
なぜストレスが多いと寝つきが悪くなる?スッと眠りたい人が試すべき「入眠儀式」
布団に入ってもなかなか眠れない、頭が冴えてしまって寝付けない──そんな悩みを抱える人が増えています。
寝つきが悪くなる原因はさまざまですが、その背景に「ストレス」が関係しているケースは少なくありません。日中に抱えた緊張や不安が、脳や自律神経に影響を及ぼし、心と体が“休むモード”に切り替わりにくくなるのです。
今回は、寝る前のルーティンとして取り入れたい「入眠儀式(スリープ・リチュアル)」を紹介。リラックスを促し、自然な眠りへと導くための具体的な習慣を、専門的な視点から解説します。
監修は平塚共済病院/小田原銀座クリニック/久野銀座クリニックの内科医・岡村 信良先生です。
寝付きが悪い…その正体は「ストレス」?
──ストレス過多だと寝つきが悪くなると聞いたのですが…本当でしょうか?
岡村先生:はい、本当です。ストレスを感じていると自律神経の切り替えが上手くできず、寝つきが悪くなります。
本来、寝るときは交感神経から副交感神経優位に切り替わります。しかしストレスを感じていると、それらの切り替えが上手くできず、寝つきが悪くなります。
ただし、ストレス以外の日々の習慣や病気により寝つきが悪くなっている可能性もあります。たとえばカフェイン、喫煙、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)などですね。
スッと眠りたい人におすすめ「入眠儀式」とは
岡村先生:寝つきの悪さ解消のために「入眠儀式」を取り入れるとよいでしょう。入眠儀式とは、寝る前に毎日決まった行動をとることです。
「この行動をすれば眠ることができる」と脳に意識をつけさせることで、自然に自ら「眠るモード」に切り替えることができ、寝付きがよくなります。
おすすめの入眠儀式
- 寝る前に温かい飲み物を飲む
- ハンドクリームを塗る
- アロマミストを枕に吹きかける
- ルームフレグランスを活用する など
ストレスによる寝付きの悪さを放置した場合、将来的に糖尿病や脳血管障害、心臓病などの病気になるリスクが高くなります。
また、病気だけでなく眠れない状態が続くと、イライラしたり、感情をうまくコントロールできず怒りっぽくなったり、精神状態が不安定になったりします。
さらに、疲れがとれず、仕事や勉強が捗らないことで、生活の質が低下するおそれがあります。
医療機関は、心療内科・精神科で受診してください。気が重く受診がしづらいといった場合は、まずはかかりつけの病院で相談してみましょう。
監修者プロフィール
岡村 信良(おかむら・のぶよし)先生
内科医。経歴:平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
<Edit:編集部>
※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです。