背中のダンベル筋トレ|背中の筋肉(広背筋・脊柱起立筋・僧帽筋)トレーニング5選 (4/4)
僧帽筋を鍛える代表的なダンベルトレーニング
僧帽筋(そうぼうきん)とは、背中や肩に存在する大きな筋肉です。
鍛えることで、背中の上部が発達し、背中の幅と厚みが増し、V字形の体型がより際立ち、引き締まった上半身を作れます。
ダンベルシュラッグ
- 肩幅に足を開き、両手にダンベルを持つ。
- 肘を曲げず、肩を耳に近づけるようにすくめていく。
- 限界まで持ち上げたら、ゆっくり元の姿勢に戻す。
この動作を繰り返し行います。動画でも動きを確認しましょう。
トレーニングのポイント
僧帽筋はとても強い筋肉です。多少の重さでは楽に行えてしまいますので、負荷を高めて行ったり、ゆっくりとした動作スピードで刺激しましょう。
ダンベルリバースフライ
- 両膝を軽く曲げて体を前傾させながらダンベルを持つ
- 前傾させた際、猫背にならないように軽く胸を張る
- 両手のダンベルを持ち上げる
- 腕は伸ばしながら肘は固定せず余裕を持たせる
トレーニングのポイント
ダンベルを持ち上げたとき、肩甲骨を中央に寄せるようにしましょう。なお、背中中央部の上側に効くメニューで、広背筋も鍛えることができます。
脊柱起立筋を鍛える代表的なダンベルエクササイズ
ダンベルデッドリフト
- 腰幅に足を開いて立ち、両手にダンベルを持つ。
- ダンベルをカラダの前面(スネや太もも)に沿わせながら股関節と膝を曲げ、カラダを下ろす。
- ダンベルを足首のあたりまで下げたら、カラダの前面に沿わせながら元の姿勢に戻る。
肩は上げない
この動作を繰り返し行います。動画でも動きを確認しましょう。
トレーニングのポイント
ダンベルを持って行うデッドリフトは、バーベルで行うのに比べて姿勢がとりやすく、動作が行いやすいでしょう。動作中はお尻を後ろに引くように意識し、つま先よりも前に膝が出ないように注意しましょう。
また、動作中に背中が丸くならないように注意します。
背中は、意識するのが難しい部位です。鏡を見ながらフォームをチェックするだけでなく、背中の動きを確認しながら行うと意識しやすくなります。
背中を構成する筋肉
背中についている筋肉は複数あります。
- 脇から腰にかけて走行している「広背筋(こうはいきん)」
- 背骨の両脇に走行している「脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)」
- 首から背中の真ん中あたりまで走行している「僧帽筋(そうぼうきん)」
▼それぞれの働き
広背筋 | 開いた腕を閉じたり後ろに挙げたり、引っ張る動作の時に力を発揮する |
僧帽筋 | 肩甲骨を動かしたり、逆に肩甲骨を安定させ固定する |
脊柱起立筋 | 体を安定させるため常に働いている |
それぞれ違う働きを持っているため、鍛えるエクササイズも異なります。バランスのよい広い背中を作るためには、背中の筋肉は個別に鍛えていく必要があります。
背中の筋肉はなぜ鍛えにくいのか
背中は鍛えにくい部位と言われています。その理由を探ってみましょう。
動きを目で見ることが難しい
筋肉の動きを見ながらエクササイズを行うと、動かしている筋肉を意識しやすなります。しかし背中は、エクササイズ中に筋肉の動きを目で見ることができません。そのため、筋肉を意識しにくいのです。
また、自分の背中にどのくらい筋肉がついているかも見ることが少ないでしょう。とくに初心者は、どうしても見やすいカラダの前面を重視して鍛えてしまいます。
腕の力でも動作ができてしまう
背中の筋肉を鍛えるローイング動作は、腕の筋肉「上腕二頭筋」を使って動作することがほとんどです。動きを真似ているだけだと、背中の筋肉よりも腕を多く使ってしまいます。
その結果、腕ばかり疲れてしまうことが起こりやすいと考えられます。これらの理由から、背中の筋肉は鍛えにくいと言われているのです。
背中を鍛えるときは、ターゲットとする筋肉に効いているかどうか集中しながら行う必要があります。鏡を見ながらトレーニングをするのも、意識が集中しやすいためおすすめです。
筆者プロフィール
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
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<Text:和田拓巳>