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2018年11月8日

朝食いる・いらない論争に決着?名古屋大大学院の研究チームが解明

 朝食は食べる派? 食べない派? 名古屋大学大学院生命農学研究科の小田裕昭准教授を中心とする研究グループは、「朝食を抜くと体重が増えるメカニズムは、体内時計の異常が原因で起きている」との研究成果を発表しました。

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やっぱり、朝食を食べるのは大事なこと

 朝食を食べることは大事だとぼんやり分かってはいるものの、やっぱり朝は時間がない、ダイエット中……そんな理由で朝食を抜いている方は多いのではないでしょうか。今回、小田教授らの研究グループは、これまで科学的に解明されてこなかった朝食の重要性を明らかにしました。

 小田教授らは、朝食として高脂肪食を与えた実験動物(ラット)と、朝食を与えず先の対象から4時間後に高脂肪食を与えた実験動物を比較。その結果、朝食を抜いた実験動物は体脂肪が増加しました。

 このとき、肝臓の時計遺伝子や脂質合成系遺伝子の発現リズムに遅れが生じていた、つまり、朝食を抜いた実験動物は、肝臓時計と体温時計に異常が発生していることを発見。これにより、体重増加が起こることをはじめて明らかにしました。

朝食を食べることが、さまざまな病気の予防につながる

 こうした研究から、朝食を食べることは体内リズムを正常化し、肥満やメタボリックシンドロームの予防につながることが解明されました。さらにいえば、肥満やメタボリックシンドロームが原因とされる糖尿病や、冠動脈心疾患の予防となる可能性にもつながります。

 昔から言われる規則正しい生活の重要性、そして朝食の大切さ。厚生労働省の平成27年国民健康・栄養調査では、20代の4人に1人が朝食を食べていないと報告されています。時間がない、ダイエットなどの理由で朝食を抜いている方は、今回の研究結果を参考に毎日の生活リズムを見直し、まずは朝食をしっかり摂る生活を心がけたほうがいいかもしれません。

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<Text:辻村/Photo:Getty Images>