「朝、会社行きたくない」どうしたらいい? 心理カウンセラーが回答 (1/3)
仕事や家庭の悩み、ネット炎上、SNSでの人間関係。現代人とストレスは切っても切り離せぬ仲です。ストレスをゼロにすることは難しい……ならば視点を変え、うまくつきあっていく術を身につけると、イライラやモヤモヤ、生きにくさを少し解消できるかもしれません。
心理カウンセリングやメンタルトレーニングの普及活動を行う、“心の専門家”養成スクール「アイディアヒューマンサポートサービス」のカウンセラーが、皆さんの悩みごとについて考え方や対策をお伝えします。
今回の悩みは「会社行きたくない」「仕事したくない」というお悩みについて。日曜日の夜や月曜日の朝に起きやすく、サザエさん症候群という通称でも呼ばれています。
Q.ここ1か月くらいずっと仕事に行きたくありません。休みの連絡を入れようか毎朝悩みます。仕事内容も向いてないと思うし、職場にもなじめないのが原因かとは思っていますが……とはいえ転職する勇気も出ず、有給が尽きてからは遅刻ギリギリでなんとか出社しています。ひとまず「仕事に行きたくないモード」をなんとかしたいのですが、よい考え方や対処法はあるでしょうか?
まずは神経を休めてあげよう
職場になじめないということですので、人とのコミュニケーションでかなり神経を使っているのではないでしょうか。なじもうと気を遣っていることも多いかもしれません。このようなときは、神経が張り詰めていますので、まずは神経を休めてあげることが大切です。
「自律神経」という身体の機能に関わる神経があるのですが、自律神経には、活動時に優位になる交感神経と、リラックスや休息時に優位になる副交感神経があります。
日中活動するときには交換神経が優位になり、寝るときには副交感神経が優位になることでぐっすり眠れるようになります。しかし、ストレスがかかっていると交感神経が優位の状態となり、それが続いてしまうことで、回復することができなくなってきます。
こんなときには、副交感神経が優位に切り替わるよう、意識してリラックスする時間を創ってみてください。五感といって嗅覚・味覚・視覚・聴覚・触覚にアプローチすることを取り入れてみるとよいです。
リラックスできる音や香りは有効
たとえば、香りが好きな方ならリラックス効果のあるアロマを焚いてみるとか、気持ちが落ちつく音楽を聴いたり、波や川のせせらぎ、鳥の声などの自然音を聴くのもいいですね。マッサージをして身体をほぐしてあげると、気持ちも和らいできます。
そして、身体や心の緊張を緩めてあげることで、睡眠の質もよくなるので、ぐっすり眠ることができます。睡眠は心身の回復に欠かすことができない要素です。
行きたくないというのは、これ以上ダメージを受けないためのSOSです。頑張るために意図的に回復をすることを「戦略的回復」と言っています。
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会社に行きたくないときでも、ひとまず出社するには
感情ではなく「行動すること」にフォーカスを当ててみよう
行きたくないという感情にフォーカスすると、ネガティブな感情は強いので、行動が止まってしまいます。そこで有効なのは、行動療法といって行動にフォーカスをすることです。行動療法は、心のない心理学とも言われていて、行動から感情にアプローチをしていくものです。
たとえば、朝起きて「会社行きたくないな」と感情にフォーカスすると、起きるのがつらくなってしまいますが、まずは起きて朝日を浴びる、鏡の前で笑顔をつくる、お気に入りの洋服を着る、歩くときは軽快に歩くなど、行動することにフォーカスをしてみましょう。
行動を変えると感情もそれに合わせようとするので、行きたくないというネガティブな感情が抑えられてきます。
また、朝起きたときに朝日を浴びることで、幸せホルモンと言われている「セロトニン」が増えるので、心を安定させてくれます。毎朝のルーティンとしてぜひ取り入れてみて下さい。
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