フィットネス
2021年5月25日

「ベンチプレス」と「ショルダープレス」、上半身を鍛えるならどっちがいい? (3/3)

ベンチプレスの代わりにおすすめの自重筋トレメニュー

 それでも胸の筋肉を大きくしたい人にとって、ベンチプレスは最適の筋トレ種目であることは間違いありません。安全性についての問題は、補助してくれる人を確保すれば解決します。

 ただし、安全のために軽い重量でベンチプレスをしようと考えているのであれば、腕立て伏せやディップスなどの自重筋トレもおすすめです。ある研究(*1)によると、1RMの40%程度で行うベンチプレスの筋肥大効果は、腕立て伏せとほぼ同じとのこと。

 同じ効果なら、安全で手軽な方法を選ぶほうが、より合理的ではないでしょうか。

腕立て伏せ

 

1.両手を肩幅よりやや広めに床に置き、肘を伸ばします。
2.両足もまっすぐに伸ばして、体全体を1本の棒のようにしましょう。
3.この状態から肘を曲げ、胸が床につくまで体を下ろします。
4.いったん床で静止した後、両手で床を押し、体をまっすぐ上へと押し上げます。

ディップ

 鉄棒、吊り輪、あるいはイスを使ってもできる筋トレ種目です。

 両腕を完全に伸ばした状態からヒジを曲げ、ヒジと肩が同じ高さになるまで下げます。そこから、腕を完全に伸ばしましょう。上半身を前に傾ける角度を大きくすると、胸の筋肉への負荷が大きくなります。

参考文献:
*1.
Low-load benchpress and push-up induce similar muscle hypertrophy and strength gain.

[筆者プロフィール]
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
【公式Facebook】https://www.facebook.com/WriterKakutani

<Text & Photo:角谷剛>

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