チェストプレスの効果と正しいやり方、平均重量と回数 (3/4)
チェストプレス、週に何回やれば効果的?
チェストプレスの頻度
オーバーワークを避けるためには、同じ部位の筋トレは最短でも3日は次の筋トレまで頻度を空けるべきです。
筋トレをして筋肉にストレスを与えたら、次の筋トレまでは頻度を空ける必要があります。ストレスを与えた筋肉は合成が促進されていますが、同時に筋肉の分解が起きやすい状態でもあります。まだ筋肉が回復しきっていないときに筋トレを行うと、筋肉の合成よりも分解が上回った状態になってしまい、逆効果になってしまいます。
筋肉にしっかりと負荷を与えたら、筋肉の合成と分解が盛んな状態が72時間は続くと言われています。そのため、最短でも3日ほどは次の筋トレまでは頻度を空ける必要があるということになります。
どれくらいで効果が現れるのか
見た目が変わるまでに必要な期間は「約3か月」
一般的に、筋肉が増え始めるのはトレーニングを開始して1か月後からです。目に見えて筋肥大したと実感できるのは、早くても3か月後からといわれています。
トレーニングを開始してからどのように筋肥大が起こっていくのか、解説します。
●トレーニング開始から1~2週間
トレーニングの効果は、7~10日ほどで現れてきます。筋肉に負荷をかけると神経からの命令で筋肉への刺激が活発になり、使われていなかった筋繊維が働き始め、重量が少しずつ扱えるようになってきます。
しかしこの段階では筋肥大が起きているのではなく、筋繊維の参加単位が増えているだけです。トレーニング開始時は運動効率を高め、トレーニングに慣れるための期間です。
●トレーニング開始から1か月後
トレーニング開始から約1か月で、筋肉の変化を実感できます。神経からの命令をスムーズに感知し、たくさんの筋繊維が稼働できるようになる時期です。結果として、筋繊維が太く変化していくため、筋肥大を自覚できるでしょう。
運動の精度も向上しており、1か月以降が筋肥大の促進を高める重要な時期です。パフォーマンスを維持できる範囲でトレーニング強度を上げていきましょう。
トレーニング歴・個人差にもよりますが、1か月で増える筋肉量は、体重の1~1.5%ほど期待できます。
●トレーニング開始から3か月後
トレーニング開始3か月程度で、見た目に変化が現れます。周囲から身体の変化を気付いてもらえるのもこの辺りからです。
見た目に変化を出したい方は、最低でも3か月は筋トレを継続しましょう。
チェストプレスで筋肉はつくのか
筋肉をつけるためには、大きい筋肉から肥大させると効率的です。
チェストプレスは大きな筋肉である「大胸筋」を鍛えるマシン筋トレ。大胸筋を鍛えると、鎖骨のすぐ下から筋肉の盛り上がりができる、胸板が横に大きくなる、厚くなるなど見た目に大きな変化が出ます。
ほか、以下の部位は、大きい筋肉に分類されます。
- 背中の筋肉「広背筋(こうはいきん)」
- 肩の筋肉「三角筋」
- 太ももの前の筋肉「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」
- お尻の筋肉「大臀筋(だいでんきん)」
- ふくらはぎの筋肉「下腿三頭筋(かたいさんとうきん)」
チェストプレスは女性もやっていい? 胸が大きくなるってホント?
女性にもおすすめ! バストラインを整えます
もちろん女性も行って大丈夫です。引き締まった美しいバストラインを作る効果があります。マシントレーニングを行ってもムキムキにはならないので、安心して行いましょう。
また、大胸筋トレーニングをすることで、デコルテラインが綺麗に見えるようになります。大胸筋を鍛えることで鎖骨周辺が引き締まり、胸元がスッキリ見えるようになるからです。
それ以外にも、チェストプレスは大胸筋だけでなく上腕三頭筋を鍛えることができるので、二の腕を引き締める効果もあります。タプタプの振りそで肉が気になる女性におすすめと言えますね。
ベンチプレスとチェストプレスの違い
ベンチプレスのメリット
- 大胸筋だけでなく、体幹を含め全身を鍛えることができる
- 大胸筋以外の関与も大きいため、高重量を扱える
- 手の幅を変えるだけで、トレーニングのバリエーションが増える
ベンチプレスのデメリット
- フォーム習得が難しいため、初心者の方は腰や肩を痛めやすい
- プレートの取り外しが面倒なため、重量変更に手間がかかる
チェストプレスのメリット
- 軸道が決まっているので、大胸筋を部分的に鍛えやすい
- 低負荷から行えるため、細かい重量調整がしやすい
- 軸道が決まっているため、安全にトレーニングを行える
- ピンの差し替えで重量を変更できるので、重量変更が簡単にできる
チェストプレスのデメリット
- 高重量を扱いにくい
- 体幹や肩甲骨周囲のバランスを安定させる筋肉を鍛えられない
結論から言うと、トレーニング初心者は怪我予防のためにもマシンチェストプレスから始めた方が、安全にトレーニングができます。
ある程度トレーニングに慣れてきて、ベンチプレスのフォームも獲得できれば、ベンチプレスも行っていきましょう。
ここからは、チェストプレスのバリエーションを解説していきます。バーの手幅や座る深さによって、効果が少し変わってきます。