フィットネス
2024年1月17日

【ホノルルマラソン2023】ハワイで旅ラン!円安でも参加してよかった (5/5)

ほかの日本人参加者もイベントを満喫していた様子

日本からの参加されたランナーの多くが、子育てやお仕事がひと段落つき、ライフプランニングのひとつとして「ハワイ」「ホノルルマラソン」というコンテンツを楽しんでいるように感じました。

レース前も、ホノルルの中心地であるカラカウア通りではミドルエイジなランナーグループがマラソン以外の話題で盛り上がっていたり、家族や同世代の友人達と買い物や食事を楽しんだりする様子も散見されました。

ホノルルには、ビーチや運河沿いに、ランニングスポットが多く点在します。

世界で一番ランナーに“優しい”と称されるホノルルマラソン

世界で一番ランナーに“優しい”といわれるホノルルマラソンの誕生は、さかのぼること50年前の1973年。立案者は、心臓病の専門医であるジャック・スキャッフ医師です。

スキャッフ医師が、心血管疾患を未然に防ぐには“長距離のゆるラン”がベストという医学的観点から、カピオラニ公園でランニングやコア・トレーニングを指導したことが、ホノルルマラソン誕生のきっかけと言われています。

公園での運動指導がきっかけとなり、カピオラニ公園をゴールにした市民ランニングイベントが、現在のホノルルマラソンの形となったようです。

タイムや順位を競うことより大切なこと

ホノルルマラソンは、タイムや順位を競うことよりも、健康であることの大切さや生活活動力の維持が、人生をよりハッピーにするという価値観です。

そのためゴールまでのタイムリミットを設けていないどころか、ゴール後はマラサダ(ハワイのローカルスイーツ)をほおばってOK! 揚げた生地の中にクリームやチョコレートがギッシリ、しかも粉砂糖までもたっぷりまぶされています。

全米4大マラソン大会としてハワイのアクティビティのひとつに成長

第1回は162人だった参加者が、現在では約3万人ものランナーが集う一大イベントに。

日本からは3分の1が参加する大会へと成長を遂げ、今では、ニューヨークシティーマラソン、ボストンマラソン、シカゴマラソンと並ぶ「全米4大マラソン大会」の一つになり、ランナーでなくとも誰もが知っているハワイのスポーツアクティビティとなっています。

円安でもランナーは海外ランを諦めない

今回で51回目を迎えたホノルルマラソン2023。

昨年の夏、日本政府観光局(JNTO)が公表している「出国日本人数」を見ると、海外旅行に申し込む日本人旅行者の数は94万人と前年の2.5倍以上にもなっているようで、長く続いたパンデミックを越えて海外旅行熱が高まっている様子です。

ホノルルマラソン2023参加に向けて、成田空港でチェックイン。出国する方で大混雑しているかと思いきや、思ったよりもスムーズなチェックインでした。

ところが、円安とインフレが相次いだことで、最近は海外旅行にかかる費用が高騰し、ホノルルマラソンに参加する意欲にも冷や水を浴びせてしまうことになった様子。

新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2019年は1ドル=110円前後で推移していましたが、今年の5月に第5類に移った頃には40円程度も下落しました。

ホノルルマラソンの手配方法からメスを入れる方もいて、大手旅行会社のパッケージツアーではなく、航空券もホテルも自分で手配している方も多かったです。

中には、円安傾向になることを嗅ぎつけ、円安を逆手に取って日本円を外貨に換えて、米ドルやユーロなど金利の高い通貨で運用する「円キャリートレード(円借り取引)を継続し、両通貨の金利差収入をゲット。ホノルルマラソンの旅費をプールしている方もいました。

大満足のハワイ“旅ラン”。円安とインフレ対策をしながら、また、ハワイに帰ろうと思います。

ホノルルマラソンに参加者の多くが、マラソンだけでなく、ハワイの自然や文化、ホスピタリティといったお金には代えられない体験、一種のOHANA(家族)愛を実感されたようでした。

プロフィール

内田英利(うちだ・ひでとし)

1971年生まれ。茨城県出身。日本大学卒業後、立命館大学に進学。立命館大学在学中に運動生理学などを学び、その後、米国の栄養学修士課程を経る。現在は、女性や高齢者向けの生活習慣病予防プログラムの開発、フィットネストレーナーの育成、生涯フィットネスに関する講演や運動指導などを行う。日本成人病予防協会認定講師。全米エクササイズ&スポーツトレーナーズ協会(NESTA)認定講師、アメリカン・ホリスティック・カレッジ・オブ・ニュートリション (AHCN)栄養学修士、健康管理士一般指導員、健康運動指導士、京都造形芸術大学非常勤講師。大相撲の元貴乃花親方との共同開発プログラム「シコアサイズ」を販売。株式会社フィットネス・ゼロ代表取締役。シェアスタジオ「コア・フォレスト」運営責任者。フルマラソン歴22年。ベストタイムは2時間45分01 秒。
公式YouTubeチャンネル

<Text & Photo:内田英利>

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