ウェルネスフード
2023年10月11日

【画像つき】さつまいもに「カビ」が!食べられるかの見分け方とは[管理栄養士監修] (3/3)

カビたさつまいもは食べられる?

白カビ・黒カビ・青カビ、どのカビであってもカビている場合は食べない方が良いでしょう。

たとえカビている部分を取り除いたとしても、さつまいも全体がカビ菌で汚染されている可能性があります。そのため、一部分でもかびが生えていたら、食べない方が良いでしょう。

カビたさつまいもを食べたらどうなる?

カビたさつまいもを食べた場合、以下の症状が起きる恐れがあります。

  • 肝臓障害
  • 消化管の充血や出血
  • 潰瘍(粘膜や皮膚の表面が炎症を起こしてくずれた状態)
  • 嘔吐・下痢などの消化器症状
  • 免疫抑制により感染症リスクが増加する
  • 腎臓障害
  • ガンの発症(発ガン性があるため) など

一部のカビは、天然毒素を生み出します。これを「カビ毒」といいます。カビ毒は、現時点で300 種類以上確認・報告されています。

カビ毒は、通常の調理や加工の温度(100〜210℃)や時間(60分以内)では、完全に分解できません。もったいないと感じるかもしれませんが、カビた食品は食べないようにしましょう。

買ったばかりのさつまいもがカビる原因

買ったばかりのさつまいもがカビた場合、残念ながら、購入時点ですでに糸状菌の一種がさつまいもに侵入していた可能性が考えられます。

また、低温や高温の環境下で保存していると、カビが発生する可能性が高くなります。さつまいもをカビさせないためには、正しい方法で保存しましょう。

さつまいもをカビさせない保存方法

保存の方法

新聞紙で1個ずつさつまいもを包みましょう

新聞紙は適度な通気性があるため、カビにくいです。包む際、さつまいもの表面に水分がついていないことを確認してください。水分が付着した状態で保存すると、カビの原因になります。

保存の温度

さつまいもの保存条件は、

  • 温度が13〜15℃
  • 湿度が85〜90%

と言われています。品種によっては、15℃程度が望ましいとされています。台所の片隅などで、段ボール箱に入れておくと長持ちします。

10℃を下回るような低温環境でさつまいもを保存すると、変色・腐敗の原因となります。冷蔵庫に入れたり、冬は屋外で保管したりしないようにしましょう。

監修者プロフィール

株式会社Luce・健康検定協会所属
神原 李奈

管理栄養士神原 李奈

管理栄養士・食育栄養インストラクター。現役CAとして世界中を飛び回りながら、管理栄養士として健康や食に関する情報を発信している。

▼参考
JAなめがた甘藷部会連絡会 なめがた農業協同組合 焼き芋の話
一般財団法人いも類振興会 II章 サツマイモの特性
園学研.(Hort. Res. (Japan)) 8 (1) : 47–53.2009. サツマイモ‘高系 14 号’の内部褐変症の発生に関する組織形態的および生化学的要因の検討
農林水産省 かびとかび毒についての基礎的な情報
食品のカビについて
株式会社 全国農村教育協会
食品安全委員会 「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問等Q&A【生物系物質】
東京都保健医療局 カビとカビ毒

<Text:編集部>

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