
ベンチを使った腹筋の効果とやり方|正しいフォームでバキバキに追い込む! (2/2)
ベンチを使った腹筋トレーニングメニュー
公園にある平ベンチ、ジムにあるようなシットアップベンチを使った腹筋トレーニングメニューを紹介します。
ベンチシットアップ
ベンチ上で行うことでおへそを覗き込む動作が深まり、腹直筋上部が強く収縮します。足をしっかり固定できるため、反動を使わずに両脚と体幹を連動させた効率的な収縮が得られます。
負荷を高めたいときは、傾斜をつけて腹筋するとよいでしょう。
正しいやり方
1. ベンチに足をかけて、仰向けになります
2. 息を吐きながら、おへそを覗き込むように上体を起こす。腰が反らないように注意!
▲写真は通常のシットアップのフォーム。ベンチの上でも同様の動きでOK
3. 上体を起こし終わったら、息を吸いながら肩甲骨が付かない程度にゆっくりと倒す
実施回数
10回×3セット
効果を高めるポイント
・息を吐きながら、おへそをのぞき込むように上体を起こす
・反動を使わずに毎回丁寧に行う
・肘を内側に入れず胸を張る
鍛えられる筋肉(場所)
・腹直筋
・腹筋上部 など
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ボディアーチ
ベンチに寝ることで、頭側を握って安定したポジションを確保できるため、腸腰筋と腹直筋下部を同時に刺激します。円を描くような軌道で動作することで体幹全体の引き締め効果が高まり、体幹の連動性も向上します。
正しいやり方
- フラットベンチに腰が出るように仰向けになり、頭の上の端を掴みます。
- 腰を持ち上げながら、顔に膝を近づけるように上げていきます。
- 膝を伸ばして足先で円を描くように、足を下ろして上げてを繰り返します。
実施回数
5回×3セット
効果を高めるポイント
・足は体の水平よりも下まで下ろす
・反動は使わず腹筋でコントロール
・呼吸は足を下げる時に吸い、上げるときに吐く
・高負荷なので腰が痛い場合はすぐにストップ
鍛えられる部位
・腹直筋
・腸腰筋
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デクラインシットアップ
頭が低い位置での動作により重力が強くかかり、腹直筋全体に持続的な負荷がかかります。膝と下半身を固定することで腰へのストレスを抑えつつ、深い収縮を繰り返しやすくなります。
正しいやり方
1. 頭が下になるようにベンチの上に仰向けになる
2. 膝を曲げて、足先と下半身は固定する
3. おへそをのぞき込むように腰を持ち上げる
4. 腰からゆっくりと下ろしてスタートポジションに戻す
実施回数
10回×3セット
効果を高めるポイント
・反動を使わずに、上体を持ち上げる
・フォームを意識する
・腹筋に力が入るよう意識
鍛えられる筋肉(場所)
・腹直筋
・腸腰筋 etc…
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デクラインリバースクランチ
脚を引き上げる動作で腹直筋下部と腸腰筋が強く働き、下腹部の引き締めに効果的です。反動を排してゆっくり動作することで筋繊維が徹底的に収縮し、持続的な刺激を得られます。
正しいやり方
1. 頭が下になるようにベンチの上に仰向けになる
2. 膝を曲げて、足先と下半身は固定する
3. おへそをのぞき込むように腰を持ち上げる
4. 腰からゆっくりと下ろしてスタートポジションに戻す
実施回数
10回×3セット
効果を高めるポイント
・反動を使わずに、上体を持ち上げる
・フォームを意識する
・腹筋に力が入るよう意識
鍛えられる筋肉(場所)
・腹直筋
・腸腰筋 etc…
\動画で動きをチェック/
デクラインロシアンツイスト
傾斜付きベンチを使うと体をやや後ろに倒した状態でねじるため、腹斜筋と深層のコアマッスルを強く刺激できます。足腰を固定できるためフォームが安定し、捻りの力をロスなく伝えて体幹の連動性を高められます。
