インタビュー
2018年2月21日

82歳のマラソンランナー中野陽子さんが東京マラソン、そして2020年東京五輪で目指すもの【特別インタビュー】 (4/4)

将来は聖火ランナーを務めてみたい

——筆者は小学生の時にマラソン大会でビリになった経験から走ることに対して苦手意識がありましたが、今回中野さんのお話を伺って、自分でもマラソンにチャレンジできるような気がしてきました。

「私でも走れるようになったんだから、誰でも走れるようになりますよ。最初からフルで走ったら疲れて嫌になってしまうから、まずは楽しく走れる範囲で。慣れてきたら徐々に距離を伸ばしていけばいいんです。ます、走ることを好きになる。それが大事です!」

——最後に、走るモチベーションを維持する方法を教えてください。

「目標を決めることですね。私の場合は、先の予定に大会を入れています。大会の地で、どこを観光しようかなとか考えるのも楽しいですね。2020年にはオリンピックもあるから、たとえ短い距離でも聖火ランナーを担当してみたいし、その次の年はマスターズの世界大会があるから、そこまでは走り続けたいな、とか。目標があれば、それに向かけて少しでもいい状態で走るために練習もこなせる。だから、たとえ大会じゃなくても、何かしらの目標を立てるということがすごく大切だと思います」

[プロフィール]
中野陽子(なかの・ようこ)
20代で始めた“基礎スキー”で準指導員の資格を取得し本格的に取り組む。70歳で引退し、ランニングを始める。その後ランニングクラブに入会し、基礎を学びながら本格的にランニングに取り組む。35歳以上のアスリートが参加する「全日本マスターズ陸上競技選手権大会」、75~79歳の部で3種目の世界記録と2種目の日本記録を持つ。2015年3月の横浜マラソンでも最年長女性ランナーとして競技に参加し、4時間11分50秒のタイムで完走。

<Text:服部桃子(アート・サプライ)/Photo:小島マサヒロ>

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