こる場合も。また、満腹になると、リラックスさせる副交感神経が優位になるため、カラダは筋トレに不向きな状態となります。
「一方で中程度の運動をしてから食事をする方が運動せずに食事するより食後の血糖値が抑制されるといった報告もあります。したがって筋肥大を目的とした筋トレには、筋のタンパク質分解が進む空腹時よりは満腹にならない程度の軽い食事を摂った後がよいと思われます。普通に食事を摂った後なら消化活動が落ちつく2~3時間ほど経過したタイミングがいいでしょう」(鴻﨑さん)
筋トレと食事の関係は、カラダにしっかりエネルギーが補給されている空腹でも満腹でもないタイミングに筋トレをするというのが正解のようです。
ちなみに筋肉のためのゴールデンタイムでは、タンパク質の摂取のみを目的にゆで卵やチーズなどを食べる程度にとどめ、効率よく筋肉の材料をチャージするのがオススメです。
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