五月病
2023年5月7日

【五月病になりやすい人】症状と乗り越え方とは?精神科医解説 (1/3)

新年度を迎えて環境が変化し、いわゆる「五月病」らしき症状が出ている人も少なくないでしょう。変化というのは良くも悪くも疲労を生み出すものですから、心も体も疲れてしまっている人がいるのではと思います。

では、五月病とは具体的にどのような症状が出るのでしょうか?精神科医の芦澤裕子先生に聞きました。なりやすい人の特徴やつらい症状を乗り越えるための方法も解説します。

連休明け、仕事に行きたくない人・やる気が起きない人などは必見です。

五月病とは? 症状や原因

五月病の症状

「五月病」とは、そういった病名があるわけではなく、医学的には「適応障害」「うつ病」と診断されることが多い、春に起こりがちな抑うつ症状があらわれる状態のことです。

精神的または身体的なストレスや疲労によって、

  • 脳がうまく働かず、ぼーっとしてしまう
  • 精神的に不安定になる
  • 無気力になる

などの状態を指します。

憂鬱 落ち込む女性

五月病の主な原因

新しい環境に馴染めないなどのネガティブな原因だけではなく、志望通りの進学や昇進など、ポジティブな変化であっても、五月病のような状態になることがあります。

夜遅くまでストレスの原因となる事象について考え込んでしまい、眠れなくなる人も多いです。その結果、心身が回復しないまま日々を過ごし、抑うつ症状が増悪することがあるので睡眠状態に気を配ることが大切です。

五月病になりやすい人チェックリスト

下記項目のうち2項目以上チェックがつく人は、環境の変化によるストレスや疲労を貯めて五月病になってしまうリスクがありそう。心当たりのある項目を改善するためにライフスタイルを工夫しましょう。

  • 完璧主義である
  • この春、仕事や家庭において人間関係の変化があった
  • 勤務時間が1日10時間以上の日がほとんどである
  • リモートワークであまり日中外出しない
  • 1日中スマートフォンやPCなどを見ている
  • 愚痴を言う家族、同僚、パートナーがいない
  • 寝不足と感じる日が多い
  • 糖質や脂質に偏った食事など、栄養バランスの悪い食事をすることが多い
  • お酒を頻繁に飲んでいる
  • 軽い運動すらする習慣がない

いくつ当てはまりましたか? 2項目以上当てはまった人・五月病の疑いがある人は次のページの「乗り越え方」をチェックして対策しましょう。

次:五月病を乗り越える4ポイント

1 2 3