【ウォーキングダイエット】消費カロリーを高める「正しい歩き方」3か条 (2/3)
「走る」と「歩く」、どちらが痩せる?
「Japanマラソンクラブ」マラソン完走請負人・牧野仁さんによると、ランニングでおもに消費されるのは糖質で、ウォーキングで消費されるのは脂質がメインとのこと。
<使われる脂質と糖質の割合>
・ウォーキング 6:4
・ジョギング 5:5
・ランニング 4:6
どちらも有酸素運動なのでダイエットに効果的ですが、きついランニングで三日坊主になるくらいなら、ウォーキングを続けたほうが成果も出やすいでしょう。また、ランニングは運動不足の人が行うと、膝や足裏の痛みといった故障が出やすいのもネックです。
1日どれくらい歩くといい?
1日1万歩前後が理想
厚生労働省「健康日本21(身体活動・運動)」によると、成人で「1日1万歩」が理想とされています。しかし、平成9年度国民栄養調査では1日1万歩以上歩いている成人は少なく、男性29.2%、女性21.8%に留まっています。そのため、まずは1日あたり男性9200歩、女性8300歩という目標が掲げられています。
1日あたり男性は約9200歩、女性は約8300歩を目指してウォーキングを続けてみましょう。
有酸素運動はこまめに行ってOK
ちなみに、有酸素運動は20分以上行わないと効果がないという説がありますが、朝に10分、夕方に10分などでも問題ないというのが近年の見解です。体脂肪(皮下脂肪と内臓脂肪)の分解が20分ごろから高まるのは事実ですが、血中の脂肪は運動直後から燃焼されています。
ちなみに、スポーツ栄養士・健康運動指導士の堀越理恵子さんによると、血糖値改善のためには「1日20分以上・週に3日以上」、血圧や血中脂質の改善目的なら「1日30分以上・週に3日以上」の運動が望ましいとのこと。もちろん、運動は小分けにして行ってもよいそうです。
・血糖値の改善
⇒1日20分以上、週3日以上
・血圧、血中脂質の改善
⇒1日30分以上、週3日以上
1日1万歩は歩きすぎ説も
健康維持の場合、1日1万歩以下で、早歩きせずとも効果は期待できるという論文が発表されました。アメリカ内科医学ジャーナルで発表されており、ハーバード大学のアイ=ミン・リー博士や東京大学の鎌田真光博士らが論文著者に名を連ねています。
研究によると、1日2700歩以下がもっとも死亡率が高く、平均歩数が増えるにつれて平均寿命も比例するように伸びるものの、7500歩を超えるとそれ以上はほとんど変化しなくなるということです。
また、歩くスピードが寿命に影響しないという結果も出ており、興味深い研究内容となっています。
どんな場所をウォーキングすればいい?
平坦な道より、坂道や下り坂のほうが筋肉を使うため、消費カロリーが大きくなります。傾斜のある道を歩くと、太ももの裏(ハムストリングス)やお尻(大臀筋)、ふくらはぎなどの筋肉が使われます。