フィットネス
2020年7月21日

公園の遊具で筋トレ。鉄棒やベンチを使ったトレーニングメニュー6種

 スポーツジムに通いたいけれど、お金もかかるし、三日坊主になりそうで不安。そんな人にオススメしたいのが「公園」です。公園は無料で誰でも使うことができるうえ、筋トレやダイエットの運動にうってつけの器具や遊具がたくさんあります。

 今回は、公園の遊具を使ったエクササイズを紹介しましょう。

鉄棒を使ったエクササイズ

 まずは、鉄棒を使ったエクササイズを紹介します。

斜め懸垂

1.鉄棒を肩幅より広く、上から握る。
2.足を地面につけたまま肘を伸ばし、ぶら下がるようにカラダを斜めにする。
3.肘を脇腹にひきつけるように曲げていく。
4.限界まで上げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る。
5.この動作を繰り返す。

 広背筋と上腕二頭筋を刺激するエクササイズです。地面とカラダの角度が鋭角(地面と平行)になるほど強度が高まるので、体力に合わせて姿勢を変えてください。

ハンギングニーレイズ

1.鉄棒を両手で握り、ぶら下がる。
2.足を閉じ、膝を曲げながら足をお腹の前まで上げる。
3.限界まで持ち上げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る。
4.この動作を繰り返す。

 ハンギングニーレイズは腹直筋を刺激します。膝を高く上げる意識で行うと、腸腰筋に刺激が入ってしまいます。そのため、腰を丸めて脚を引き上げるようなイメージで動作を行うようにしましょう。

 脚を伸ばせるだけの高い鉄棒がないときは、膝を90度に曲げ、股関節だけを動かすように行ってみてください。

ベンチを使ったエクササイズ

 次は、休憩のためのベンチを活用したエクササイズです。

インクラインプッシュアップ

1.両手をベンチに乗せ、頭が足よりも高くなるように腕立て伏せの姿勢になる。
2.肘を曲げてカラダを下ろしていく。肘の角度は90度が目安。
3.ゆっくりとカラダを持ち上げていく。
4.この動作を繰り返す。

 大胸筋の下部を鍛えるインクラインプッシュアップは、頭側が高ければ高いほど動作は楽になります。体力がない人はベンチの背もたれに手を置いて上体を起こし、慣れてきたら座る場所に手を置いて上体を寝かせるなど、手のつく位置を変えてみましょう。

リバースプッシュアップ

1.ベンチに浅めに座る。両手はお尻の横へ。
2.手でカラダを固定し、お尻を浮かせる。足は遠くへ、肘はまっすぐに伸ばす。
3.お尻をベンチから下ろし、肘を曲げていく。
4.限界までいったら肘を伸ばしていく。
5.この動作を繰り返す。

 上腕三頭筋を鍛えるエクササイズです。膝を曲げて、足のつく位置を手前にすると強度が低くなります。上腕三頭筋でしっかり押すように意識して、足の力を使わずに動作を行いましょう。また、カラダを真下に下ろすと強度が高くなります。

ニートゥチェスト

1.ベンチに浅く座る。両手はお尻の横へ。
2.膝を曲げたまま、上体を軽く後ろに倒し、両足を少しだけ浮かせる。
3.上体を動かさず、両膝を胸に近づけるように持ち上げていく。目線はおへそへ。
4.限界まで上げたら、ゆっくり元の姿勢に戻す。足は地面から浮かせたままにしておく。
5.この動作を繰り返す。

 ニートゥチェストは、主に腹直筋を刺激するエクササイズです。広い公園では動作を大きく行えるので、可動域を最大限に動かしながら行いましょう。

滑り台を使ったエクササイズ

 「滑り台でエクササイズ?」と不思議に思う人がいるかもしれません。しかし、アイデア次第でどんなエクササイズもできるものです。

ステップアップ

1.滑り台の階段に片足を乗せる。膝の角度は90度が目安。両手は胸の前で組む。
2.階段に乗せた膝を伸ばし、片足立ちになるようにカラダを持ち上げていく。
3.膝を伸ばしきったら、ゆっくり元の姿勢に戻す。
4.この動作を繰り返す。

 大腿四頭筋や大臀筋を鍛えることができます。脚を乗せる高さが高いほど強度が高まるので、体力に合わせて足を置く位置を変えてみましょう。また、下ろしたとき、足を地面から浮かせたままにしておくと強度が高まります。動作が不安定な人は、手で手すりを持つと安全性が高まります。

[筆者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
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<Text:和田拓巳/Photo:Getty Images>