ウェルネスフード
2023年1月26日

ノンアルコールビールおすすめ比較!1番おいしいのはどれ?太らない飲み方は?栄養士監修 (1/3)

カロリーが気になるダイエッターや健康維持に関心のある人たちの間では、ビールでも糖質オフ(ゼロ)の製品が人気ですが、さらに一歩進んで、アルコール分も減らしたノンアルコールのビールテイスト飲料(ノンアルコールビール)に注目が集まっています。

また、最近はアルコールだけでなく、プリン体や合成甘味料もなくした製品や、トクホ(特定保健用食品)など、より健康を意識した商品も登場しています。

今回は、ノンアルコールのビールテイストのなかから代表的な11商品をピックアップ。その機能を整理した後に、試飲して飲み心地などのチェックを行います。

さらに栄養士の田村つぼみさんに「ノンアルコール」の基礎知識を聞くほか、運動後の飲み方についてもアドバイスいただきます。

ノンアルコールなのにビール?ノンアル飲料の特徴

いわゆる「ビールテイスト飲料」とはノンアルコール飲料の一種で、ビールの香りがする炭酸飲料のことを指します。ビールテイスト飲料はかつて、飲酒運転を避けるために飲まれることが多かったのですが、近年はカロリーや糖質を気にする健康志向の拡大によって急成長しています。

日本の酒税法ではアルコール分が1%を越えると酒類に当たるので、それ未満なら「ノンアルコール(ノンアル)」になります。つまり、製品によっては「ノンアルコール」と表示されていても微量のアルコールが含まれていることがあるので、お酒に弱い人は注意が必要です。

アルコール分がまったく入っていないものは「アルコールゼロ(0.00%)」と表示されているので、車の運転をするときや運動中にはこちらを選ぶようにしましょう。

※今回紹介する11種類は、すべてアルコールゼロです。

ビールに含まれる糖分やアルコール分は厄介者扱いされることが多いのですが、お酒のうまみの素でもあり、それを除去しながらおいしさを保つのは大変なこと。

ビールテイスト飲料の製造法にはいくつもの種類があり、たとえば、一度製造されたビールからアルコール分を除去する、ビールと同じ麦汁は使うが酵母による発酵させない、麦芽エキスにさまざまな成分を加えて調整するなど、各ビール会社の創意工夫の見せどころになっています。

トレーニング後、ノンアルコールビールを飲んでもいい?

アルコールをほぼ含まず、カロリーも低いのがノンアルコールの最大のメリット。とはいえ、トレーニング中や筋トレ後に飲んでもいいのでしょうか?

トレーニングで水分が排出された状態だと、血液もどろどろ状態であり、カラダは疲れてしまっています。疲労回復を早め、カラダへの負担も減らすためにも水分補給が重要であり、ノンアルコールでも問題ありません。

ただし微量のアルコールが入っているものあるので、トレーニング中の水分補給には必ずアルコールゼロを選ぶこと。さらに糖質が入っていては元も子もないので、糖質ゼロのものを選びましょう。

「トレーニング中の水分補給というより、“終わった後にビール!”を求めている人のほうが多いでしょう。ビールを我慢するのではなく、気兼ねなく飲んでいいという気持ちの面でも、ノンアルコールにはカラダや心への負担が減らせるメリットがあると思います」(田村さん)

トレーニーにおすすめの太らない飲み方

ノンアルコールは日常の食事にも取り入れられます。ノンアルコールと一緒に楽しむ食事メニュー例を教えてもらいました。いずれも糖質ゼロが前提です。

筋トレをしている人向け

「高タンパクを意識しましょう。食事には鶏むね肉のステーキなどがオススメですが、味付けはタレなどの甘辛いものではなく、塩や香辛料によるシンプルなものにします。定番おつまみでもたんぱく質が多いお刺身、チーズ、ウインナーなどや、豆腐や枝豆などの豆類も良いです」(田村さん)

ダイエットをしたい人向け

「筋トレの人と同じ考え方でOKですが、糖質は低いものを選んでほしいところ。さらに、スルメのように固いものはよく噛むので、少ない量でも満足感がアップします。糖質は多少ありますが、生野菜やゆで野菜もたくさん食べましょう。噛む回数が多くなるように、食材は大きくカットしましょう」(田村さん)

プリン体をゼロにするメリットとは

最近ではアルコールゼロだけでなく、プリン体、あるいは人工甘味料などの添加物もゼロにした商品が登場しています。アルコール飲料の中でもビールにプリン体がもっとも多く含まれているのは事実ですが、プリン体をゼロにするメリットとはなんでしょう?