正しいやり方
1. ベンチに足をひっかけて、寝る
2. 両手は正面に固定して、上体を左右にひねって上体をあげる
▲写真は通常のロシアンツイストのフォーム。ベンチの上で左右にひねる
実施回数
20回×3セット
効果を高めるポイント
・体をひねる時は、肘を床に近づけるイメージで
・体を戻した時に一瞬ピタッと止める
・勢いではなく上半身を使ってひねる
\動画で動きをチェック/
負荷を上げるならダンベルがおすすめ
ダンベルを胸の上に乗せたり、手に持って上体を起こすだけで、通常のベンチ腹筋トレーニング以上の負荷をかけられます。ダンベルの重量を調整すれば段階的に強度を上げられるため、安全に追い込みやすくなりおすすめです。
腹筋トレーニング後のケア
トレーニング後は軽いストレッチで腹直筋をゆっくり伸ばして、筋肉の緊張をほぐしましょう。フォームローラーを使って筋膜リリースを行うと、疲労物質の分散が促され、回復が早まります。
また、運動後はプロテインで20〜30gのたんぱく質を補給して、筋繊維の修復をサポートしましょう。あわせて電解質入りドリンク(経口補水液やスポーツドリング)を摂ることで、水分とミネラルバランスが整い、筋収縮の効率が維持できます。
さらに、筋肉の超回復には、十分な休息と睡眠も必要です。ストレスをためずに、健康的な生活を送ることで、次回のトレーニングでさらに高いパフォーマンスが発揮できます。
ベンチ腹筋に関するよくある質問(Q&A)
Q. ベンチで腰が痛くなるときは?
傾斜を浅めに設定して、腰が反りすぎないフォームを意識してください。背中を丸めすぎずに腹直筋を使って動作すると、腰への負担を抑えられます。
Q. 呼吸タイミングはどうすればいい?
起き上がる、足を上げるなど、腹筋に力を入れるときに息を吐き、戻るときに息を吸うと腹圧が高まり、効果が上がります。動作中は呼吸を止めずリズミカルに行うことが重要です。
Q. どれくらいの頻度で行えばいい?
週2~3回を目安にすると筋肉の回復と成長を両立できます。しかし腹筋は回復が早いため、筋肉痛がない場合は毎日やっても問題ありません。ただし、腹筋に違和感が残る場合は休息しましょう。
Q. ベンチがないときの代替メニューは?
床で行うリバースクランチやプランクツイストで可動域を意識すると近い刺激が得られます。体幹をまっすぐ保つことを重視してください。
監修者プロフィール
なか整形外科京都西院リハビリテーションクリニック
樋口 直彦 先生
帝京大学医学部卒業後、いくつかの病院で勤務し、院長を経験後、2021年1月に医療法人藍整会 なか整形外科の理事長に就任。バレーボールVリーグ「サントリーサンバーズ」のチームドクターも務める。骨折治療をはじめ関節外科、スポーツ整形外科を専門に治療。
トレーニング指導者プロフィール
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。スポーツ系専門学校での講師や健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師経験も多数。そのほか、テレビや雑誌でも出演・トレーニング監修を行う。日本トレーニング指導者協会JATI-ATI。
【公式サイト】
鳥光 健仁(とりみつ たけのり)
フィットネスランニングトレーナー。1991年生まれ、千葉県出身。出張パーソナルトレーナー、SUUNTO5 アンバサダー、VX4アドバイザリー、(株)BOOSTマネジメント契約、HOKA ONE ONE サポート。
出演者プロフィール
MIHO(みほ)
市民アスリート。トライアスロン、トレイルランニング、マラソン、スパルタンレース、筋トレが大好き。フルマラソン自己ベストは3時間0分18秒。1児の母。
■ Instagramアカウント → @mip0000
<Edit:編集部>