毎日筋トレしたほうが効果的?市民アスリートが解説
筋トレを始めたばかりの初心者だと、トレーニング頻度とキツさの調整に悩むのが一般的。1週間に何回やればいいのか、毎日やったほうが短期間で成果が出るのか。トレーニングをするうえで頻度はとても重要で、少なすぎて多すぎても効果が薄れてしまいます。
そんな筋トレの頻度について、トライアスロンや自転車競技などで活躍している市民アスリートのMIHOさんが、自身の経験を踏まえて解説していきます。
筋トレって毎日したほうがいい?
⇒鍛える部位を変えれば毎日行ってもOK
「筋トレが毎日できる人は、トレーニング強度が低いことが多いですね」(MIHO)
楽しく筋トレを毎日やれているというレベルだと、筋肉痛はきていないと予想されます。筋肉量を増やしたい、筋肉を大きくしたいという筋肥大目的の場合は、8〜12回程度で限界を迎える負荷設定で行う必要があります。
トレーニング5原則である「過負荷の原則」にもとづき、筋肉に日常生活以上の負荷をかけていきましょう。
日常生活以上の負荷をカラダに与えなければ、トレーニングの効果は現れません。これを「過負荷の原理(オーバーロード)」といいます。また、トレーニングをしていてもいつも同じ負荷では、カラダが刺激になれてしまうため効果が現れにくくなります。
筋トレをもっと効果的にする、トレーニングの3原理&5原則とは より
「同じ部位は続けてやらない方がいいと思います。とくに大きい筋肉は回復に時間もかかるので、たとえば広背筋をガツンと鍛えた翌日にまた広背筋を鍛えるのは効率が悪いですし、筋肉が回復するヒマがないので、あまり良くはないですね」(MIHO)
筋肉痛の部位は休める
適切な強度設定でガッツリ筋トレした場合、刺激に慣れていくとはいえ、翌日は筋肉痛でトレーニングができないことが多いでしょう。
筋肉痛は、筋肉が修復しているときに起こる痛みですので、筋肉痛が出ている部位には大きな負荷をかけない方がよいでしょう。超回復の原理に基づき、休息するか、軽い運動に留めて筋肉の修復を優先させた方が効率的です。
超回復は一般的に、トレーニング後48~72時間(2日~3日)の休息が効果的とされています。休息をとらず、48時間よりも短い間隔でトレーニングを行ってしまうと、筋肉が十分に回復する前に再び筋肉が破壊されてしまうため、筋肉が成長しないうえ、疲労が蓄積してパフォーマンスが向上しません。
筋トレ後に起こる「超回復」とは。効率よく筋肉を作るトレーニングの頻度・休む期間・1週間メニュー例 より
「休息は大事です。筋トレしている最中に筋肉が作られるわけではなく、筋トレ後に栄養を摂ってあげて、回復しているときに筋肉が育つので、休息を入れてあげないと筋肉をただ壊しているだけになりかねないので、あまり良くはないですね」(MIHO)
なにより、筋肉痛が出ていると「痛みで全力を出せない」「痛みで集中できない」「痛みで関節可動域が狭くなる」などトレーニング上のデメリットもあります。
筋肉痛が出なくても筋トレ効果はある
ダンベルトレーニングの上げ下ろし、スクワットの下りる動き、懸垂の腕の動きなど、筋肉が伸びながら力を発揮するような動きは、筋肉痛になりやすいと言われています。そのため、こうした種目以外のトレーニングや、または定期的に筋トレなどを行い、動作の刺激に慣れてしまうと、筋肉痛が起きにくいとされています。
逆に全身を普段からハードに鍛えている人でも、いつもと違うトレーニングを行うと筋肉痛が強く出ます。筋力が弱いから筋肉痛が起きるわけではなく、慣れない刺激が入るため起きるのです。
そのため、筋肉痛にならないからといって、必ずしもトレーニング効果が台無しということには繋がりません。
ただし、トレーニング初心者の場合は、フォームの間違いや頻度設定のミスにより、筋肉への負荷(刺激)が足りない場合もあるので、一度見直してみましょう。
全身を鍛える場合は週2~3が目安
先述した超回復の理論をもとにすると、全身をハードに鍛えた場合は週2~3がちょうどよい目安となります。
「筋トレ・有酸素運動含めて、週2から始めるといいかなと思います。週1だと間隔が空きすぎて結果が出るまでにかなり時間がかかるので、まずは週2から始めて、理想は週3ぐらいでできるといいかなと思います」(MIHO)
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<Text:MELOS編集部>