プリン体とは、細胞の代謝や増殖を補助する役割を持つ重要な存在です。普段食べている食材のどれにも含まれており(特に肉や魚類など動物性のものに多い)、自分たちのカラダの中でも作られています。

食事で摂取すると体内で分解が始まりますが、分解しきれないプリン体は「尿酸」として体外へ排出されます。この量が多すぎると高尿酸血症になり、代表的な疾患として「痛風」を発症しやすくなるのです。

「ビールと一緒におつまみや食事をとっている時点で、プリン体も同時に摂取していることになります。いつものビールをプリン体ゼロのノンアルコールビールに代えることで、体内のプリン体量が過剰摂取にならないようにコントロールできるのです」(田村さん)

 一方、トクホや機能性表示食品の表示も、栄養面や健康への影響をチェックするのに役立ちます。トクホ(特定保健用食品)とは、国が審査して科学的根拠に基づいての表記が認められた食品のこと。機能性表示食品は、国から定められた栄養成分の摂取目安量に適合した食品のことで、表示の用途がもともと違います。

「いずれにしてもカラダに良い!と勘違いをして、過剰摂取する方が多いようです。どんな機能がついていても、食品であることには変わりありません。摂取しすぎれば体内のバランスがくずれるので、注意が必要です」(田村さん)

それでは、ノンアルコールビールを以下の3カテゴリに分けて、試飲してみましょう。

カテゴリA:ビールテイスト清涼飲料タイプ
カテゴリB:プリン体ゼロ・タイプ
カテゴリC:トクホ&機能性表示食品タイプ

ノンアルコールビール飲み比べ11選

カテゴリA:ビールテイスト清涼飲料タイプ

【1】グリーンズフリー(キリン)

ビールと同じく麦とホップを主原料として、素材の良さを引き出す自然派製法で作られたノンアルコール飲料。麦芽適温仕込み、ホップ本来の香りを引き出すアロマホップ技術、雑味を低温ろ過など、さまざまな技術でさわやかなおいしさを実現。香料や人工甘味料も無添加です。

<飲み心地>
ホップのさわやかな香りが良く、飲み口はスッキリ。全体にさっぱりした印象です。

<ビール風味>★★☆☆☆

<成分表>※100ml当たり
[原材料]麦芽(外国製造)、大麦、米発酵エキス、ホップ/炭酸
[アルコール分]0.00%
[エネルギー]9kcal
[栄養成分]たんぱく質0.1g、脂質0g、炭水化物2.2g(糖質2.1g、食物繊維0~0.1g)、食塩相当量0~0.02g、ナトリウム1.1mg
[プリン体]0~3.2mg

【2】零ICHI(キリン)

キリン独自の一番搾り製法によって、ビールに近い麦のうまみを丁寧に引き出したノンアルコール飲料です。原材料比を見直すことでスッキリした後味を実現し、さらに人工甘味料、着色料もゼロにすることで、麦とホップのおいしさを引き出しています。

<飲み心地>
麦の香りがして、あと味に少し苦味も感じられ、全体にビールっぽい雰囲気です。

<ビール風味>★★★☆☆

<成分表>※100ml当たり
[原材料]麦芽(外国製造)、水あめ、食物繊維、米発酵エキス、ホップ/炭酸、香料、酸味料、調味料(アミノ酸)、乳化剤
[アルコール分]0.00%
[エネルギー]9kcal
[栄養成分]たんぱく質0.1g、脂質0g、炭水化物2.2g(糖質2.0g、食物繊維0~0.3g)、食塩相当量0~0.02g、ナトリウム1.2mg
[プリン体]0~2.3mg

【3】ドライゼロ(アサヒ)

ノンアルコール・ビールテイスト飲料ながら、「もっともビールに近い味」を目指したのがアサヒの「ドライゼロ」。“ドライなノドごし”と“クリーミーな泡”によってビールらしい飲みごたえを実現。カロリー0、糖質0なので、安心して食事と一緒に楽しむことができます。

<飲み心地>
スーパードライほどのキレはありませんが、スッキリ飲みやすい感じです。

<ビール風味>★★☆☆☆

<成分表>※100ml当たり
[原材料]食物繊維(米国製造又は仏国製造又は国内製造)、大豆ペプチド、ホップ/炭酸、香料、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC)、甘味料(アセスルファムK)
[アルコール分]0.00%
[エネルギー]0kcal
[栄養成分]たんぱく質0g、脂質0g、炭水化物0.4~1.4g(糖質0g、食物繊維0.4~1.4g)、食塩相当量0~0.04g
[プリン体]0~1.0mg

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