
ヘンププロテインの効果とは。副作用やデメリット、おすすめ商品8選[医師監修] (3/3)
ヘンププロテインを選ぶときのポイント
ヘンププロテインについていろいろ学べたところで、実際に買おうと思っている人向けに、購入時に確認するとよいポイントについて教えてもらいました。
製造元、メーカーの確認
ヘンププロテインは基本的に無農薬で化学肥料を使わないオーガニック製品であることが大前提なのですが、製造元でオーガニック認証を取得しているかは確認しておきましょう。
価格
ヘンププロテインは一般的なプロテインよりも基本的に値段が高く設定されています。プロテインは飲み続けることが大事なのはもちろんですが、ヘンププロテインは光で酸化してしまうため、あまり長く(2ヶ月程度)保存できません。
ヘンププロテインを飲み始めるときは、なるべく続けやすい価格帯のものを選ぶようにしましょう。
編集部ピックアップ!ヘンププロテインおすすめ6選
グロング GronG ヘンププロテインパウダー 500g
甘味料・保存料・着色料 無添加。プロテインでおなじみのトータルスポーツブランド「GronG(グロング)」から展開されています。
カカベル ヘンプ プロテイン パウダー<公式420g>
北米No.1ブランドのヘンプオイルカナダ社から展開されている、低温圧搾未精製のカナダ製ヘンプパウダー。完全無添加で米国食品医薬品局(FDA)によるGRAS認可を受けています。
【HEMPS】有機 ヘンププロテイン 140g
EUオーガニック認証取得・国内有機JAS認定取得。140gというミニサイズとお値段もあり、試してみたい初心者におすすめ。成城石井・ビオセボン・イオンボティなど大手スーパーで取扱いも。
HEMP STYLE ヘンププロテイン パウダー 非加熱 カナダ産 500g
原料の麻の実はカナダ保健省の認可を受けた農場で、農薬・除草剤・防腐剤フリーのものを使用。もちろん低温圧搾未精製で、保存料・着色料・甘味料もフリー。
アマナ ナチュラル ヘンプ プロテイン【500g】計量スプーン付
500gと使いきりやすいサイズ、しかもスプーンつきという点がうれしい。原料はカナダ産の麻の実のみ。
オーガニック村 麻の実 粉末 ヘンププロテイン パウダー450g
無農薬で除草剤不使用、完全無添加。検査を受けた農場で有機栽培された麻の実のみ使用しています。
LikeyHEMP ヘンププロテイン ヘンプ パウダー 500g
保存料・着色料・甘味料は一切使用しておらず、完全無添加。原料の麻の実は低温圧搾未精製で、カナダ保健省の認可を受けた農場にて栽培されています。農薬・除草剤・防腐剤フリー。
ジュリア カナダ産 ヘンププロテインパウダー(500g)
プレーンフレーバーなので、素材そのものを楽しむことができます。カナダ産の無農薬栽培で育った麻の実を微細粉末化しており、異臭味の少ないのが特徴。
ヘンププロテインとCBD、何が違う?
最近よく耳にするようになったCBDですが、ヘンププロテインとはどう違うのでしょうか。
「ヘンプとCBD(カンナビジオール)は、両方ともヘンプ(産業用大麻)から作られますが、抽出法が異なります。ヘンプは、ヘンプの種からコールドプレス製法(低温圧搾)で抽出され、コールドプレス製法で抽出されたヘンプシードオイルには、主にオメガ3系脂肪酸やガンマリノレン酸(GLA)などが含まれるので、食用やコスメ製品の材料として使用されることがあります。一方、CBDオイルは、ヘンプの種子と成熟した茎から超臨界抽出法を使用して抽出されたカンナビノイドの一種であるCBDを含んでいます。CBDオイルには、オメガ3系脂肪酸などヘンプに含まれるような栄養ではなく、脂質の代謝を調節する栄養素であることが研究などでわかってきています」(藤井先生)
関連記事:CBDとは。効果と使い方、安全な選び方をメーカー開発担当者に聞いてみた
ヘンププロテイン、おすすめの飲み方と飲むタイミング
ここからは、ヘンププロテインの飲み方についてです。どんなときに飲むのが適しているでしょうか。
「プロテイン摂取のタイミングとしては起床時やトレーニング後、就寝前、おやつ代わりにお食事のサポート的に摂取するのが良いかと思います」(藤井先生)
1日にどれくらい飲むと良いのでしょうか。推奨摂取量の目安を教えてください。
「1日に摂るタンパク質の量は、性別によって異なります。男性は女性よりも、一般的に筋肉量が多く、基礎代謝が高い傾向があります。そのため、エネルギー源として機能するタンパク質の必要量が異なるためです。性別の他にも、日常の運動量によっても同じ理由で目安摂取量が異なります。詳しくは以下をチェックしましょう」(藤井先生)
タンパク質摂取量の目安
- 男性の場合:男性は、1日に65g程度のタンパク質を摂取するようにしましょう。
- 女性の場合:女性は、1日に50g~55g程度のタンパク質を摂取するようにしましょう。
- 軽い運動をする人の場合:フィットネスなど軽い運動をしている人は、体重1kgあたり1.2g~1.6gを目安にタンパク質を摂取しましょう。体重50kgの人の場合、60g~80gです。
- 強度の筋トレを行っている人の場合:強度の筋トレに励む筋トレ民は、体重1kgあたり1.6g~2.0gを目安にタンパク質を摂取しましょう。体重50kgの人の場合、80g~100gです。
関連記事:タンパク質50gってどのくらい?食材一覧と献立メニュー例、摂りすぎ・不足時のサイン
プロテイン、飲みすぎのラインとは
では、どのくらいが飲みすぎということになるのでしょうか。
「厚生労働省が発表している日本人の食事摂取基準(2022年版)によると、『現時点ではたんぱく質の耐容上限量を 設定し得る明確な根拠となる報告は十分ではない』と記載されており、これはつまり結論わからないということで、まだ結論は出ていません。ただ、十分な根拠はありませんが、それでも現在あるデータから推測して、1日の総摂取エネルギーの20%までにしておくことが国内の基準となっています」(藤井先生)
さらに詳しく知る:タンパク質、摂りすぎるとどうなる?過剰摂取のライン[医師解説]
ただし、注意すべき点として脂質の多いお肉を大量に食べればカロリーオーバーで脂肪が蓄積する原因になりますし、消化する際に胃腸にかかる負担も大きくなる恐れがあります。タンパク質をとるなら量よりもバランスが偏らないように注意しましょう。
ヘンププロテインも過剰摂取は禁物! 飲みすぎるとこんなデメリットも
「ヘンププロテインはアレルギーも引き起こす可能性は極めて低い安全なものです。そのため特に大きな副作用はありませんが、食物繊維を多く含むため、大量に摂取すると便秘、下痢などによる腹痛など消化器症状を引き起こす可能性があります。飲み過ぎには注意しましょう」(藤井先生)
監修者プロフィール
ディオクリニック
理事長/統括医師 藤井崇博先生
医学博士、循環器内科専門医で医療法人三橋医院理事長。専門領域は循環器内科で心臓領域を専門としており、研修医から2021年までの約10年間大学病院、関連病院で臨床、研究、教育に従事。循環器内科専門医、循環器内科領域での医学博士号を取得。現在も循環器疾患を含め外来での診療は継続している。循環器内科医としてさまざまな患者さまの診察に日々従事する中で、何よりも大事なのは未病、医学的には一次予防と呼ばれる未然に病気になるのを予防しようとする意識が大事だと感じている。SNSやその他コラムなどで、健康に有益な情報の発信にも注力している。
<Text:編集部>